北京ドタバタ旅行(35)
私たち親子3人とガイドさんは下から順に上に上がるため电梯に乗りました。电とは電気の略字です。電気の梯子ですから、勘のいい人なら、漢字を見れば意味は分かるでしょう。
商品の値段を見ていますと、だいたい日本の2割から3割位安くしてあります。品物の品質は同程度ですから、日本人としてはお買い得ですが、年金生活者の我が家としては、お買い得とは言い難く、あれこれ見て回り回りましたが、母の靴以外は買いませんでした。
ブランドもののジーンズが3000円くらいであるので、ほしい人もいるでしょうが、私などは100円台でジーンズを買おうと考えていましたので、どうも関係のない世界に足を踏み入れたようです。
息子はこのあたりの懐具合をよく承知していたのですが、父は昔から、懐具合と関係なく、欲しいものがあれば手を出す人でしたが、年を取ってもその点は変わりなく、言葉も分からないのに、不意にスポーツシューズを手に取り始めました。
さすがに店員も蜘蛛の巣にかかり始めた虫を逃すはずもありません。さりげなく、高そうな商品を父に見せ始めます。とにかく父は懐具合と言うことを考えたことのない人ですので、ほっておくと蜘蛛にがんじがらめにされてしまいます。適当に促してその場を離れました。
さて今回は家族旅行ですから介護してくれそうな人が、ガイドを除くと両親しかいません。排便、排尿となると女性ガイドにはお願いできません。排尿は携帯用のビニール袋を用意してきましたので何とかなりそうですが、排便の時はどうするか?・・・これが問題でした。
どこのトイレもそうですが、車椅子を横付けして入れるほどトイレのドアは広くありません。離れた位置から便座まで移動するとなるとかなりの力がいりますが、この作業は両親には無理です。まぁ何とかなるだろうと思っていたのですが、最悪の事を考えて、紙おむつをしていました。
おむつというのは実際数十年ぶりの経験です。懐かしいというか、懐かしくなりたくないと言うか、あの日に帰りたいというか、帰りたくないと言うか複雑な気分で紙おむつをしていたのですが、オシッコがしたくなりました。
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