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経営に貢献する広報になるために、明日からできる5つのこと

個人的には広報活動は経営に欠かせないと考える。それはもはや、「たくさんの人に知ってもらうことで可能性が高まり経営しやすくなる」という意味にとどまらない価値で。
広報を知れば知るほど、経営とは切り離せないことを実務担当としては感じる。しかし、あまりそれは分野外の人に伝わらない。残念ながら経営者にもだ。とはいえ、理解されないというその悩みも超えて、最終的には経営の成果に結び付けないといけない難しい立場だ。ここに苦労している広報担当の方は多いだろう。

私もまだまだ広報も経営も勉強中だが、自分の経験の中から「経営に貢献する広報になるために」明日からできることをまとめてみた。


【前提】そもそも、経営に貢献するために

私の主観だと、大きくは以下のアプローチがあると考えている。

●経営者との共通言語を増やすこと、すなわち経営者の視点を知る。知識から入るパターン。 

●経営者にとって経営インパクトの大きいもの、優先順位が高いものから取り組む。信頼関係から入るパターン。

個人的経験では、どちらのアプローチも地道で時間はかかるので、両方から攻めていった方が、おそらく効果が出やすいと思う。


【1】事業について、会社のお金の流れについて学ぶ

まずは「知識アプローチ」である。経営者が日々向き合っている、事業や会社のお金の流れについて知ると、視野が広がる。事業目線を持っている広報は、もはや動きが違う印象がある。

1番お手軽でおすすめなのは、以下漫画。本当に全広報担当に読んでいただきたい。

元々は新卒研修を考えている際に、会社のお金の流れを学ぶコンテンツにできないかと見込んで手に取った。が、いざ読んだらストーリーに広報の発想が盛り込まれていて(財務の本なのに!)、しかもお金のこともわかるので「これは広報こそ読むべきでは!?」と強く思った。衝撃を受けすぎて、読んだ当時は周りの広報の方にさんざん勧めまくった。お金周りの難しい言葉に対してアレルギーが出ずに学ぶことができるのでとてもおすすめである。


【2】経営者・経営を題材にしたフィクションを見る

こちらも「知識アプローチ」である。今季のドラマでテレビ東京の「ラストチャンス」が一押しである。もう終わっちゃうけど、、

ピンチが多かった前半は特に、生々しすぎてまともに見られなかった。このような状況に陥ったとしたら、自分はどう動くかを深く考えさせられた。お金の借り入れや株の話など、いち従業員だとあまり触れる機会がないことも描写があってよかった。
ピンチがある作品の方がより、思考が深まるかもしれない(どうしてピンチになるのか、ロジックが解説されやすいから)。フィクションといえば先述の漫画も含まれるし、そういえばピンチからはじまっていた。他によい作品があればぜひ教えていただきたい。


【3】日経新聞を読む

またまた「知識アプローチ」。広報であれば読んでいる人も多いと思うが、これもぜひおすすめしたい。日経新聞に限っているのは、経済やビジネスの話題がたくさん拾えるからである(普通の全国紙、地方紙は経済ニュースの記載が少なめ)。

メディア研究としてみる場合は業界を絞って見ることもあるだろうが、ご自身の業界に限らないで、より広くアンテナを張って読むことをおすすめする。業界によって打ち手やトレンドが違うのは、ビジネスモデルや商習慣が違うからである。
可能だったら日経産業新聞も読むとなおよい。見出しだけでも毎日チェックしておくと、ビジネス感度が高まり、より経営目線の流れについていけるようになっていくはずである。


【4】経営者と定期的に話す時間をとる

ここからは、「信頼関係アプローチ」になる。

経営の勉強も必要だが、目先は目の前にいるサポートすべき経営者が、何を考えているかを拾って動く必要がある。
経営者は忙しいので、自分に言っていなくても意見を発したものとして進めることすらある。わざわざ広報に落とすというのは望まないほうがよいと思う。定期的に時間をとって引き出す方が効果は高いはずだ。経営者自身に合った動きをしてくれることは、信頼関係構築の意味でも効果的である。
そもそも、経営者は俯瞰で見てなんぼの役割である。社長直下が広報として最も効果が高いと言われるが、評価者が社長だと、細かい広報の実務を見てくれないなどジレンマがあると思う。もはやそういうものだと思うともっと気楽になれるかもしれない。逆に言うと、広報も社内外を客観で見る立場なのだから、あとは経営者視点に近づくべく視点を高め、俯瞰に寄せていくだけである。


【5】広報担当の思考回路の言語化

こちらも「信頼関係アプローチ」である。

個人的経験だと、自分がいくら経営に関わる重要な仕事をしている自覚があっても、かなりの確率でわかってもらえない。広報理論を説いても、抽象的な発言なので理解しにくいようだ。それであれば広報関連のフレームワークに取り組みの内容を書き込んで説明したり、取り組みの意図を表に書き表したりしてみると、少しはわかってもらえたようだった。

私が実際に作ってみたものは以下。よろしければ参考にしていただきたい。


【おまけ】周辺領域を学ぶ(人事、マーケティングなど)

本当は入れたかったが、トライとして気軽さはないのと、検証が足りていないので諦めた。今、個人的には人事とマーケティングを学んでいて、経営目線という意味でこの2つはすごく広報と親和性が高い気がしている。

(仮説)人事を学ぶことは、人を科学することの積み上げとしてビジネスがみられるようになる。人がビジネスをしているので。企業内の人を動かすという意味で社内広報と切り離せない。

(仮説)マーケティングを学ぶことは、少し事業寄りにはなるが、選んで(購入して)いただくための情報伝達や、選ばれたい方々へどうアピールしていくかという面はまさに社外広報と重なる。事業目線は欠かせない。チーム作りという意味では人事とも重なる。

また検証してnoteにしたためたい。

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