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自分と兄についてなど

きょうだい児について色々と書こうと思い立ち、恋愛系が鉄板かな〜それとも時系列順に書こうかな〜などと悩みながら色々書いてたんですが、全部話が長い!そしてその原因は自分のバックボーンである家族について説明しないで書こうとしているからだと気がつきとりあえず家族について説明しておこうかなと思いこの記事をかいています。書いてるうちに長くなってしまったので読むの面倒な人向けに簡単にまとめておくと
自閉症の兄について周りの人に話す事を極端にビビった男の末路的な話です。

兄は自分より2歳上で自閉症です。
年をとり体力が落ちたのと薬を処方されていることもあり最近は落ち着いて過ごしていますが、子供の頃から30歳過ぎ位まではよくパニックを起こし大声をあげたり泣き叫んだりしていました。
落ち着いたと言っても知らない人からみたら挙動不審MAXなので数年に一度、普通?に兄が歩いていると歩行者から通報され警察の厄介になる事もあります。
障がい児の親御さんの中にはびっくりする方もいるかもしれませんが、兄は体が大きめですしストレスが溜まると全身の毛を剃り上げてストレス発散する癖がありまして、巨体で髪も眉もツルツルの不審なおじさんが半笑いで独り言呟きながら同じ方向に歩いてきたら通報されても仕方ないですよね。
自分は弟なので幼少期の頃は兄に対して違和感みたいなものは全く感じず生きていたのですが、中学に入ってから兄についていじられる事が多くなったんですよね。
きょうだい児ならみんな経験する事かもしれませんけど、兄の真似をして馬鹿にしてきたり、障がいがうつるみたいな菌扱いとかは中々辛いものがありましたね。
そういった経験が重なり、高校生になってからは兄の事はできるだけ隠して生きていこうと心に決め充実したスクールライフを送る事にしました。
幸い兄について知っている人間がほとんどいない学校に進学する事が出来たので、黙っていれば平穏な生活が送れると思ったんですが、これは大失敗でした。
と言うのも、兄について隠して友達を作るとどんどん仲良くなって学校以外でも遊ぼうとなった場合、自分の家に遊びにきたいという話になるんですよね。
ところがこちらにはみられたくない兄がいる。
困った…
そうだ、縁を切ろう!
愚かな自分はここで兄の存在を隠したいあまり人間関係リセットを選択したんです。
家に来たいと言われたら適当に誤魔化しつつそれまで仲良くしていた友人と次第に距離を取りいつのまにか疎遠になる。
プライベートでも遊ぶ様になると高確率で家に来ようとするから、学校内だけの付き合いにする。
学校内の付き合いだけでも次第に仲良くなってしまうから学校内でもあまり仲良くしない様にする。
そんなこんなで平穏なスクールライフを送るつもりが変にクラスメイトと距離感取るよく言えばミステリアス、悪く言えばなんか感じの悪い無愛想なやつが出来上がり、3年間でできた友達は3人のみという充実とは程遠い3年間を送りました。
この中学から高校の6年間は1番兄を憎んでいた時期でもあります。こいつさえいなければ…こいつとっとと◯んで欲しい…
基本兄への思いはこれだけでした。
こういう境遇だとグレたりするのかもしれませんが、私の場合グレて悪い友達とつるもうが仲良くなったら兄の事が知られるかもしれないというリスクがあるのでグレるという選択も取れませんでした。
なんでこんなに兄の存在を隠したかったのか考えてみると、兄の事で自分が友達やクラスメイトとトラブルになっているとか、嫌な思いをしているというのを親に知られたくなかったんだと思います。
周りに兄の事を知られるのも嫌だし、兄の事で周りからいじられたりしている事を親に知られるのも嫌だし、そうなると自分でなんとかするしかなかったんです。
学校の先生は親に言うかもしれないので相談なんてできません。その結果自分は人に関わる事をできるだけ避ける事で解決しようとしたのだと思います。
