シェア
よく晴れた5月のある日、私たちは美術館で結婚式を挙げた。 結婚式といっても、参加者は私と…
ある映画で、イタリア人の男が言う。 ”I thank God for fear…”と。 直訳すれば、「恐怖をあ…
ときどき、春の匂い、とか、夏の香り、というよりも、もっと濃密な空気を感じることがある。 …
お気に入りのマグカップにヒビが入ってしまった。 ホットミルクを作ろうとして、マグカップを…
夕飯を食べながら、何気なくテレビを見ていたら、芥川賞のニュースがやっていた。 今年は直木…
母が、フジコ・ヘミングに感銘を受け、あることを始めた。 ピアノを弾き始めたのではない。 …
ひとりで静岡の美術館へ旅をしたことがある。 その美術館は、いつか行ってみたいと思っていた美術館のひとつだった。 クレマチスの丘という、美術館がたち並ぶ丘がある。 その丘の上にある美術館で、須田悦弘さんの展覧会『ミテクレマチス』が開催されていた。 須田さんの作品は、その展覧会以前にも見たことがあった。 はじめてみたときから強く惹かれた。 私が学芸員を務めた市でも、須田さんの作品を所有していた。 クレマチスの丘を訪れたとき、私は学芸員だったけれど、いろいろあって辞めよ
高校生の頃、憧れの先輩がいた。 その人は、一つ学年が上の、美術部の先輩だった。 彼女は、…