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韓国のインター入学は狭き門?

韓国のインターの入学条件に驚く

先日、韓国・済州島のインターの高校で教員をしているAと再会した。
Aは、わたしが働いていた老舗組インターの卒業生で日米ダブル。済州島のインターで働く前は、南米や中東のインターでも教員をしていた国際経験豊かな人物だ。彼とは15年ぶりに再会しあれこれ話しているうちに、韓国のインター事情の話題になった。彼が卒業したインターや、他の老舗組インターの入学条件と似ているのかなと思って話を聞いていたら、予想外にキビしくて驚きを隠せなかった。

本当にそんなにキビシイものなのかと調べてみると、本当にキビしい。

韓国本土のインター(ソウル、釜山)の入学条件では、入学を志願している生徒の両親が韓国籍だと、3年以上海外に住んでいたことが条件に入っている。そして入学志願の提出書類には、パスポートの出入国の記録と海外の学校での正式な在籍証明書が含まれている。韓国以外に国籍があるなら、両国のパスポートコピーも提出書類に含まれている。
両親もしくは両親のうち一人が外国籍なら、日本でいう外国人登録書の表裏のコピーと、子供の出生証明書が提出書類に含まれている。

Aが教えている済州島のインターの入学条件として、4年生以降に転入するなら英語担当教員の推薦書、8年生(中2)以降に転入するなら数学担当教員の推薦書が提出書類に含まれている。

面白いことに学校のホームページには記載されていないけど、保護者が英語で流暢にコミュニケーションが取れること、どうやら入学条件に有利となっているらしい。

都内のインターの入学条件は?

比較対象として、都内の老舗組インターと、中堅インターの入学条件を調べてみた。
わたしが勤務していた学校とカトリックの女子校インターに共通するのは、兄弟姉妹が在籍していることと、保護者が卒業生だと優先順位が高い。カトリックのインターだと、カトリック信仰の家庭が優先されると記載されていて納得した。
もう一つ納得した入学条件として、両親もしくは両親のうち一人が英語で流暢にコミュニケーションが取れることが記載されていた。

中堅組のインターは保護者の英語でのコミュニケーションについては、両親もしくは両親のうち一人が英語でコミュニケーションが取れることが望ましいと書かれている学校もあれば、全く記載していない学校もあって、老舗組ほど明確ではない。多国籍(多文化)の生徒が在籍しているから、学校では英語をメインの言語として教えていると記載されていたりして、国際色を打ち出している印象を受けた。

入学条件から受けた印象

日本と韓国は教育事情が違うことを考慮しても、韓国のインター入学条件には、「本当にインターでの教育が必要な生徒を入学させる」という学校の姿勢を感じた。都内の老舗組インターの入学条件からは、「お子さんを入学させるのなら、お子さんだけでなく保護者も英語でしっかりコミュニケーションが取れることが条件」という印象を感じた。中堅組インターのホームページを開くと、まず日本語のページが出てくる。子供をインターに入れたい日本人家庭を対象にしていて、小さい時から子供に異文化を経験させたい、英語で教育を受けさせたいのかなという印象を受ける。

インターの学校選びに対して保護者が何を求めているのかも大切だけれど、受け入れるインター側も「うちの特色や学力レベルはこういうものです」と譲れないものがある。口コミや学校のホームページの印象だけでなく、躊躇しないでキャンパスに足を運んでみることや入学担当者に質問することで、より良い学校選びが出来ると思う。




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