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【体験記】男好きの私が初めてレズバーに行ったら女とキスすることになった話。

レズバーに行こうと思ったきっかけは些細なことだった。
1月初旬、趣味仲間が集まるオフ会で20歳くらいの可愛い女の子と知り合った私は、帰り際、完全に酔っている状態でその子にハグするなり、(あっ、なんかこの子かわいい~~!!)と思い、気づいたときにはすでに彼女の頬や手にキスしていた。外野がいなかったら多分唇にもしてたと思う。


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今までも酒の席で女にキスされることはあったが、自分からしたのは初めてで、この時に初めて「もしかして女の子もイケるかも?」と自覚したのだった。
自分の新たな可能性を追求するため、さっそく仲のいい女友達を誘い、翌週には新宿二丁目のレズバーに行くことにした。 
今回のnoteは、そのレズバーデビュー体験記である。結論から言うと特に面白い出来事はなかったのだが、へ~こんな世界もあるんだな~程度に読んでいただければ幸いだ。

※本記事はセクシャルマイノリティに関わる内容を含んでおります。抵抗感のある方は読まないでください。

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■自己紹介〈私・私の同行者〉

【私:ダダ】
20代後半、身長150後半、彼氏有り。似てるといわれる芸能人は中条あやみ、齋藤冬優花、ダダ。

▼中条あやみ、齋藤冬優花、ダダ

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【同行者:アンゴラ】
20代前半、身長150前後、彼氏有り。私より背が低いくせに私よりおっぱいがデカい。似てるといわれる芸能人は能年玲奈、岸井ゆきの、にゃんこスターのアンゴラ村長。

▼能年玲奈

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ちなみに、私もアンゴラも恋愛対象はもっぱら男である。
だが可愛い女の子とおしゃべりしたりイチャイチャするのは普通に楽しいので、アンゴラは私の「レズバーに行こう!」という誘いに二つ返事で乗ってくれた。
また、私とアンゴラはお互いをただの友達として認識しており、我々での百合展開は100%有り得ないことを先に伝えておく。

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■いざ、レズバーへ!

私とアンゴラは夕方に新宿で合流し、一次会を軽く済ませ、18時半にレズバーに入店した。

▼カウンターにあるネオン看板がえっちい…

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18時台という早い時間にもかかわらず、店内では既に3組ほどの女性客が立ち飲みしていた。なお、レズバーは女性なら誰でも入れるため、店内の客が我々と同じストレート(=ノンケ)なのか、バイなのか、ビアンなのかは全くわからない。
とりあえず最初はシンプルにお酒を楽しもうと、私とアンゴラはカウンターで飲みながら雑談を交わすことにした。どこかのタイミングで他の客ともおしゃべりできないかと雑談の合間に周りを見渡すが、他の客も2人組で飲んでいるため、絡みに行くタイミングが全く掴めない。
入店後20分経過、すでに私は、今夜は何の成果も得られないかもと最悪の事態を覚悟していた。

しかし時は訪れた。
アンゴラが隣のカウンターで立ち飲みしていた2人組と肩か荷物がぶつかりあい、「あっ、すみません」「いえいえ」のやり取り。
その直後、待ってましたと言わんばかりに、向こうの2人組から意気揚揚と話しかけてくれたのだ! 

「あなた達は友だち同士で来たの?」


きたきたきた~!これだよこれ!この展開を待っていた!
話しかけてくれた女性組のうち、1人はショートヘアでモデルのような高身長女性で波瑠に似ているので、以下波瑠と呼ぶ。もう1人はロングヘアで柔らかい顔立ちをしており、宮崎あおい似の女性だったので以下あおいと呼ばせてもらう。

▼波瑠と宮崎あおい似…いいぞいいぞ!

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昂揚している心情を悟られぬよう、平常心で「友達同士ですよ〜!そちらのお2人も友達同士ですか?」と聞き返す。

どうやら隣にいた彼女達も友達同士で来たようだ。これは口説き甲斐がありそうだな?と期待を寄せたが、その直後、「私たちにはそれぞれ彼女がいるから、今日一緒に来てるのは友達だよ!」との追撃返答。あらそう、彼女がいるのね……と少し落胆したのはここだけの秘密。

彼女たち2人は自分がバイだと自覚してるタイプだった。
私とアンゴラはバイではないが、正直にストレートであることを伝えて冷やかしと思われるのも憚(はばか)られたので、【今までは男が好きだったけど、最近女も好きかも?って意識し始めた、ストレートかバイかわからない状態】という設定でいくことにした。

こんな感じで私とアンゴラは友達であることを伝えたが、間髪入れずに波留似のイケメン系美女の方から
「でも、ぶっちゃけダダちゃんの方はアンゴラちゃんのこと意識してるでしょ!?」
と爆弾を吹っ掛けてきた。


外野から見たら、私はアンゴラにひそかに想いを寄せてる女に見えている…だと…!?