今中学生だったならもっと違う解決方法を見つける事ができたのかもしれませんが、30年ほど前の話なのでインターネットもほとんど普及してませんし、情報が全くありませんでした。
そして何より不都合な事から出来るだけ逃げたかったんだと思います。
手取り早い解決方法が、知られたくない事をひた隠しにし人間関係を希薄にするって事だったんです。
当時は自分に都合の良い距離感で人付き合いしているつもりだったんですが、ただただ逃げているだけでした。
結果、25歳くらいまで逃げ癖と大事な事でも自分に不都合だと言わずに隠してしまう、そして人間関係リセット癖がついてしまいました。
こんな風になると何が不都合かって、過去の記憶にスポスポ穴が開いてるんですよね。
多分色々な事から逃げすぎて記憶する事からも逃げたんだと思います。
もしくはボケてきたんですかね?よくわかりません。
ただ、実際に自分が歩んできた人生なのに全然記憶にないって言うのは味気ないものです。
とはいっても、きょうだい児の事を隠したりするのは悪い事とは思いません。
臨機応変さが大事なだけで、言いたいなと思ったタイミングやこの人になら言ってもいいかなと言う人には出来るだけ早めに言ったら良いかなって思います。逆に言わなくていいやと思った人にはひた隠しにしたらいいと思います。
私の場合は兄の事を話しても良い様な人にも言えなかった、もしかしたら嫌な思いするかもとビビってしまい言えなかったのが1番の反省点だったと思います。
兄について話しても良いかなと思うくらい信用できる様な相手にも隠してるって言うのは相手に隠し事をしてる後ろめたさがずっと付き纏うわけでだったら言ってスッキリしてしまった方が良かったなと今ならおもえますが、当時は思えなかった。今はバカだったと思えるけど当時は実際バカだったので仕方ないですね。
今を生きる若者は自分の若い頃と比べてすごく賢くて大人だなと思います。こんな失敗をする人は少ないのかもしれませんが、もし自分と同じ様な思考になってる人がいたら落ち着いて考え直してください。
相手の事信用できるかなと思ったならその自分の感覚を信じて逃げずに向かい合ってみてください。理解を得られるにしろ得られないにしろきっと納得のいく結論は出ると思います。
ちなみに、こんな私にも高校からの付き合いの友人が3人います。彼らに兄の事を話せたのは16歳に出会ってから10年後の26歳の時でした。
兄の事を話した時、2人は家遊びに来られるの嫌がってたからなんか理由あるんだろうなと思ってたけどそう言う事だったのね、納得したわって位の反応でしたし、1人は私の中学の同級生伝えで前から知ってたけど話したくなさそうだからふれなかったって言われてあっさり話が終わりました。
自分としては10年間隠し通し、後ろめたさと不都合から逃げる事をやめての一大カミングアウトのつもりだったんですが、それはもうあっさりしたものでした。
こんな事あっさり済む様な事に自分はずっと囚われて悩んでいたのかとか、自分は隠し通してたつもりだけど周りが気を利かせてくれていただけでそんな優しさにも気がつけないままいたのかとか色んな感情が溢れてカミングアウトの後泣いてしまい、それをみて3人は笑ってると言うなんともカッコ悪い姿を晒してしまったのですが、本当に逃げてもなんの結果も生まないなと学ぶ事ができました。逃げるのも大事だけど逃げ続ける事は出来ないんだなと思いました。
まとめると、適度な距離感を取る事と逃げる事は違うって事ですね。大体の人は上手に距離感とってやっていると思いますが、一歩間違えると私の様になるぞと言う悪い見本にはなれたかなとおもいます。
こんな自分のクソ長い話を読んでくれた方がいるかわかりませんが、こんな事でも書き記しておく事で反面教師なれたら良いなと思います。
なんだか取り止めのない話で申し訳ないんですがとりあえず私のバックボーンを少しでも知ってもらえたらと思い書かせてもらいました。
次はもう少しまともな記事書ける様に頑張りたいと思います。



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