来世は鳥か雲に生まれたい
普段は見上げるものなのに。この瞬間は、こうして対等な目線で、視線を交わすことができるのだなあ。
触れたらふわり、たちまちしゅわしゅわと崩れて、舌の上にじんわり幸せな甘さを残してくれそうな、そんな綿菓子のような雲が、分厚いガラス越しにこちらを見つめている。
青から緑へ、緑からオレンジへ。その下のほうは、灰色なのか群青色なのか。なんと表現して良いのかわからない色へとグラデーションした空は、ピンクグレープフルーツのように、まんまるで、真っ赤に輝く太陽をそっと、文句も言わずに支えて