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私はアンゴラをそういう目で見たことは一度もないので、我々の何を見てそう判断されたのかはわからない。
しかし、外野からそう見えるならばその設定で突き通そうと思い、「え~?もうバレちゃいました?実はいつも口説いてるのに、全然相手にしてくれなくって!」と返した。
アンゴラとは3年以上の長い付き合いだ。アイコンタクトを交わさずとも、すぐに私の”設定”を理解し、阿吽の呼吸で合わせてくれる。
アンゴラも「こうやってダダは誰にでも気のある素振りみせるから、本気にするだけ無駄ですよ~!」と、私のアプローチに気付いていながらも、好意を本気で受け止めようとしない女を演じ始めた。

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そこから先はひたすら波留と宮崎あおいにいじられまくっていた。
とくに波留からは「ダダちゃんみたいな良い女に惚れられるんだからアンゴラちゃんはもっと自信持ちなよ!」だの、「ダダちゃんは一見軽そうな人に見えるから、そういう人ほど好きな子には一倍彼本気であることを伝えなきゃダメだよ!」だの好き放題言われていた気がするが、この頃には酔いが回っていたのもあり、あまり詳しいことは覚えてない。ただ、内容はともかく女の子と喋るのはやっぱり楽しい。レズバーって、いいな。
あとは、アンゴラが隙をみては波留と手を繋いでイチャイチャしていたので、妬いてる演技をしてその手をほどかせるなどして、アンゴラを好いている女を演じることに徹していた。
彼女たちには1時間程おもちゃにされ、20時を迎える頃には、店内にも8組くらいの女性客が入っており満員御礼状態だった。
一通りおしゃべりを楽しんだところで、もうそろそろお店を出ようか~という流れになったとき、最後に再び波留が爆弾を投げこんできた。



「ねえ!!もういっそのことアンゴラちゃんとキスしたら!?しちゃいなよ!!」




波留の顔は完全に面白がっている。マジで誇張抜きでこんな顔してた。

\キスしちゃいなよ~!!www/

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くう、この気持ち、あれか。胸糞な漫画シーンでよくある、小~中学校でいじめっこがいじめられっこに対して『早く〇〇とキスしろよ~!キース!キース!!』ってはやしたててる時のいじめられっこ側の気持ちなのか?キスは見せ物じゃないんだぞ。

しかし1時間以上私はアンゴラのことが好きという設定を貫いてきたし、誠意を見せろとさんざん言われてきた。ここが見せ時なのかもしれない。正直自分よりおっぱいがデカい女は恋愛対象として見れないので気は乗らなかったが、ここでやらなきゃ女が廃る。私は即座に覚悟を決めた。

煽りに乗って、アンゴラの顔に手を添えてキスをしたが、その時のアンゴラの表情を、私は一生忘れないだろう。









梅干しみたいに眉間にシワが寄っててめちゃくちゃ嫌そうな顔してた。


眉間どころか唇もキュっと閉じすぎて顎まで梅干しになってた。


ぶっちゃけめちゃめちゃキスしにくかった。



なあ、アンゴラ。女同士とはいえそこまで嫌な顔をされてちょっとショックを受けたよ。このnote見たら少しは自分のキス顔を反省してくれ。

あまりにも嫌そうな顔をされたので唇が一瞬触れるだけのキスをしてすぐに顔を離したら、波留と宮崎あおいは「なんか童貞みたいなキスだねwwww」と大爆笑していた。日頃アラサー童貞を小馬鹿にしているこの私が、まさか童貞呼ばわりされる日が来るなんて、切腹モノだ。




ていうか新しい女の子とイチャイチャしたくてレズバーに来たのに、なんで私アンゴラとキスする羽目になってんだ…??



ものごとはそう簡単に上手くはいかないことをわからされた夜だった。

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ほろ苦いキスで締めた後、我々はLINEを交換して解散したが、それ以降、アンゴラとも波留達とも特に進展がないため、これ以上語れることはない。
ただ、レズバー自体はとても楽しかった。毎週あれだけ女性客が来るような空間ならば、きっとまた足を運んだときに素敵な出会いがあるだろう。結局自分が女相手でもイケるかどうかはまだわかっていないが、答えを見つけるべく、また気が向いた時にでもレズバーへ行こうと思う。

▼私とアンゴラ

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#レズバー #ビアンバー #ビアン #百合 #日記 #バー #新宿




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