これからも「自由」を歩いていく為に。フリーランスですがマネージャーというパートナーが出来ました

この度なんと、マネージャーさんができました。どこかに所属した訳でもなく、フリーランスのままです。形はこれまでと変わりません。

どちらかというと「製作に集中し、より良いものをもっと作っていくためのパートナーができた」という感覚が近いかもしれません。

8月でフリーランスになって丸2年が経過します。人生でまさか「この仕事はマネージャーに聞いておきます」だとか「マネージャーから連絡が行くと思います」だなんて言葉を、打ち合わせで発言する日がくるなんて。人生、何が起きるかわからないなあと実感しています。


美容師からキャリアがスタートし、Webデザイナー、ライターと転職を繰り返してきたわたし。髪に向かっている時も、デザインに向かっている時も、もちろん文章を書いている時も。自分の中にある答えをアウトプットすることで、アドレナリンが溢れ出して、作品に染み渡って。
それが確かに”私らしさ” そして ”あなたらしさ” を作っていました。
いつだって決められた世界や期限の中で「お客さんの期待を超える良いものを作ること」に没頭していたんです。

だけれど、「もっともっと良いものを、自由に!」とドキドキしながら独立したわたしを待ち受けていたのは、膨大な準備業務。その「没頭する時間」を確保するために、今まで使ったことのないプレイヤーとノンプレイヤーの脳みそのスイッチを切り替える柔軟さを待ったなしの状態で求められたのです。

見積書や請求書の作成。
メールの返信。
アポイントメント。
スケジュールの管理。
外部パートナーとのやり取り。
そして新規の営業。 

それらは全て、今までわたしが制作にどっぷり浸かっていた脳みそとは使い方が明らかに違っていて。
だんだんと「次はあのメールを返さなければ」とか「あの請求書を作らなければ」という気持ちが、何か物作りをしている時にも頭を駆け回るようになりました。
次第に何処か、いつも上の空でソワソワするわたしの心は疲れはじめ。

それと同時に会社に所属していた頃のような「ものづくりにどっぷり没頭する」という感覚がゆっくりゆっくり、死んでいきました。


” 現実と自分の世界をウロウロすることが、とてつもなくしんどい ”
” もっと、自分の世界に入り込んでものづくりがしたいのに ”
” 自分の生み出すものに納得がいかない。だけれど、集中もできない ” 

そんな溜まりに溜まった欲求不満が爆発するとともに痛感したのは、自分が圧倒的な、しかも不器用なプレイヤー気質であるという事実でした。

フリーランスを続けていくうちに、そんな欲求不満はどんどんとわたしの中で面積を広げていき「もういっそ、フリーランスなんかやめて会社に戻ろうか」

そんな気持ちが芽生え始めたとき。


池田こーきさんが書いたこのnoteに出会いました。

そうだなあ、ぼくがやりたいのは「アシスタント」というより、「マネージャー」なのかもしれない。それはきっと、ぼくはヒーローや物語の主役になりたいわけじゃなくて、その主役を引き立てる名脇役でいたいという想いが強いからだ。
師弟関係ではなく、そこに上も下もない、表と裏の関係。それは、10円玉の裏に描かれた平等院鳳凰堂のように。それは、カレーのなかの白米のように。それは、カメラにとってのレンズのように。

上下ではなく、師弟関係でもない。裏と表の関係。
そんな言葉に惹かれ、すぐに連絡を入れてみると
「実は僕からも連絡しようと思っていました」と、嬉しいお返事をくれました。

彼の幸せのために何ができるのかは、まだまだ答えが出ていませんが、今までひとりで見ていた世界が、この先ふたりになることでどんなものに変わっていくのか、ワクワクしています。

現在一緒にどうやってやっていこうかをまだ、話している段階にも関わらず、既に色々管理方面で動き出してくれていて、日々めちゃくちゃ助かっています。

(個人的にはどちらかというと”マネージャー”より”パートナー”の方が、感覚として近いイメージだけれど)こんな私に、優秀なマネージャーができました。


わたしがポツリ投稿したこのツイートには、たくさんの「わたしも欲しい!」という声が集まり。同じように日々悩んでいる不器用なプレイヤーたちがフリーランス界には沢山いるのだと、確信しました。

きっとこの「プレイヤーとマネージャー」という関係性は、芸能人やモデル、有名人、従来のエンタメ業界に限らず、今後どんどんフリーランスの間で一般化していくのではないでしょうか。


そんなこんなでひとまず、どうやらわたしはまだまだしぶとく、フリーのクリエイターとして、物を作り続けていけそうです。

わたしらしく、ゆっくり呼吸しながら。今度は隣を歩いてくれるひとの足取りをほんのちょっぴり気にしつつ。

歩いていこうと思います。

いつもありがとうございます。いただいたサポートの一部は書く力の原動力のおやつ代、一部は日本自然保護協会に寄付させていただいています。