あなたのギフテッドを見せびらかしてしまわないために。〜スネ夫達のためのノブレス・オブリージュ入門。
しばしば、頭がよくて博識な人が、「勉強なんて役に立たない」と言ってのけたりします。あれって、すげーモテてる人が「モテてもなんの意味もない」とかいったり、高級車に載っている人が「こんなのただの玩具だ」とかいうのに似ているんですよね。
どう似ているかっていうとですね。まず、「勉強なんて役に立たない」と言っている、その人は、その「勉強」によって持たされた希少な知性や博識で人々に貢献し、尊敬されているわけです。あるいはモテてる人は、「モテている」という希少な状態を実現できている点で人々の注目を集めているわけです。高級車だって、その所有は希少な体験です。
面白いことに、これらの資源は譲渡が不可能なんですよ。例えば博識であるという資源、モテているという資源は譲渡できません。まあ、高級車は、やろうと思えば譲渡できるかもしれませんが、仮に譲渡されたとしても、その後の維持費や駐車場代まで面倒見れるわけではないですから、実質的に不可能です。このように、譲渡できない資源がある場合、その資源の使用価値に興味がある人にとって、その所有者の使用体験に希少価値が生まれます。つまり、譲渡不可能な希少な資源を独占している場合、その希少性が、資源から所有者の経験へ「移転」するんですね。
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