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フランス産小麦粉 メルべイユを使ってみました。

時々、大好きなハード系のパンを作っていますが、

今回は久々に違う粉を使ってみました。

出来上がったパンがあまりにもおいしかったので、

つい何か書きたくなりました。

作り方は、いつもと同じようにしています。

コルドンブルーのレシピ本に概ね従い、
手ごねで作りました。

材料は小麦粉(メルべイユ)、
水、酵母、塩です。

砂糖やバター、乳製品は使用せず。

コルドンブルーの
ハード系パンの
作り方の特徴は、

簡単にいうと、3点です。

1。材料がシンプル
フランス産小麦粉、塩、酵母、水
(砂糖もモルトシロップも使っていません。)

2。熟成
生地を寝かせることです。

生地を準備しても、焼くのは翌日です。
(前回使用したパン生地の一部を使うことも特徴です。)

急がず、慌てず、良い発酵具合まで待ちます。

3、強くこねない。

力入れて、生地をこねません。

グルテンは少ないはずです。
軽く粉をまとめ上げる感じです。


シンプル、
時間をかけ、

力を加えない。

少し自然農法と似ているかもしれません。

仕上がったパンは、
ジャムやバターなどなくても
食べられるパンになります。

うまいパンです。

でも、一口でとろけるような
パンではない。

しっかりと噛まないと食べられない。

かめば、かむほどおいしい味が
広がります。

小麦の旨みなのか、
パン自体が味わい深いことが
特徴です。

フランス産小麦粉全体の
特徴として、
生地がべたつきやすく、まとまりにくいです。

つまり、扱いにくい。

一方で、国産や専用粉は、

発酵がスムーズで、
生地をまとめやすいです。

焼き上がりは、
フランスパンらしく、
内部に適度の空洞があきます。

つまり、使いやすくて仕上がりがきれい。
このような特徴があります。

しかし、食べてみると、
味わいに差が出てきます。

味はフランス産の小麦粉を使った
パンの方がうまいです。

フランス産小麦粉は、
準強力粉に分類されます。

灰分が高め、強力粉よりもグルテンが生じにくい。

灰分は、簡単にいうと、
燃やした後に残るミネラル等の
量です。

小麦粉の灰分の値が高いと
風味がよくなる、
発酵が進みやすい、
などと言われています。

フランス産小麦粉の
生地がベタつくのは、

灰分高く、グルテン少なめ、
発酵しすぎ、などの理由が考えられます。

メルベイルというフランス産小麦粉の灰分は
灰分(かいぶん)0.6程度だそうです。

(普通の強力粉で0.3ー0、4前後程度なので、
ずいぶん高めですね。)

他にもいろいろありますが、
ここでは省略します。

要は、扱いにくいけど、

フランス産小麦粉を使えば、
おいしいパンはできる、
ということです。

正直いって、パンがこんなに味わいがあって、うまいのか、と改めて驚きました。

おそらく、小麦の品種、
栽培や製粉方法などにも、
違いがあると考えられます。

少なくとも、
低品質な小麦粉では
ないのは確かです。

味わいからして、
体に悪い感じは
一切しません。

そもそもフランスは
食料自給率が高い農業国です。

変なことすれば、
暴動やストが起こる国です。

そのため、自国産の農産物は
良いものが多いと思います。

主食となる小麦であれば、
なおさらです。

良い材料、
無理な力を加えない、
不要なものを加えない、
シンプル、
急いで作られない、
熟成。

これだけでも十分学びがありますね。

メルべイユを使ったパン、
とてもおいしいです。

おいしいから、
いろいろと考えたり、
少し調べたりしてしまいました。



フランス産小麦粉と言っても、いろいろ種類があります。
メルべイユはほんのり甘い。
とにかくうまいです。
場所が暗かったのでわかりにくく、申し訳ございません。真っ白な
小麦粉ではありません。
やや黄色、
灰色が少し混ざったような色です。
素手で触れて、何か心地よさがあるのも特徴です。きれいな粉です。

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