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つるつるの床、雨、シウマイ弁当

朝からさらさらと雨が降る金曜日。
仕事はおやすみです(そのかわり、明日は土曜出勤)。

昨日は仕事だったが、とてもヒマだった。
予定していたプログラムがキャンセルになったおかげで「何もすることがない」時間が午後いっぱい流れたのである。
同じくヒマになってしまった同僚のデビさんと、「こういう人が苦手ランキング」「逆に、こういう人が好きランキング」を無駄に悩んで答えを出しあってみたり(結構面白かったです)、あとは専門学校のレポートの材料探しをしたりして退勤時間を迎えた。
そんな日もある。ヒマはかえって疲れたりもしますね。

さて、朝ごはんを食べたあと、なんだか湿気で床がべたついている気がして、宮沢りえがゲストの「あさイチ」を流しながら、家中の雑巾がけをした。

わたしは雑巾がけが好きである。

クイックルワイパーウェットという文明の利器も家にはあるけど、やっぱり床ぶきは雑巾で手でやるのがいちばんだと思う。ギュ、ギュ、と力を込めて拭きあげる。
そのとき、心は、無。

思えば、むかしドキュメンタリーで見た永平寺のお坊さん(雲水)たちも、毎朝長い長いお寺の廊下を雑巾でダダダダダッと拭きあげていた。それが修行のひとつなのでもあるのだろう。そこまでやるか、もうピカピカなのにまだ拭くのか、というくらいピッカピカに拭きあげていた。

掃除って、心に通じている。
クローゼットの大掃除、衣替え、模様替え、それはすなわち、心の掃除や模様替えにもなるような気がするのだ。
掃除って、ただの掃除じゃなくて、なんというか、心に通じる行いなのかも。

そんなわけで家中を雑巾で吹き清めたわたしは、なんとなく心も拭き清まった気がしつつ、つるつるの床に満足。すっきり。

・・・

10時頃、身支度をして外に出る。
外はますますの大雨だ。
そして寒い。秋のような空気だ。
あわてて鞄の中にいれてあった赤いカーディガンを羽織る。

きょうは、上品先生の診察ののち、母と日本橋でランチをする。夏の旅行の予定を立てるという名目なんである。
ここのところ毎夏、わたし・娘・母の女三代で旅に出ている。去年は軽井沢へ行った。今年は安曇野か、長野の高原とか、箱根あたりに行きたい。と提案するつもり。

診察まで時間があるのでスターバックスに入った。

今日はもう、モバイルオーダーはしない。
「ブラジル55さん」とか「キューバ86さん」になってしまわないように、ふつうにレジでお会計。鞄から遠藤周作の短編集を取りだし、読む。

ふたつほど短編を読んだところで電車の時間が来たので、上品先生のところへ。

わたしの調子が安定してきたからなのか、なんなのか、最近上品先生はすごくにこやかだ。
わりといつも眉間に皺を寄せて深刻な顔をしているお方だったのに、最近はガラにもなく(よく知らないけど)、にこーっとして迎えてくれる。
そのたびに「えっ」てなる。
にこやかなのに「えっ」もないもんだが、そのにこやかさに慣れないのだ。「えっ、笑ってる」と毎度ギョッとする。

今週も無事終えられたこと、落ち込みは来なかったこと、などなどを話す。
そして、ひとつのお薬を減薬することになった。やった。減薬したいです。ようやく大きめの減薬の始まり。嬉しいです。

上品先生は慎重なので、前のとき(目の病気で精神的に落ちてお世話になったとき)も長い時間をかけて減薬をしていった。
おかげで離脱症状も少なくきれいに卒業できたので、今回もきっとゆっくり時間をかけてゆくのだろう。
秋、いや、今年中には卒業できるかな?などと思う。

・・・

12時半に日本橋高島屋の地下の入口の前でね、と待ち合わせていたのだが、母がなかなか来ない。

すると、遠くから、見知らぬ若い女性とともに母が歩いてくるのが見えた。
誰だろう。
笑顔でお辞儀しあって別れている。

「どうしたの」

と尋ねると、

「地下道で高島屋がどこだか分からなくなったから、歩いてる方に尋ねたのよ。そうしたら、わたしも行きますからって一緒に来てくださったの」

そういうわけか。
母はそういう時、すぐに人に声をかける人なのだ。
わたしは、分からなければ自力で探す。
親子でもそこはまったく逆タイプ。

そのあと、日本橋高島屋の地下二階に降りるエスカレーターがなかなか見つからなくて、わたしは掲示を見ながら「あっちの方かな」などと思いつつ歩いていたのだが、ふと気づくと隣に母が居ない。
えっ!と振り向くと、お店の人に何事か話しかけている母がいる。
「もう少し行ってから右ですって」
と母。
やはり尋ねたのらしい。
うーん。そういうフットワーク軽いな。羨ましいような気もするし、でも、もう少し自力で探してみてもいいのではとも思う。

片岡護さんのアルポルトへ

夏の旅行は、とりあえず長野の高原に行こうかということになった。
でも、どこの高原なのかはガイドブックなどを見てから決める。本当は上高地がいいけど、ホテルが空いてなさそうだなー。
日にちは8月の下旬。その頃は夏の盛りだ。わたしはちゃんと元気にしているかな。元気だといいのだが。

・・・

帰りの電車に揺られていたらスマホにメールがきた。
図書館に予約していた本が一気に3冊届来ましたとのお知らせ。まずい。さっき母からも『赤と青のガウン』(彬子女王)を借りたばかりだ。
遠藤周作の短編集もあるし、ええと、読まなきゃならない本が5冊。うーむ。大丈夫か。

文字がみっちりしてて時間かかりそう
「東京ポッド許可局」局員として借りてみた
これ、前から読んでみたかったんです
母から借りたもの。

帰宅して、ダイニングテーブルにこれらの本をドスンと置く。何から読もうか。

ちなみに夜ごはんは、日本橋高島屋で買った崎陽軒のシウマイ弁当です。ふっふっふ。今日はもうごはん作らないつもりで崎陽軒に直行したんであった。
ちなみにわたしはシウマイ弁当より、「お弁当・夏」派です。