北京ドタバタ旅行(23)
ジェット機が水平飛行に移って間もなく、飲み物が運ばれてきました。中国語でコーヒーの事をどういうのかは、中国語の先生に教わって知っていましたし、ウーロン茶をどういうのかも習っていましたので、機内で果たして中国語がどの程度通じるか実践する機会が来ました。
話は少し逸れますが、以前私は女性を紹介するときにあまりに頻繁に綺麗なお嬢さんという言葉を使っていたものですから、その濫用ぶりにいささかカチンときたある女性から、なんでも綺麗と付けたらいいと思っているんでしょなどと攻撃されたことがあるのですが、私が習っている中国語の先生は、割引なしに超美人なのです。
おまけに年若く、中国の有名大学卒業の留学生で、スタイルもまた女性から見てもうらやましいという先生なのです。その先生の教えを実践で生かす絶好の機会がやってきたのです。
少し横道に逸れましたが、中国語でコーヒーはどういうかというと「咖啡」と書いてカーフェイと抑揚のないまま言います。しかしながらおそらく、コーヒーと言おうが、英語でcoffeeと先頭にアクセントを置いて言ったところで通じたでしょうが、何と言ってもこの綺麗な中国の先生の授業を1番前で聞くことにしている私としては、抑揚のないままにカーフェイと注文することにしました。
飲み物を配っていたスチュワーデスもまたなかなか綺麗な中国美人でしたが、私が中国語で「咖啡」などと言ったものですから、とたんにこの人は中国語が出来る人と勘違いしたのでしょう。いきなり
「○×△□」
みたいなことを言い始めました。
しかしその「○×△□」の意味は全然分かりませんでしたが、彼女は手に粉末のクリームと砂糖を持っていたのですから、中国の1人っ子政策の今度などと言う難しい問題を論じているのではなく、この「○×△□」の意味は
「クリープと砂糖はお入れになりますか?」
程度の事を聞いたのであろう事は分かりましたから、鷹揚にうなずくと、クリームと砂糖を入れてくれました。
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