見出し画像がなくてもいい

 noteを書くとき、いつも見出し画像があったほうがいいのか迷う。
フォトギャラリーを開くところまではいくのだけど、ずらっと並んだ写真・イラストを数秒眺めて閉じる。Netflixで名作映画一覧を見ている気分だ。

 amazonでKindleセールをやっているので和山やま氏の『カラオケ行こ!』と『ファミレス行こ。』を買う。
 和山やま氏の作品はpixivとツイッターで何度か拝見したことがある。イブニングとかコミックバンチにありそうな雰囲気の漫画。凪いでいるけどテンポが遅いというわけでもない。作家性バリバリ、とまではいかないけど和山やまの漫画とひと目見てわかる雰囲気はある。伊藤潤二みたいな子と体育会系の子が出てくる漫画が好きだ。

『カラオケ行こ!』は合唱部の高校生にヤクザが歌の練習を乞うという内容
ヤクザは組内で行われるカラオケ大会でビリケツにならないために高校生と週2でカラオケに行く。最高の非日常だ。切った張ったの世界の住人がビリケツになりたくないという理由だけで、ごくごく普通の人並みに悩みを抱える少年の世界に踏み込んでくる。日常にスパイスをさらっとやってのけるのが和山やま氏の漫画の魅力だと思う。
 なんてことない日常が、普遍的な毎日が端っこから非日常に浸されていくようなのが好きだ。想像の範疇を超えていく幻想世界も好きだけど、自身の生活と重なるようなフっと息をつくような話が好きだ。
 続編の『ファミレス行こ。』は非日常というよりは日常をありありと描いている。カラオケ行こ、で感じられた雰囲気はなりを潜めていて、どちらかといえばしっとりした雰囲気がある。色気?じゃないけど、明らかに雰囲気は違う。季節は変わるが熱量は変わらないような、一定のリズムが『ファミレス行こ。』にある。下巻を読めばこの飲み下すことができない雰囲気の謎が分かるだろうか。発売が待たれる。

 他には柴田勝家の『アメリカン・ブッダ』を購入。紙で持っているけど買っちゃった。同じ本を何冊も所持してはいけない、なんてルールは存在しないのでいいでしょう。紙の方は声優の池澤春菜が「柴田勝家は面白い」と帯コメントを書いていて店頭で笑った覚えがあります。確かに、柴田勝家は面白い。



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