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クライマーの食事を考える

「軽い方が有利」なのはクライミングにおいては、悲しくも事実ですが、ただ痩せれば登れるというわけでもないのが難しいところです。そんな前提がありながらも最近は食事を増やしているので、その辺りの考えをまとめておこうと思います。

減量のメリット・デメリット

減量は体重を軽くするためにやるものです。必要以上の体脂肪で重いのであれば、その分の軽量化はやったほうがいいと思います。指にしても足にしても、登るための足がかりは頼りなく、それらを使って体重を支えるので、「負荷を減らせる」というのは大きいメリットと言えるでしょう。

デメリットとしては、減量することでエネルギーは足りなくなるわけですから、パワー不足や疲労感の蓄積などが発生します。エネルギー不足によるパワーダウンとは別に、糖新生で筋肉が分解されて起こるパワーダウンもあります。また栄養が不足すると怪我や身体組織の回復も遅れるので、極限のアスリートでもなければデメリットが多いように思います。

なぜ私が食事を増やしているか

一番は指を中心としたフィジカルの強化に取り組んでいるからです。私がいつも考えているのは「今のトレーニングに適した食事はなんだろうか」ということです。ついつい見落としがちですが、指も「体の一部」です。損傷して回復する時に、前よりも強くなるという原理は通じているはずです。筋肉を増やすためには、オーバーカロリーでも栄養を摂取しなければいけませんし、指の腱や腱鞘においても同様だと考えます。保持力を穴の空いたバケツで考えると、減量は”水が出ていく穴を小さくすること”、指の組織を強くすることは”バケツ自体を大きくすること”というように捉えられるかなと。
これは個人的な感覚ですが、そもそも絶望的に持てない、荷重すらできないホールドは、軽くなっても変わらず保持できないです。軽いことが悪いことではなく、もっとベースの「保持力の器」を大きくすることにフォーカスするタイミングも必要だということです。

今の私のトレーニングは
・Moon Board、Kilter Board、細かい保持が多いジムなど指系/週1
→高強度。上限なしで初段〜2段程度、指皮がなくなるまで

・技術やムーブ主体のボルダー/週2〜3
→中強度。2級〜4級くらいを15〜30本。

・スタミナ目的の長もの/週1
→低強度。5級〜4級、11b程度。

高強度の日に器を大きくして、他の日で技術的な精度を上げていくイメージです。フィジカルが強くなると、ついつい登りが雑になりますから、そうならないために並行している狙いです。

まとめ

自分に必要なものが何かを考えてトレーニングに落とし込んで、実行するというのが大事ですね。人間ですから「得意系の課題を気持ちよく登ろう」となりがちですが、継続して効果も出始めているので頑張って取り組んでいきたいですね‥。とは言え結構トレーニングを組み立てたり、コツコツ取り組むのは性に合っているようで、結構楽しんでいますけどね。
(Noteもなんだかんだ結構な記事数になっていて驚きです)

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