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鍋で米を炊いてみた10月

日本シリーズがはじまった。

もちろん見てる、けど、実はいま、オリックスと阪神にそこまで好きな選手がいない。
だから熱心度はわりと低いかもしれない。
いやしかし、ちゃんと見てます。
マダムシンコのピンクの広告に岡田監督のしっぶい顔つきがよく映えているな、など思いながら見ています。(岡田監督の顔が好きなんです)

しかし、もうすぐ野球も終わるのかー。
冬が来るんだな。
夜なんてもう、涼しいというより寒いものな。
夏が終わると、ほんと、はやいよね。

・・・

稲垣えみ子さんの『もうレシピ本はいらない』を読み、これまでうすうす日々の食事について「そうなんじゃないの」と感じていたことが、「やっぱりそうなんじゃない!?」にガッテンした感じがあった。

結婚して19年、家族に日々の食事を作り続けてまいりましたけれども、あー、そうか、そういうのでもいいのかもしれない。もっとシンプルでいいんじゃないの。
そんなにいろいろな調味料を駆使したり、いろんな調理法を駆使したり、あとお肉とか必ず食べなくてもいいんじゃないのか。

最近、料理番組やレシピ本を見ていて、これなんていう料理なの?みたいなよく分からんレシピが多いような、そういうしっくり来なさを感じていた。
なんていうか、レシピ本に掲載しないといけないからあれこれ試作してみました、料理番組に出なきゃいけないからこの食材でこんな料理を作ってみました、みたいな……なんか本末転倒のような。
「れんこん特集」だから、れんこんでこういう調理をしてみました!というだけで、そもそも、この調理法は本当にれんこんでないといけないのか……?と思ったり。

しかし、そんなことを言ってたら世の中の料理研究家の方々のお仕事が成り立たないのかもしれないけれども、家庭の調理ってもっとシンプルで、もっとワンパターンでもいいんじゃないかしら。

「ごはん」「味噌汁」「漬け物」を主軸に置いて、旬の野菜でおかずをちょこっと作って、
で、たま~にちょっといいお刺身を食べたり、ほんのすこし良いお肉を焼いて食べたりする。
凝ったものは、たまの外食で。

我が家は家族が白米が好きだからわたしも白米を食べてたけど、本当はわたしは玄米とか十六穀米とかが好きなのだ。味が好きなのだ。だから最近は家族の白米とは別に、自分がその日に食べる分だけ小さな無水鍋で玄米(十六穀米ブレンド)を炊いている。
鍋でごはんを炊くなんて難しそう……と思ってたけど、稲垣さんのやり方をやってみたら、めちゃめちゃ簡単だった。適当でもおいしく炊ける。

あとぬか床を購入して、「その日食べ切れる量」だけを漬け始めた。

ぬか漬けは昔から好きだ。母が毎日ぬか床をまぜている、あの匂いも好きだった。
でも自分があれをやると考えたら「面倒くさくて無理、絶対続かない」と思っていたけれど、どうやら最近のぬか床は毎日毎日混ぜなくても大丈夫なのだそうだ。週に一度でいいっていうやつも売っている。すごい。便利!

↑わたしはこれを使ってます~

あと、お味噌汁はやっぱり良いなと思う。
いろんな意味ですぐれている。土井善晴さんの「一汁一菜でいい」のアレですよね。

わたしは以前から煮干しで出汁をとっているのだが、「出汁をとる」なんて言えないくらい簡単で、朝、小鍋にお水と煮干し(頭とワタをとったやつ)を適当にぽいぽいと入れておくだけ。夜に火をつけたら良い出汁が出ている。

お味噌は去年くらいからずっとこれを愛用している。

このお味噌が本当に本当においしくて、
このお味噌汁とごはんがあればそれでいいなって思うほど。

おいしい玄米。お漬け物。お味噌汁。あと野菜のおかず。
もう、かなり満足だな。

でも、きっとこれはわたしが齢40代半ばになったっていうこともあるでしょう。
「もうそんなに、貪欲に食べなくてもいい」って思うのだ。
たとえば、ごくたまに娘とマクドナルドへ行っても、メニューを見て困惑してしまう。どれも食べきれなさそうすぎるのだ。
で、頼むのはごく普通のハンバーガー(あの、薄いやつ……)、しかもポテトは食べきれない。
ジャンクでパワフルなものへの胃腸の受け入れ態勢が脆弱になっていて(というか、気持ち的にむり)、そして、発酵食品とか整腸作用のある食材(食物繊維とかも)に対する本能的な欲求が自然と高まっているのを感じるのである。

