映画『初恋』を見ました

『初恋』といえば宮崎あおい主演の映画。そんなのもう古いぜ。時代はベッキー。三池崇史監督の『初恋』だ。

初恋、なんていう甘酸っぱさが満載のタイトルとは裏腹に本作の内容はハード・オブ・ハード。PG12が付いているがR15でもいいよこれ。なにせ次から次へと人は死んでいくし、その死に方も酷いったらありゃしない。ただ撃たれるとかではなくて車で念入りに轢かれ、青龍刀で首ちょんぱ、挙げ句の果てにベッキーが絞殺までする。そこらのB級ホラー映画並に残酷に人が死んでいく……。そもそも本筋が覚醒剤を中心としたヤクザと中国マフィアの抗争なのでそういった描写も致し方なし。

主演である窪田正孝演じるプロボクサー・レオくんとポン中の女の子・モニカ（演:小西桜子）はスジもの達のドンパチ抗争に巻き込まれる形になっているのだけど、マジで全然関係ない。なんならいつの間にか2人はどこか遠くに逃げ果せたとなっていても問題ない。というぐらい主演の2人は本筋に関わりが殆どない。ここまで書きながら映画の内容を思い出していたのだけど、よくよく考えたらレオくんが逃げるモニカを助けるために悪徳警官を右ストレートでブチのめさなければ、こんな騒動にはならなかったな……。で、でも幼気な若者2人を金目当てに追っかけ回すほうが悪いんじゃないかな……。ラブロマンスに走る者全肯定おじさんはすべての若人の味方です。

今作の見どころは何かと問われればやはりベッキーでしょう。週刊誌を賑わせて涙目で謝罪する顔はまだ記憶に新しい。しかし、映し出される映像に追い込まれた弱々しい姿はない。つがいを失った動物が暴れる様がありありと描写される。唸る、吠える、狂う。獰猛なイギリス人ハーフ！　中毒症状で錯乱しているモニカを蹴りつけるシーンには歓声を上げてしまいました。
ベッキー……きみ今最高に輝いてるぜ……。もちろんベッキー以外にも見どころは沢山あります。ヤクザと中国マフィアの戦闘シーンとか、大迫力のカーアクションとかね。

初恋

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