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唯一の、血の繋がった人からの愛情

息子が、ままー!ちゅっ!と言ってキスしてくれて、ああもう、私この日のために生まれてきたのかも、と思うぐらい絶頂の幸せに包まれたのですが…
母親は息子のことが愛しくて堪らないのは、まあそれはそうだとしても、私は息子のことが好きすぎない?と考えて、そういえば私、血の繋がった家族に愛されるのは生まれて初めてなんだな、と気づいたのです。

私は両親に愛されずに育ち、一時期祖母と同居していたこともあったけれど、祖母からも愛情は感じられませんでした。

大人になってからは恋愛を通じて何人かの男性に愛されたし、夫も私のことを愛してくれていると感じるけれど、そっか、私は血の繋がった人から愛された経験がないんだな、と気付いてなんだかはっとしました。

息子が初めての、唯一の、血の繋がった愛し愛されている家族なんですよね。

息子を産まなかったら私は血の繋がった人間からの愛情を知らずに一生を過ごしたんだなと思い、そして普段意識しないけれど、そういう人は世の中にたくさんいるんだろうな、と気付いて、ふわっと視野が広がったような不思議な感覚になりました。

息子がこんなに私のことを大好き!って表現してくれるのも今のうちだし、その時期をたっぷり楽しんで、私も息子を大好き!ってたくさん表現して、息子は産まれる前から、父親と母親からたっぷり愛されているんだよ、と伝えていきたいなと改めて思いました。

そしてもっと大きくなって、自分のまわりの人は愛情を当たり前に与えられてきた人ばかりではないこと、世の中には本当に、自分の想像が及ばないことがたくさんあること、それでも自分の頭で感じ、常に考え続けてほしいと思っていることを、長い時間をかけて伝えていこうと思っています。

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