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3月の観劇日記-三匹と三羽(猿博打とかるがも団地)、かのうとおっさん、幻灯劇場、ミュージカルおとこたち

突然ですが、演劇を見るのが趣味の者です。
といっても年に○本見てます!なんて言えるほどではなく、たまに行って楽しむ程度です。

ここ何年かはツイッターに感想を流していましたが、行く頻度も増えてきたのでまとめました。
好きな役者さんが月1で手書きの日記をあげてくれるようになった影響も受けています。月1ならわたしも真似できる気がします。

文章って書き出すとどんどん書きたいことが増えますね。
想定よりもだいぶ長くなりましたが、書いてる最中はとても楽しかったです。
それでは、3月に観た舞台4本の感想です。お時間ありましたらどうぞ。

1.「www.」三匹と三羽(猿博打とかるがも団地の合同企画)


3月25日昼公演、下北沢OFF OFFシアターにて観劇。
観に行ったきっかけは、大好きな役者さんである小関えりかさんが出演されるから。

自由席でとりあえず通路側に座ったら、ステージ中央がほぼ見えなくなってしまい座る場所を失敗したなあと思いながら幕が上がりました。
結果、中央が見えなくてもそこまでストーリーに支障はなく、小関さんは端に立たれることが多く、見えないシーンもほぼなかったので開演前の後悔はなくなりました。

普段、喜劇ばかりを観に行くので人間のつらさや悲しみに焦点をあてる演劇は新鮮でした。
印象に残るのは、男性が大声をあげて自己主張をするシーンです。大声をあげるのは男性、周囲には男女4名。睨みつける男性、おろおろとするばかりで止めることも同調することもない男性、うつむいて終わるのを待つ女性たち。
こんな光景、よく見るし私もたぶん同じことをする。演劇なのに現実で、あたりまえだけど現実があるから演劇があるので、しんどかった。

わたしは常々「話し合えばわかる」という言葉が嫌いで、それって「話し合えば(わたしが言ってることが正しくてあなが言ってることが間違っていることが)わかる」と言ってるようにしか聞こえない。
だから、今回の演劇のように「わかりあえない人を見ないふりをする」のは正解ではないけど間違いでもないのではないかと思ってる。
たとえそれが陰謀論だとしても信じてる人がいて、その人には正解で側から見たらキツくても、でも間違ってるよって言うのも正解なのかと言われて頷けない。

ただ自分にとって大切な人がいつの間にか自分とは違うものを「正常」として生きてしまったら、足掻きたいしやはり「戻したい」。
だから、主人公とそれ以外の人の人らで温度差ができてしまいのは仕方のないことで、それこそ分かり合えることなんてないんだろうと思う。かなしいね。

そして、大好きな役者さんである小関えりかさんが今年の目標に「祝い花をもらう」とあったので、今回の出演を知ったとき真っ先にそのことが頭に浮かびました。
しかし今回は受け付けないとのことだったので、プレゼントとしてちいさな花束をお渡ししました。(もちろんスタッフさんを通してお願いしています)
それをツイッターにあげてくださったのですが、まさかの動画を載せてくださって……!嬉しくてひとりで飛び跳ねました……ッ!
次回こそは祝い花チャレンジしたいです!

2.「幸子、悪いことは悪い顔をして言うものよ」かのうとおっさん(関西演劇祭)


3月25日夜公演、新宿シアタートップスにて観劇。観に行ったきっかけは、次項の幻灯劇場と同じ公演回だったから。劇団もストーリーもなにもかも知らずに行きました。

3人の女性が25歳、35歳、45歳と年齢を重ねていろんなことがあった話、といえばそれまでだけどめちゃくちゃ楽しかった!たのしかった〜〜!

話してる途中に急に年齢が違う俳優さんに変わり老けた演出をするって物理的すぎて笑った。
場面暗転で謎の女性の弾き語りがあるのも全然意味わかんないのに、なぜか笑っちゃう。

幸子役の方が終始にこにこされてて本当に可愛らしかった。一瞬たりとも「悪い顔」をしてなかった。友人を脅すときはなぜか楽しそうに見えた。
関西が拠点の劇団らしいので観ることができてよかった!

