人生の一部
22歳:実家がおしまいの極地にあり、完全ヤケクソ状態で出版社に送りつけた小説が編集者の目に止まり、小説を書くことになる。
23歳:工事現場の爺さま達に囲まれながらゴミを拾ったり岩を運んだり、買い出しに走ったりする。
24歳:相変わらずアルバイト生活。小説がどのコンテストにも引っかからず半ヤケクソになってエロ小説を書く、がこれも飛ばず。完全ヤケクソになって女性向け小説を書いたところなぜか評価されてしまう。初出版がBL小説となる。この頃、いっしょにいた人に好意を寄せられヒモになる。
25歳:ヒモ生活をしながら小説を書く。一般向け小説も書くが上手くいかず「文章が下手」とろくに文章も読まない人間に指摘され狂う。元より感想ぶん殴りが趣味なこともあり、ありとあらゆるコンテンツに感想文という名のポエムを送りつける。なぜか好意的に受け取ってくれる人が多く、感想文をきっかけにして交流が広がる。
26歳:当時仲の良かった人間が逝く。とても仲がよかったわけでもなく、なにが好きでなにが嫌いかもよく知らなかったが、意外にもショックを受け14kgほど痩せる。また睡眠時間が四時間ほどになり、音楽中毒が加速する。
27歳:細々とぽつぽつとテキストを書く仕事をする。シナリオを書いたり、記事を書いたり、それなりに自分の書いた文章が褒められることが増えだしいい気分になる。しかし、変わらず精神は蝕まれており、コロナ禍も相まって何もできない日が増えてくる。
28歳:師事していた人が逝く。呪いが完成する。
29歳:仕事を転々とする。書き物もなかなか進まなくなり、何日も文章を書かない日が続く。
30歳:いま、これを書いている。
寿命が伸びます