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知っていると面白い。それだけがすべてだとすら思ったりもする。

何年後かに子どもに「はあ。ねえ、なんで勉強しなくちゃいけないわけ?」とか聞かれたときには、こう答えるぞと心に決めてることがある。

「決まってるじゃないの!
 知ってる、が多いほうが人生が何十倍もおもしろいからだyo!!」

ってな!!!!


昨日子どもたちがドはまりして1日のうちに3回見たこの映画、私もすごく楽しかった。

ピンクでドレスというだけで娘たちが「ぴーちひめ、だーいすき!」だったので、あとマリオとキノピオも知ってるようだったし選んだ。


そしたらこれ、本当に面白くて。

普段は片耳イヤホンで家事や仕事をしちゃうんだけど、しっかり腰を据えて観てしまったよ。
うわー!みて!ドンキーコングだよ!わわわ!マリカーじゃん!この選び方!このコース!!!
とか1人で盛り上がりながら。
クッパのぴちぴちラブソングも好きよ。今日も気づいたら口ずさんでた。


私はテレビゲーム禁止家庭出身。
それでもこれまで10回くらいはマリオとマリカー・ドンキーコングをプレイしたことがある。
それしかプレイ経験が無いのに、それでも強烈に「これは!」と思うシーンがいくつも、それはそれはいくつもあった。
その程度なのでコアなファンとは感想が違うだろうけど、それでもきっと多くの人からの賞賛を得たのは納得だった。

楽しかったのよ、是非観てみて。


子どもたちがこれくらいドはまりしたのは、同じイルミネーションのミニオンズシリーズ。

言わずもがな大人も楽しめる映画なのだが、夫と私とで楽しさレイヤーが全然違ったことが、私には衝撃だった。
ミニオンズのわちゃわちゃ語に日本語が混じるところや人間たちのやりとりを楽しみ、英国女王オマージュっぽいクイーンやビートルズのアビーロードオマージュかなというところに気づいた程度だった私に対して、
夫は、作中の70sポップカルチャーにいくつも気づき、ステュアートのギターソロを耳で拾って「ヴァンヘイレンじゃん」とにやけながらテレビの前にきて、作中に散りばめられた様々な名作映画のオマージュ・パロディに1人笑っていた。

えー。いいな、なにそれ。
その楽しみかた、私もやりたい。

同じものを観ているのに、こんなに違うなんてずるい。
ましてやこんな子供向けの映画ですらこの差なの?


ルールを知らないと参加できないのはスポーツだけじゃない。
字が読めるから読書を楽しめるし、アルファベットや英語を知っているからDAI語やルー語が分かる。(面白いかどうかは別として。)
パーセントの考え方をしっているから増税に憤るしスーパーの安売りに足取りを軽くする。
俳句や川柳だってそうだし、音楽もそう。

月が綺麗ですね、が告白として伝わるのか、
ベトナムの街並みが他の東南アジアよりヨーロッパぽいのってフランス領だったからだよね、とか、
最近春眠暁を覚えずでさ~なんて会話が成立するのか。
説明を求めてしまうのは興ざめだが、残念だが知ったかぶりでは成立しない。し、そもそも楽しくない。

だから別に子どもたちには、ペーパーテストで良い点を取れ、とは思っていない。(まだ未就学児しかいない現段階としては。)
「なんでこんなテストで満点以外が取れるの?」って本気で思っていたけど過去の名作映画もドラマも漫画もアニメもゲームもほとんど知らなかった私が、私とは全然違うレイヤーでエンタメを楽しんでいる夫を羨ましく思っているのが何よりの証拠だ。

経験格差、という言葉がアンテナに引っかかりがちな今日このごろ。
それに加えて不安しかない7月上旬でのこの酷暑だ。

エンタメ三昧の夏にしようじゃないの。

お母さんもあなたたちと一緒に知ってるを増やしていきたいのよ。

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