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9月の観劇日記-幻灯劇場

9月に観た舞台はひとつですが、きっと私の心にいつまでも残り続けるだろう舞台でした。

「鬱憤」幻灯劇場


9月16日昼公演、フィニーチェ堺にて。

ずっっっと楽しみにしてた!
今年の頭、関テレの『ザ グレーテストショーネン』というテレビ番組でAぇ!groupが演じている回を見て「この演劇をオリジナルで見てみたかったな」と強く思いました。
でもこちらの番組は基本的に上演済みのものを再編して6人の演劇にするスタイルなので、ほぼ諦めの気持ちでした。
しかも関テレなので、どの劇団も関西を中心に活動されているのでなかなか難しいなあとも思いました。
だって申し訳ないのだけど、見たことのない小劇団の公演を観に関西まで行く勇気がない。(わたしは関東在住です)

そんな矢先に、今年3月に東京で行われる関西演劇祭に幻灯劇場がでる!慌ててチケットを確認したらまだ残ってる!見るしかない!
完全に勢いで観に行った『0番地』は最高だった。演劇にこんな形があるのかと改めて圧倒された。

(そのときのnoteはこちら↓)

その後、『鬱憤』の再演が決まりどうしてもやっぱりオリジナルが見たくて関西に行くことにしました。
小劇場なのに(なのには失礼です)抽選だったから、きっとわたしみたいな人がたくさんいたのだと思う。
実際、当日の感想でAぇ!groupのオタクのポストがたくさんあった。
チケットの抽選は4月だったので、9月まで本当に楽しみだった。
唯一、心配だったのは9月は台風が多いこと。実際に前の週の土日は荒れた天気だったので、毎日のように天気予報を見ては、台風が発生しないことを祈っていた。

当日、なんとか無事に会場につき幕があがって、もうなんだか序盤で泣いてしまった。
コロナ禍で苦しんだ人、諦めた人、諦めなかった人、いろんな人たちの日常があって、一度話を知っているので結末を思い出したら耐えられなかった。

正確には、初演16人→テレビ版6人→再演9人となる中で、削がれた人物や追加されたエピソードもあり、今回のものはオリジナルではないのだけど、観ることができて本当によかったと、心の底から思いました。

わたしは村上と峠というキャラクターが大好きです。
コロナ禍における立ち回り方を1番よく表していると思っています。
ただ彼らが大学生という年齢であるから綻びがあり、きっと大人であったらここまで刺さらなかっただろうなとも思います。

峠はコロナ禍でいわゆる“あやしい”商品(犯罪ではない)をたくさん作っては売り、また別の商品を作っては売りを繰り返すことでお金を手に入れた人。
村上はお金持ちで優しくて峠のことを信頼していて、だからこそ村上にとってヒーローである峠の売る商品を買い続けた人。

きっと峠の売る商品を買ってなくても、村上の父の会社は傾いていてお金は無くなっていた。
峠は“顔の見えない誰か”が損をするのは関心がないけれど、というかおそらく想像すらしたことがなく、そこに自分の大切な人が含まれてるかもしれないと一瞬でも考えたことがなかったのではないだろうか。

「立つ野はひとり」の歌詞にでる“似非珈琲のかおり”という表現が大好きです。
コーヒーは真っ暗で底が見えなくて、自分が騙していた人の顔が見えない。香りが立つものでたとえば、紅茶だと綺麗すぎるしゴロも悪いし。
あと歌われている鳩川七海さんの歌唱力が圧倒的なので、とりあえずYouTubeを見てください。(こちらは初演時のものです)

https://youtu.be/lx21lCDqlh8?si=6vTAnaFQjALkxzUA

言いたいことはたくさんあって、わたしもカレーパンを半分こにできる人に出会いたいなとか、働くのをやめてまた働きたいなとか本当にたくさんある。
とにかく来年2月の新作も絶対に観に行きたい!雪降らないでくれ!


余談

せっかくなので大阪日帰り旅行の話をすこし。
まず行きの新幹線のチケットを取るのを前日でいいかとタカを括っていたら、三連休であることを失念していたことに気づくことから。
わたしはシフト制の仕事で有給をとっていたため、本当に意識がなかった。
すでに指定席が埋まっていることから、自由席も座れないかなあ…いやだなあ…と迷った結果、初めてグリーン車に乗りました。
高いね〜〜!びっくり!でもおかけで快適!

初めてのグリーン車でなのでとりあえず切符の写真を撮った

無事に大阪駅まではつけたものの、知らない在来線の乗り継ぎで迷い、着いたと思ったら運転見合わせ。
せめて開演には迷ってくれと思いながら、想定の1時間遅れくらいで最寄駅まで行けました。
お昼を食べようと思って調べていたお店は臨時休業で、会場付近に食べれる店がぜんぜんなくて、コンビニのパンを詰め込んで開場時間5分後くらいになんとか着けた。
おいしい現地のご飯食べたかったな…コンビニのパンも好きだけど…と思いながら物販に行くと、1番の目的のCDがすでに売り切れ。

喜びがないってこのことでは???

CD以外のTシャツやキーホルダー、台本を手にかなしい気持ちで上演を待ってました。
電車さえうまく乗り換えできていれば…!くやしい…!
でも結果、来てよかった!やっぱり演劇は最高!の気持ちになったので結果ヨシです。本来の目的である「演劇を楽しむ」ができたのでうきうきで会場をあとにしました。

後日、うきうきでTシャツを着るわたし

そのあとは、おいしい香りのするパン屋さんでカレーパンを買ったり、食べてみたかった551の豚饅を食べたり、新世界を歩いてみたりちょっとだけ観光して帰りました。りくろーおじさんのケーキが買えなかったので、次回の楽しみにとっておきます。通販で買えるとかそういうことではない。

思ったよりも通天閣が小さかった

新幹線に乗るのが好きだし知らない街を歩くのも好きなので、演劇がきっかけでいろんなところに行けるのが楽しい。10月は阿佐ヶ谷に行ったので、そちらはまた一ヶ月後に書きます。

おなかいっぱいでも食べちゃうよね


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