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私の中の「残された悲しい思い出」


幻の島ユルリに残された馬の話をご存じでしょうか。
私はこの馬と島の存在を知り、小学生の頃の「残された悲しい思い出」がよみがえりました。

先日、某講座のワークで、私の死ぬまでに叶えたい願いというものを書いた。
そのひとつに、
「旅行は近くて遠い北方四島へ。
ロシア人から熱烈歓迎を受ける。
ム○○ハウスの前で記念撮影後、温泉に入る」と書いた。
(ム○○ハウスは今もあるのかは不明)
日本の領土なのに、自由に行くことの出来ない島。ずっと前からの願いではなく、パッと閃いたモノだっだ。

30年位前、バスガイド時代に道東研修で根室に一度だけ行ったことがある。

ユルリ島は北海道東部、根室半島から2.6キロの沖合に浮かぶ小さな無人島です。
ユルリ島はバスからも見えたような記憶が。
水平線に浮かぶ平らな島が幻想的だった。
実際は、見えなかったかもしれない。
見えたという記憶になっているのだ。
ちなみに原稿にはちゃんとユルリ島の案内文もあって、確か「昔、昆布漁で栄えた島で今は無人島です。」という内容だったが、馬の事には触れていなかった。

バスガイド退職後、久しぶりに北方四島を見に行きたいなぁと根室を思い出す事が度々あった。
昔から道東は北海道なのに異国の雰囲気があり、不思議な魅力を感じていた。
札幌からは遠すぎて簡単に行けない場所と勝手にハードルをあげていて行動に移せなかった。
友人が根室近くの厚岸のカキ祭りに車で片道7時間かけて行った話を聞いて、ますます自分にはムリな距離と思い込んでいた。

おそらく10年位前。
たまたまネットで、根室沖無人島のユルリ島に野生化した馬がいる事を知った。
ユルリ島の馬は1950年頃、漁業者がコンブを島に運び上げるために1頭を入れたのが最初とされています。
漁業者が島を去る時に馬を残していったのが、野生化しました。
最も多い時で30頭ほどいましたが、私が知った時は確か5頭位までに減っていました。

先日、この願い事を書くワーク後に久しぶりに思い出してユルリ島を検索したら、近年は3頭まで減っていた馬が「幻の島ユルリを考える会」によるクラウドファンディングで、頭数が6頭に増やされている事がわかりました。
このまま絶滅すると思ってたから驚きと感動で涙がでそうになりました!😭
いつの間に!
全く知らなかったです。
知ってたらクラファンに参加したかった。
多くの方々がこの馬や島に関心を寄せているんでしょうね。
馬が増えてて嬉しすぎる!
いや~、本当に動物ネタに弱い私。

特別馬が大好きなわけでは無いのですが、このユルリ島の馬には、ナゼか心が動かされるのです。
子供の頃、残されたり置き去りにされた悲しみが沸き上がってきて辛い気持ちになるのです。
馬は自然の中で群れを成して自由に幸せに生きていると思います。
背景には多くの人々が支えて見守っているし、これって、もしかして野生だけど本当の野生じゃない?
ユルリ島で自由に放牧されている感もある。
そもそも馬は残されて悲しいなんて思っていないはず。

これくらい大した事無いでしょ。
と、思われそうだけど、私が子供の時に経験した残されたり置き去りにされた悲しい思い出が3つあるのでご紹介しますわ。
もっとあるかも知れないけど、これがメインです。

①小学生の時、夜の学校行事に父と行った。
18時位から、レクレーションと花火が行われる催しだった。
私の学年の行事だったが、父はなぜか妹達もつれてきた。
おそらく妹達が一緒に行きたいとダダをこねたのだろう。
父は私を学校に残し妹達を家に連れて帰ったのだが、
父の車を見送った私は置き去りにされた。
同級生達が親と一緒にいる中、私は一人ぼっちだった。
心細いのと置き去りにされた悲しみがこみ上げる。
同級生や先生に「どうして1人なの?」と聞かれ、父が後から戻って来ると話した。
1人なのを最初は我慢していたが、どんどん暗くなり心細さは限界に達し、ついに私は泣いてしまった。
泣いてたら、少しして父が一人で戻ってきてくれた。
妹達にアイスクリーム買ってあげて母と留守番してると私に教えてくれた。
戻ってきてくれて本当に嬉しかった。
でも、最初から私と二人できてくれてたら問題なかったのに!
あのとり残された悲しい記憶は今も忘れられない。

②小学6年生位の頃、ソロバン塾にて。
友人とふざけながら、問題をやってたので、問題が全然進んでいなかった。
しかし、友人は私と同じようにふざけていたのに問題を全部終わらせていたのだ!
そして、友人は私を待つことなく、さっさと帰ってしまった。
私は先生に怒られ、泣きながら残りの問題をやったのだった。
私だったら、先に終わったら絶対待っててあげるのに!
私を残した友人の行動にあり得ない!と本気で思った。

③小学校卒業式のリハーサル
卒業証書授与は、誕生日順で名前が呼ばれるのだが、運悪く私がラストだった。
最初と最後が肝心と教師は思っていたのだろう。
一番の男子とラストの私の二人だけ、授業の後残されて何度もリハーサルをさせられた。
一番の男子は卒業証書を全部読んで貰えるし、リハーサルは必須なのはわかる。
なぜ、「以下同文」の私までリハーサルに付き合わなきゃいけないの?
成績が悪く、小学校が好きじゃなかった私はこれを特別名誉とは思えなかった。
早く帰りたかったのに。
運が悪いとしか思えず、リハーサルがとても辛く長い時間に感じられたのだった。


ん?
・・・なんか書いてみたら、壮大で感動的なユルリ島の馬の話と比べると、なんでどうでも良い思い出に心を引きちぎられそうになっていたのだろうと思ってしまった💦
でも、ついさっきまで本当に辛いと思ってた思い出なのだ。
共通項は残されたけど見守ってる誰かがいるって事でしょうか。
こうやってネタになった時に辛い思い出って浄化されていくんでしょうね。
爆笑!

動画や写真を見てると、馬達が群れで行動していて、強い絆を感じ泣けてきました。
私の存在理由が絆だから魂に触れて泣けてくるんだわ。

私も、幻の島ユルリの残された馬を今後も見守っていきたいと思います。





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