3.「0番地」幻灯劇場(関西演劇祭)


3月25日夜公演、新宿シアタートップスにて観劇。観に行ったきっかけは、関テレの「ザ・グレーテストショーネン」というテレビ番組(小劇団のみなさんの脚本・演出をもとに関西ジャニーズJr.のAぇ!groupが演じる番組)で幻灯劇場を知り、どうしても生で観たかったから。

開演からすぐもう異様な空気が出ていて、いったいなにが観られるのだろうとわくわくしました。
ストーリーはもちろん、圧倒的な歌唱力を持つ方がひとりふたりでない劇団が存在することに度肝を抜かれるとはこのことだなと実感。
ただただ圧巻。なかでも鳩川七海さんの可愛らしさとコミカルさ、そして歌唱力の素晴らしさを好きになりました。

お話としては「0番地」という差別される人たちがいる地域と、その周辺の差別されないもしくは差別を行う人たちがいる地域の人たちの話。
正直、差別にきちんと向き合ったことがあるかと言われると「ない」としか言えません。

いまだに社会で「外人」という呼称を使用する人にであいます。
年齢も男女も関係なく、おそらく本人も気にせずに使っているのだろうことがうかがえます。
使用している人は日本語を話し、わたしも日本語を話しているので彼らはわたしを「外人」とは思わないでしょう。
わたし自身が「外人」と言われていないのに不快感はあって、あまりよくはない言葉だと伝えるべきなのに伝えたことはありません。

またアニメや漫画を好きな方とSNSで交流していると「NL」という言葉を目にします。
一般的に男女の恋愛関係にある2人組を指しますが、「N」の読み方は「ノーマル」です。
令和においてもまだ男女間を恋愛をノーマルと呼ぶ人たちが一定数いることに嫌悪します。
それなのにわたしはなにも言うことができません。

わたしが言論を封じられてるわけでもないのに「差別」を目にしたときになにもすることができない、なにかすることは自分の意思を表示することだから。

それが物語冒頭での「自分と違う瞳を見たときになにも言えなかった」シーンなのかなと思いました(長い)

最後まで本当にわくわくしながら観ることができ、好きな劇団がまたひとつ増えました。
秋に舞台があるそうなのでさっそく申し込みました。当たってほしいな!

4.ミュージカル「おとこたち」


3月30日昼公演、PARCO劇場にて観劇。
観に行ったきっかけは、人生で一度はユースケサンタマリアと藤井隆を見てみたかったから。

さっそく前説で出てくるユースケサンタマリアがめちゃくちゃ面白くて、もう来てよかったなと思いました。

ミュージカルを見るのは久しぶりで、たのしい音楽や悲痛な訴えを音楽に乗せて歌うのを観ているのはとても楽しいです。
音楽を担当されるお2人が演奏以外の時間を楽しげに舞台を見ているのもよかったです。

なにより吉原光夫さんの歌唱力に吹っ飛ばされました。昨年映画を観た際にも圧巻でしたが、劇団四季出身だったんですね。素晴らしかったです。

さいごに。


観劇の合間に食べたおいしかった食事です。気分よく観劇をするために、もしくは余韻に浸るために必要です。

・下北沢バルセブン(下北沢)

ハンバーガーだいすき!店員さんにオススメされたベーコンレタスバーガーを食べました。ハンバーグもベーコンも焼きたてでめちゃくちゃおいしかった。本当はお酒も飲みたかった……開演直前だったからさすがに我慢した……

・神乃珈琲(新宿)

昔に行った喫茶店がなくなって変わってた。こちらもおいしかったです。昔といっても3年くらい前の話で、あっという間に変わってしまうのだなあなんて。おおきなグラスに入った紅茶が好きだった。

・マキオカリー(三軒茶屋)

芸人のかもめんたる槙尾さんが経営されてるカレー屋さん。好きなので定期的に行きたいなと思ってる。本当においしい。ただわたしには辛いのでいつもラッシーも頼んでる。胃が保つ限り通いたい。


4月はミュージカル1本を観に行く予定です。
もうチケットもとってあるのでとても楽しみです。
こうして少しずつ自分の感想を記録できたらなと思います。
また来月の自分が書いてくれるよう期待です。


2023.11月追記

タイトルや本文に「猿芝居」と書いていましたが、ただしくは「猿博打」でした。
たいへん失礼しました。

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