とりあえずものづくりがしたかった院生の記録
はじめに
23卒、地方国立理系大学院生の者です。機械系の学部を卒業しており、院では光工学を専攻しています。超大手から内定を頂いたわけでも、幾つも内定を頂いたわけでもありません。
ですがせっかくの機会をいただいたので、改めて自分に向き合う機会として記録させていただきたいと思います。
就活を始めた当初はなんとなく、「ものづくりがしたい」と決まっているだけで、どんな業界に進みたいのか、どんな職種に就きたいかなどは全く決めていませんでした。
そんな状態から、
「DXが進んでおらず、日々の生活に直結するような業界に対して、今後の発展にSEとして携わりたい」という具体的な目標を定め、
「課題を発見し、解決策を提案して、自分で形にすることができる、ビジネス的な視点を持ったエンジニア」を理想のエンジニア像として定めました。
結果的に、第一志望のIT企業から内定をいただくことができました。
内定までの流れ
以下内定までの流れです。
9月:車メーカーのデータサイエンティスト的なインターンを受ける
10月、11月:スカウト型就活サイトに登録して、いろいろな業界・職種の説明会を受ける
12月:inteeのメンターの方と定期的に話しつつ、ITエンジニアになろうと決める
1月:本格的に選考を受け始める、自己分析を進め、何を実現したいかが決まり始める
2月:実現したいこと、なりたい姿がはっきりし始める
3月末:内定をいただく、終了
内定まで順調だったわけではなく、個人的な壁がいくつかありました。
壁1:何でもいい、何となく問題
自分はよく「何でもいい」と言ってしまいます。良くない事だと自覚しています。
これは協調性でも何でもなく、考えることを放棄しているだけだと就活の中で改めて感じました。
どんな企業も良さそうに見えてしまい、企業と自分がどこでマッチしているのか、入社できたら何がしたいのかが曖昧になっていました。
自分はいろいろなことに興味があったので、ものづくりに携わることができればどんな業界でも、どんな職種でもいいと考えていました。
会社の規模も、何となく良さそうだから大企業で。
その結果、「未来を創るようなものづくりがしたいです!」という大変ざっくりとした動機だけで、何となく良さそうと思った企業の選考を受けることになりました。
内容が薄い志望動機になるだけでなく、将来のビジョンや入社後実現したいことも薄っぺらいものとなり、当たり前のようにお見送り。
正直、9月から11月の期間は勿体無い過ごし方をしたな、と感じます。
今となっては、
判断した理由、基準を細かく言語化すること
今まで取り組んできたことは、どんなモチベーションがあったのか、どんな時にうまく行ったのか、どんなことを考えながら取り組んでいたのかなどを振り返ってみること
をしながら過ごすのが1番有意義な時間にすることができるのかな、と思います。
これを一人でやるのは相当大変で、12月、1月から上記の二つを考えはじめた自分にとっては、inteeのメンターさんとの面談やイベントがとても助かりました。
その中で、
研究で使うことになったプログラミングが楽しかったこと
自分で1から作ってみたいという気持ちがあったこと
これからの未来はITスキルが必須になると感じたこと
などからIT系を志望することに決め、
似た研究がされていない中、挑戦して進めていくのがやりがいを感じていること
説明会で聞いた話に対して、自分も同じような問題意識を感じたこと
などから、DXの進んでいない業界に絞りました。
今まで何となくで選んできたことを、なぜ何となくそうしたのかを考えることは、就活だけでなく今後のキャリアを考えていく上でも活かせると感じています。
壁2:自分の長所は何なのか問題
恥ずかしながら、面接で良く聞かれる「あなたの長所と短所を教えてください」に対して、当初は答えることができませんでした。
いいところなんてあっても、自分よりも優れている人なんて周りにたくさんいるし、周りの人はいいところたくさんあるのになー、なんて考えていました。
しかしそれでは絶対に企業の人にとって魅力的ではないので、何とかして捻り出しました。そのための手段が、
ストレングスファインダー2.0(トム・ラス著)
相互評価、360度評価
です。ストレングスファインダーは有名な自己分析本ですが、結構役に立ちました。簡単な選択問題に答えてもらえる結果が、思い返せば自分に当てはまるな、確かにこういう経験したなと思い出すきっかけになりました。
相互評価や360度評価は、就活サイトや就活イベントのものを活用しました。
