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NONVERBAL,Inc.代表について(後編)

描いていたデザイナーの世界とのポンコツ・ギャップ

私がデザイン業界(広告代理店)に入れたのは、22歳のとき。
当時、就職氷河期の時代にようやく入れたその世界は、
学生の頃に夢見たものとは全く違った世界が広がっていたのです。

私が描いていた理想のデザイナーの世界とは、

☑️ 未経験でも少しは、デザインのお仕事を任せてもらえる
☑️ やりたかった音楽や芸能関係、ファッション業界の仕事ができる

というお花畑。「ははは〜♪」という感じ。

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私の夢物語は、アルバイト初日からビリビリに...惨敗。
とにかく、学校で習ってきたことが通用しない。レベチwでした。
もう、恥ずかしいし、超絶に不安だし、泣けるくらいに。
つまり、ポンコツ・アシスタントでした。

新人が任せられた仕事でのヤキモキした悩み


当然のごとく、私の担当リーダーだった先輩は、

「冨士くん、デザイン何もできないよね〜。当分、倉庫でチラシ整理ね。」

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よって、私が当分に任せられたのは倉庫で「チラシの整理」のみ。
会社に毎日のように膨大な量のチラシデザインのサンプルが届くので、
その振り分けを倉庫で朝〜晩までせっせ、せっせ。

でも、(何もできないくせに)こんな日々を過ごしていると、
どんどん一人前に不安なってくるんですよね。

【  私もだった!よくあるデザイナーになりたい!新人さんの悩み  】
・こんな仕事をするためにデザイナーを目指したんちゃう...
・何も言われてないけど、この雑用をいつまでやらされるんやろか...
・どうしたら、デザイナーにキャリアアップできるんかな...

ずーーーっと、ヤキモキする日々。

頭がおかしくなった...!?計算をはじめる、私


そんなある日の出来事。
私のいる倉庫に一人の先輩デザイナーが入ってきて、本棚で何やら探しものをしていました。結局、見つけられずに諦めて、自分の席へ戻る。他の先輩もそんな様子から倉庫に滞在する時間が意外と長かったんです。これって、無駄な時間なんじゃないかと思い、私は先輩たちの倉庫で探しものをしている時間を片手間に計算をしていました。

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1日に延べ、平均して24回も先輩が倉庫に出入りしており、
倉庫に入り、迷いながら探索する時間が平均して4.08分。

(平均探索時間)4.08分 × (日間平均入庫回数)24回 = 97.92分 / 日

つまり、
1日にして平均1時間37分55.2秒を無駄になっているではないか...
ということは、

平均月間20日勤務なので、

(日当探索時間)97.92分 × (平均月間勤務日数)20日 = 1958.4分 / 月


ということは...
月にして平均32時間38.4分も無駄になっているではないか!?

先輩のこの無駄時間を省けば、
私にデザインを教えてもらえる時間を確保してもらえるんじゃないか?

月に32時間30分もあれば、十二分に教育を受けられるや〜〜〜ん!^^
と考えるようになり、先輩の倉庫の滞在時間の効率化のために本やデータ、収納ファイルにラベリングをし、検索しやすく倉庫環境を整えることをやり遂げた後で、リーダーに相談に乗っていただくことにしました。
(当時、先輩からするとこの理屈っぽい後輩は嫌だったはずですが...)


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結局、先輩は意外にも快く理解していただけ、入社2ヶ月目にして先輩にデザインを教わる時間を確保することができたのです。

雑用の「整理」から見えてきた3つのこと


私はこの経験から、整理すること=効率化ということが常に頭の中でリンクし、今でもデザインやビジネスすべてにおける考え方の根底になっています。

<デザインやビジネスにおける整理術 3つのポイント>
・「基準」をつくる
・「数字」をつける
・「余白」をのこす

1:整理は「基準」から


整理をはじめると、

まず、自分の中で「基準」がなければ振り分けられないことに気づきます。

例えば、
これは「使う」あれは「使わない」という感じです。
新しいものを買う上でも、断捨離をする上でも、基準があれば選択スピードが上がります。デザインにおいては、使う文房具やソフト、フォントのみで整えますし、ビジネス経営では、理念(ミッション、ビジョン、バリューなど)構築し「やること」「やらないこと」の基準を持ちます。
そうすると、いとも簡単に判断ができ、決定スピードが上がります。
だからこそ、「基準」が必要。

