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不自由からわかること

健康でいると、その大切さがわからなくなることがあります。当たり前過ぎて、そのことに気づかなくなるのですが、健康でなければできないことというのは実はたくさんあります。
昨日、包丁で小指を切ってしまいました。結構ざっくりやってしまって、絆創膏を貼って、その上から包帯をぐるぐる巻いたのですが、そうすると、キーボードが打てなくなったのです。たった1本の小指が使えないだけで、タイピングに非常に時間がかかるようになってしまいました。
こんなこともありました。仕事で帰りが遅い日が続いたとき、人の話を聞いていると、最初の方の話がわからなくなってしまうのです。短期記憶というのでしょうか、その能力が極端に落ち込み、仕事上の指示がわからなくなったり、人との会話が難しくなったときがありました。このときは、自信もなくなって、一人で買い物に行くと何を買ったらいいかわからなくなり、生活全般について、判断することが怖くなってしまった時期がありました。今は、なぜそうなってしまったのかが不思議なくらいです。
普段どおりの作業ができて、普段どおりの思考ができることというのは、生活を送る上で非常に大切で、ありがたいことだと思います。
どんな場面でも楽しめるようになれれば、人生はもっと自由に生き生きと過ごせるようになれると思うのですが、どうしても楽しめない場面があります。それが、健康ではないときです。健康でないと、どんなに努力をしても、どんなに気持ちを変えようとしても、うまくいきません。
医者を志望する人と話をするときには、病気や怪我を治すということはとても大事だけれど、病気や怪我をしないようにすることも大事なんだと伝えます。そして、人を健康にしようとする医師という仕事は、人間生活の根本を支えるものなのですと話をします。
小指の包帯はいつ取れるのか。早く元の生活に戻りたいです。

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