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写真をどこまで加工したら、絵になってしまうのか?

今日、とある写真展を母と一緒に見にいき、感想を話し合っていたのですが、現実ではありえない加工された写真について意見が別れました。

私は、表現したいものがあるなら好きなだけ加工をしても良いというスタンスでしたが、母の方は、好きなだけ加工したら何でもありになるから写真ではない。という意見でした。

母の意見は受け入れられない部分もありましたが、冷静に考えてみれば確かに何でもありにすれば、それは写真ではなくて絵になってしまうように思えました。
そもそも、写真のような見た目のイラストが存在することを考えるとなおさらです。

写真の定義ついて考える際に、以前私が郡山美術館でフジフイルム・フォトコレクション展で感じたことが参考になると思いました。
そこでは写真とは記録することが写真の前提であるように感じました。

それを踏まえて考えるに、何を記録したいのか?が重要ではないかと思います。
複数の被写体の内どれを記録したいのか?目に見えるものなのか?被写体の感情なのか?撮影者の感情なのか?その場の雰囲気なのか?温度なのか?etc.etc...

そして、それに対してどのような加工をするべきなのかが重要なのだと思います。
被写体とカメラの位置は適切なのか?被写体に向けてカメラを向ける方向は適切なのか?構図は適切なのか?トリミングはするべきなのか?写っていた余分なものは削除するべきなのか?色合いは適切なのか?etc.etc...

無論、写真自体に撮影者の思うように表現するという側面もあると思いますし、一方で絵自体にも記録するという側面はあると思います。
ただ、個人の感想になってしまいますが、絵は自己表現の要素が強く、写真は記録する要素が強いのではないかと思います。

結論になりますが、タイトルの「写真をどこまで加工したら、絵になってしまうのか?」の僕の回答としては、「基本的に記録を超える加工をすると、自己表現の要素が強くなり、写真ではなく絵になるのではないか?」になります。





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