2:整理は「数字」で明確に


また、そこに「数字」があるとより「明確な基準」ができてきます。

例えば、
「1年間で使ったことがある」「1年間で使ったことがない」などです。
1年間通して、モノによって使用頻度が変わるので、
頻度が「0」のものは断捨離ボックスに入れていきます。
それは、人によって「6ヶ月」「3年間」でも構いません。また、必要な時には今の時代ではシェアやレンタルをするも良し、新調しても良い。私は、自分の周りには必要最低限しか置かないことにしています。

3:整理は「余白」でドライブ


そして、3つ目が「余白」をのこすこと。
ここでの余白は「空間」や「空白」を意味します。

私自身、デザインを考える時は偏見を極力無くすため、モノゴトを「0」ベースで考えていくという思考も「整理」という考え方からきています。デザインを考え始める初段階では、机の上が書類で山積みになっていたり、散らかっていたりするとどうしても私は、一極集中ができません。クリエイティブは、真っ白なキャンバスからモノゴトをイメージしたり、描いていくことを手法としていますので、モノの整理や片付け、断捨離をしていくことで、そこに新たに「空間」をのこす(=生み出すこと)ができることに気づいてもらえたら、最高に気持ち良く頭もスッキリします。整理することで生み出された「余白(空間)」をコントロール、管理していくこと

「整理」概念でデザインはより良くなる


それによりデザインであれば、
ウェブサイトやパンフレット、ポスターなどのグラフィックデザインでは情報を精査して削ぎ落とすことで本来、伝えたいメッセージやモノゴトの本質などの輪郭がくっきりと見えるようになってきます。だからこそ、シンプルにミニマルに自然となっていく。

「整理」概念でビジネスに伸びしろができる


また、ビジネスであれば、
シンプルにミニマルにすることで、
消費者(=以後、生活者)や顧客に製品やサービスの本質的価値が伝わりやすくなり、株主や社員には、理念的価値が醸成されていく伸び代のような余白が見えてくるものと思っています。

整理が根底にある考え方に

私のプロフィールから経歴をご紹介させていただき、上記では少々、デザインやビジネスについての考え方にも派生をさせていただきましたが、このようなことが私の株式会社ノンバーバルの事業であるブランディングデザインのすべての考え方の根底の一つにあります。

「整理」が「余白」に逆算を


私はその時から自身の仕事にも「整理」をしていくことにし、1年6ヶ月で広告代理店を退社し、25歳でデザイン会社を起業経営することに線を引いて、基準をつくり、その基準に数字につけ余白をイメージすることで自身の目的達成に必要なことはどのようなことがあるのか。それまでにどのようなことを独学し、また、どのような実績となる経験を積むことでそれを達成できるのかを逆算することから、考えるようになったという経緯です。

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もう一度、整理における大切なことは...

<デザインやビジネスにおける整理術 3つのポイント>
・「基準」をつくる
・「数字」をつける
・「余白」をのこす


28ヶ月に掲げたテーマは、「リアル力」


それから起業するまで28ヶ月間。
実にさまざまな(ドーーーーーンッ!って音がなるくらいの)壁にぶち当たりました....(中略:今後予定しているオンラインサロン内でどのような壁だったのか、またその壁をどのようにして乗り越えたのかなどのお話をさせていただきます)

その時に自身に掲げたテーマは...

リアル力(ぢから)


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「現場主義」「体験から得るものすべて」「コミュニティ」「人間力」「即行動」などなど、当時のクールで大人しい方々が多いと言われていたクリエイティブ(デザイン)業界とは真逆にもアクティブ、ポジティブに「クールで泥臭いデザイナー」になろう。というものでした。

次回より、
ブランディング会社を立ち上げてからの12年間。
さまざまなブランディングに関する実績のもとから私たち独自のブランディングおける企業ブランディング、事業ブランディング、採用ブランディング、店舗ブランディング、商品ブランディングなどの考え方、手法などを書かせていただきたいと思います。


後編は、以上になります。
ここまで読んで頂きましてありがとうございます。前編は下記のリンクより書いていますので、宜しければご覧ください。


【 会社概要 】 NONVERBAL®︎,Inc.について

12年間で1500案件以上の企業のブランディングで信頼と実績を積み上げ、アジアや日本企業のブランディングデザインを専門事業として、活動しています。会社概要、実績資料、BtoB、BtoC、採用、商品やサービスブランディングに関するホワイトペーパーなどは下記リンクの当社サイトより無料にてダウンロードしていただけます。


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