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National Novel Writing Monthって何?

ジャーナリングRPGが小説執筆支援ツールとして紹介されていたことで知った「National Novel Writing Month」。じゃぁ、このイベントって何?ということで軽く調べてみることにした。

⚫︎ どんなイベント

毎年11月行われているこのイベントは、1999年(何と初期は7月開催)から始まった。ルールは以下のようになっている。

  • イベントは11月1日午前12:00〜11月30日午後11:59まで。

  • イベント前日までに、プロットや資料の準備をしないこと(計画と詳細なメモを準備しても、イベント中には利用できない)

  • テーマ・ジャンル・言語に制限はない。

  • 二次創作(ファンフィクション)もOK

  • プロ・アマ・同人・未経験者問わず

  • 参加費なし

  • 目標文字数は約10万字

主催国の方には、このイベントを運営するためのNPO団体がある。イベント中は執筆スランプに関する相談や、オンラインコミュニテイサービス、オフイベント(有志イベント)なども開設・開催している。

2021年には42万7000人、2022 年には 41万3000 人がイベントにチャレンジしている。

↓ オンラインコミュニティサービス

⚫︎ ジャーナリングRPGが小説執筆支援ツール?

  • 二次創作(ファンフィクション)もOK

  • イベント前日までに、プロットや資料の準備をしないこと

この2つのイベントルールが、ジャーナリングRPGを支援ツールとして成立させているのだろう。創造的なストーリーを書くための、設定、キャラクターとしての思考・行動、NPCなどの登場人物、アイテムや世界創造など色々な素材が詰まっているのがジャーナリングRPGになる。ジャーナリングRPG自体は「一度考えた物語の中でキャラクターとして印象に残った内容だけを日記に書く遊び」でもあるが、すべてを余すことなく書き記していけばチャレンジの手助けとなるだろう。

今年も、ジャーナリングRPGやストーリー創作重視のTRPGのバンドルセットが販売されている。売り上げの10%がこのイベントの運営団体に寄付されることになる。

バンドルざっくり解説(再録)

9.95ドル以上で5作品セット、20.37ドル以上でさらに4作品が追加される。

「Alone On A Journey」はジャーナリングRPGを制作するクリエイターならば、誰もが敬愛する「Alone Among the Stars」のTakuma Okada氏の3作品がセットになったアンソロジー。宇宙を彷徨ったり、古代都市を探索したり、奇妙な森の奥深くを探索する。トランプの山札が尽きるまで繰り返し遊ぶことができるので、長期間の執筆にはピッタリのお供。

「Seven Wonders」は英国を拠点に活動するゲームデザイナー7人によるアンソロジー集。異世界転生した彼らが現実世界に戻って、どんな苦労をした?ブラックホールへの航海とはどんなもの?ディストピアはどのように創造され、どのように破壊される?家族を守るために何を犠牲にする?人生を左右する戦いの前夜、ヒーローたちは何を語る?ヒーローが不在の時、どうやって村を守るか?あなたが見ていない時、誰があなたの家を守るのか? そんな答えを求めるストーリーテリングゲーム集

「APOTHECARIA」でのあなたは、村の魔女。助けを求めてくる不運な村人や冒険者、モンスターのためにポーションを作るジャーナリングRPG。材料を描いた絵、泥棒の妖精や眠れる巨人との遭遇の物語、そしてあなたが作ったポーションのレシピでページを埋め尽くそう。
「APOTHECARIA: SHIMMERSNOW VALLEY」は、氷の女王が支配する雪解けしない谷を舞台にした拡張ルール。

「RECIPE ON KMIYDISH PAPER」でのあなたは、何世代にもわたって受け継がれてきた料理のレシピ。とある都市で記録された食べ物の発案から歴史までを体験することになる。戦争、絶滅、工業化によって、街の風景や市民の習慣も変わっていく。5人のシェフの手を渡って、あなたは食材や評判が変わり、未来が変わっていく。都市や料理の歴史を肉付けす練習に最適。


ここからは、20.37ドル以上支払うことで追加される作品たち。

「THE SLOW KNIFE」でのあなた達は、悪役。前途有望な若者を絶望の縁へ叩き落とし、私服をこやすのだ。そして、あなた達は這い上がってきた若者「The Knife」によって壮絶な内容で復讐される。そう、このTRPGは自分たちがどのように復讐をされるのかを物語るTRPGである。

「CURSE OF THE HOUSE OF ROOKWOOD」でのあなた達は、とある一家。秘密結社、恐ろしい精霊や怪物、古代の悪に対抗して、共に生き残らなければならない。人間関係に悩む家族のドラマを作り上げるTRPG。笑ったり、痛快に感じたり、カタルシスを感じたりと、決められた役割や上下関係はなく、家族の絆が深まったり離れたりする有意義な物語を語ろう。

「NOT A DEMON」では、あなたは守護霊。彼らを助けるために人間の世界に送り込まれたのだが、あなたの見た目はバケモノそのもの。人間を恐怖に陥れ、超自然的な性質が直接のコミュニケーションを妨げるのだ。だが君には使命がある。あなたは自分の真実を知っており、理解できないものに対する抑圧的な振る舞いを受けつつ、人々を守ろうとするソロRPG。

「BLEAK SPIRIT」でのあなたは、放浪者。Bleak Spirit は、あなたとあなたの友人が、見知らぬ土地の見知らぬ人についての陰鬱で不可解な物語を作成するTRPG。それらの物語は伝承となり、各放浪者が土地を訪れるたびに伝承にバリエーションを作り出し、世界を変容させていくことになる。

長い物語を考えるには、なかなか良いチョイスなのではないだろうか?

よろしければ、サポートをお願いいたします。 紹介もチョイスも未熟なところがありますが、“こういった遊びがあるんだー”というのをお伝えし続けられればと思います。