しみじみした落ち着くものを食べたい。
これが歳を重ねるってことなのかもしれません。

とはいえ、我が家には成長期の娘と、あと夫がいるからなかなか質素にふりきった食卓にもできないし、だからお肉かお魚はきちんと用意するようにはしています。

皮付き蓮根と手羽中の照り煮、ニラチヂミ、大根の葉の炒め物、ぬか漬けなど……
長芋の照り焼き、厚揚げのおろし乗せ、椎茸のチーズ焼き、柿、などなど

仕事で疲れてても、煮干しの浸ったお鍋を温めたり、ぬか床からお野菜を取り出したり、ふつふつと音を立てて玄米が炊けていく小鍋を見守ったりしていると、頭と心と体がふっと一致するような気持ちになる。
今日の自分の心身にちょうどいいものを食べたい、と思いながらする調理は、毎日の献立に追われて「作らなければ」と思っている時の調理よりも苦にならないことに気づいた。ストレスがない。
家族のために、揚げ物とか自分としてはあんまり食べたくないと思うおかずも作るけど、それでも食卓にはわたしが食べたい「玄米・漬け物・味噌汁・旬の野菜おかず」はちゃんと確保できている。それが安心なのである。

ところで、
わたしは大学の頃、渋谷の本屋でアルバイトをしていたのだが、昼休憩になると近くのマクドナルドでなんとかバーガーのMポテトセットとかを買ってきては軽々と食べていた。
あの頃の自分の食欲がまぶしい。よくあんなに食べられてたものだ。

そんなバイト時代のある日、同じくバイト仲間のホソヤマダさん(女子)とマックにお昼を買いに行ったら、彼女がおもむろに

「わたしダイエット中なんですけど、太らないハンバーガーはどれですか?」

とマックのカウンターで店員さんに質問をした。

なにを言ってるのだとギョッとした。
そもそも太りたくないならここには来るなという話である。
店員さんもきっとそう言いたかろう。
はたしてなんと答えるのだろうと隣で見守っていたら、若い男の店員さんが、なんとも言えないスマイルを浮かべて、

「チキンタツタだと思います」

と、案外きっぱりと答えたのである。
チキンタツタ。なんで?だってあれ揚げてるよ。とわたしは隣で口には出さずに思った。
だがホソヤマダさんは、

「たしかに!キャベツも入ってるしヘルシーですよね」

と納得し、休憩室でもりもりとチキンタツタセットを食べていた。ポテトも完食。
若さってやつです。その胃腸と、前向きさがね。
いまでもチキンタツタの季節になるとなんだか思い出してしまう。あの時の店員さんのきっぱりとした言い切り方。あれはなかなか良かったな。

・・・

余談です。
前々からほしかった、ニンテンドークラシックミニを購入してしまった!

ジャーン!!!

アイスクライマー、パックマン、スーパーマリオブラザーズ、カービィ、エキサイトバイク、バルーンファイト、FF3、ゼルダの伝説……ほか、20タイトルを内蔵。
中古で割と安く購入できました。

楽しすぎて、気づけば日曜の午後、家族でほぼ半日くらいやっていた。
わたしと夫はバリバリのファミコン世代だが、ファミコン初体験の中3の娘が大ウケで、やりながら爆笑しすぎて酸欠になりそうになっていた。
そんなに??
いまの若者からしたら、信じられないくらい簡素でしかもすぐ死ぬ(冷徹なほどに!)ゲームばかりなんだけど、楽しくいらしい。

スーパーマリオのこの面に4-1に飛ぶワープがあったよねとか、無限増殖ができる面があるとか、懐かしい記憶も蘇る。
昔のゲームってほんとに理不尽だけど、なんか続けてしまう中毒性があるよね。

ただ、マッピーが入ってないのが残念。ドラクエもまたやりたいな~。