こちらは選択肢や回答してもらう人によって結果が左右する(数値で出ることが多いため)ので、そういう面もあるのかもしれないな、と参考にしました。
これらを利用して、それからは「何でもいい問題」の時と同じように、その経験での判断基準や行動などを言語化していきました。
それを自分の長所と短所につなげて、自己PRの作成にも使うことができました。
自分の特性は年月と共に変わりゆくものだと思うので、墓に入るまで自分を見つめつづけて理解していきたいと思います。
壁3:受からない問題
理系は特に、選考がとんとん拍子で進んで就活終了する人もいると耳にしたので、自分もそんなに苦しまないのかな、なんて思った節がありました。
全然落ちました。たくさんお祈りされるので、自分は何かの教祖なのではないかと錯覚する時期もありました。(2月)
ただ思い返せば、落ちてきた企業は今の自分の希望するようなことができないところが多く、その面接で落とされたからこそ、自分のやりたいことが見つかったことも多くありました。
また、面接の経験を多く詰めば積むほど、自分の思いを言語化することにも慣れていきましたし、緊張にも慣れていきました。
面接に臨んで、落ちて、「何でもいい問題」「長所わからん問題」でやるような言語化に振り返ってみて、また面接に臨んで、の繰り返しをしていくことで、
自分のやりたいことや思いをより洗練することができるいい機会であったと思います。今だから言えることですが。
これらの壁を乗り越え、結果的に第一志望と決めた企業から内定をいただくことができました。
就活を振り返って
就活を振り返ると、やっておいてよかったなと思うこと、やっておきたかったなと思うことがあるので、記録しておきます。
やっておいてよかったこと
1つは、研究です。学部卒の人たちは時期的に難しいと思いますが、院生は研究をある程度進めているので、強みにすることができると思いました。
実際にどこの企業の面接に行っても研究の内容を聞かれましたし、中には研究を一生懸命やってきた人を優先的に採用する、と言っている企業もありました。
その理由としては、
研究を進める過程で、自分で課題を解決する力が身についているから
物事の考え方を教授からたくさん吸収しているから
学会発表などでわかりやすく人に伝える力がついているから
とのことでした。研究に勤しんで、しっかり自分の言葉で説明できるようにしておいて損はないと思います。
もう1つは、就活支援サービスです。
今流行りのオファー型就活支援サービスなんかは、自分が興味を持てる業界を知るきっかけになり、知らなかった優良企業を知るきっかけもなりました。ES免除などの得点もあるので、利用して損はありませんでした。
また、inteeのような就活の相談や壁打ちをさせてもらえるサービスもやっていてよかったです。面談で会話する機会を多くいただいたので、言語化する練習になるだけでなく、いかに自分が考えられていないかを把握することができました。
やっておきたかったこと
IT業界を志望するにあたって、プログラミング経験はもっとしておくとよかったなと思いました。
特にベンチャーでは、自分で何か作った経験はありますかと面接の中で聞かれることが多かったです。社員の方のお話を聞いても、プログラミングが大好きで、学生の頃からバリバリやっていた、という方が多くいらっしゃいました。
未経験歓迎の企業もたくさんありますが、スキルがあって損はないし、プログラミングで何かを作ることでやりたいことも見えてくる可能性があると思います。
また、就活自体を時期に関わらず早く始めた方がいいのかなと思いました。
就活と言っても説明会やインターンに参加するのではなく、日頃から業界や職種に興味を持っておくと、自分のやりたいことが明確になるのも早くなると思います。それによって業界の知識をつける時間も、スキルをつける時間も、大学でやるべきことを見つけることにもつながると感じました。
入社後は、どんな自分になりたいか、どんなことを実現したいのかを定期的に振り返って、キャリアを築いていこうと思います。
おわりに
このnoteの執筆で、就活で感じたこと、学んだことを振り返るいい機会となりました。就活は今後の人生のスタート地点だと思うので、この機会を活かして、最高の人生を歩もうと思います。
お世話になったinteeのメンターの方、スタッフの方々、選考や面談をしていただいた企業の方々には、この場を借りて心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?