2023年7月23日‐9月10日にかけて、カロクリサイクルのワークショップ「記録から表現をつくる2023」がおこなわれました。
ワークショップ「記録から表現をつくる2023」について、そのプロセスに沿って3回に分けて掲載します。今回はワークショップ初日、7月23日の様子です。
昨年度も同様のワークショップを開催しました(昨年度の様子はこちらから)。
ファリシテーターは、昨年に引き続きNOOKの瀬尾夏美さん、中村大地さんのお二人に加え、小屋竜平さんがつとめます。
真夏の大島4丁目団地Studio 04に集まったのは、9名の参加者。
美術系大学に限らず、哲学や理系の学問を専門とする大学生から社会人まで、さまざまな動機を持った個性豊かな参加者が集いました。
まず「記録から表現をつくる」ことはどういうことなのか?というNOOKと瀬尾さんのこれまでの活動をベースとした自己紹介的なレクチャーからスタート。
瀬尾さんが震災後の陸前高田やコロナ禍の各地域でつくってきた作品を元に、記録することとは一体どういうことなのかを参加者へ向けて説明します。
レクチャーの後は、「語りのワーク」をみんなでやってみることに。
参加者が2人ずつに分かれ、Studio 04の思い思いの場所で、インタビューが始まります。聞き書きを経てそれぞれの「大切な場所」を共有します。先ほど一対一で話を聞いた相手を目の前にしながら、自分の経験として語る参加者の表情は、少し緊張しながらも楽しそうでした。
お昼休憩のあとは、いよいよ記録から表現をつくる実践です。
「あいたくて ききたくて 旅にでる」(小野和子)と「夢日記」(明恵上人)というふたつのテキストから一つ選び、自分なりの視点で別の形に置き換えてみます。最初にダンサーの豊田ゆり佳さんによるふたつのテキストの朗読+パフォーマンスを鑑賞。
ふたつのテキストはどちらも夢に関する内容。豊田さんはそれを実際に夢を見る状態に身体を置くことで、表現しました(お昼休憩のあとだったので、参加者も豊田さんと共に夢の中へ、、、、、、)。
豊田さんによる発表の後は、各自制作をおこない発表しました。
自身のルーツを元にその土地の方言でテキストを朗読する参加者や、ふたつのテキストから短歌を発表する参加者、映像作品を制作する参加者などなど、それぞれに記録を読み解きながら表現をつくり、共有しました。
次週は、Studio 04を飛び出し、江東区夢の島にある第五福竜丸展示館でのワークショップです。→②へ
レポート:櫻井莉菜(アートマネージャー)