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20220420_翻訳と相互理解

なにやら外で カラスたちが騒がしい


朝からカーカー外で鳴いてた。普段の朝は静かなのに、どうしたんだろ。


「気づいてほしい」

この言葉や、この要求って、本当に時に暴力的に感じる。声を上げられないから、相手に慮ってほしい。言いづらい圧力があるから、立場が強ければ強い人ほど弱い立場のことを考えてほしい。その気持ちはわかる。だけど、残念ながら相手は、「言いづらい圧力」なんて「ない」と思っているし、自分の立場が「強い」とも思ってない。それが「当たり前」と思ってるから、問題とも思わない。「当たり前」=「その人の常識」=「目に見える世界」なんだから、もしも弱い人にとって「気づいてほしい」ことが強い人の身体的に近くで起こってたとしても、強い人そいつにとっては「目に見える世界の外の出来事」であって、そいつにとっては出来事すら起きてない。これが「気づいていない」状況だ。そんな人に「気づいてほしい」って要求するのは、犬に「人間の言葉を、今喋ってほしい」と要求してるものだ。

そんなときどうしたらいいかと言ったら、そいつの言語に「翻訳」して伝えるか、もし伝わらなかったらその場から「離れる」しかないと思うんですけど、どうですか?

自分の言葉で伝えるのも、それはそれで結構だけど、結局それはその人にとって届いてほしい先には、きっと届かない。できることと言ったら、同じ言葉を持つ仲間を集って集団となり、数の恐怖、多数決の論理でそいつを排除すること。これって、なんか危うい気がしませんか?

「翻訳」するには相手の言語や論理を理解することから始める。英語には英語の文法があって、日本語には日本語の文法がある。自分と違う文法を使う人と交流したいと思ったら、方法は2つある。とにかくそこに身を置いて、なんとか知ってる言葉で伝えようとしたり身振り手振りで表そうとしたりして、お互いの理解ができるまでなんかコミュニケーションし続けること。とりあえず海外に行く、留学する、みたいな方法。子供の時に言語習得するようなやり方。もう一つは、勉強すること。相手の言語の仕組みを学んで、それを応用すること。いずれにせよ、自分とは違うものを理解するプロセスがないと、翻訳はできない。

今言語習得の例で話したけど、これってジェンダー問題、人種差別、経済格差、パワハラ問題、全てに通ずることじゃないのですか?自分達の論理、言葉しか使わないで、相手に理解を求めようとする、できなければ同じ仲間を集って数で勝負する、2010年代からのSNS、ネットワークメディアの普及から、一気に根付いたこの感覚。問題に苦しむ人たちと同じように、こういう息苦しさを覚える人もいる。「気づいてほしい」ことに、気づかなかった時、その時の発言、行動一つで一気に天と地がひっくり返るような世界。

ひっくり返す前に、なんらかの方法で頭悪いその人でもわかるように、「その人」に「伝えて」ほしい。警告、アラートを出してほしい。その猶予もないまま大事になってひっくり返されると、そういうことを目の当たりにすると、つねにすでに目に見えない恐怖に怯えることになる。なんかあっても「気づかなかったお前が悪い」「自己責任」で、その後も救われない。あぁ、怖い。


ここまで書いて思ったこと。これもまた私の自分の言葉でしか書いてないから、誰にも伝わらないだろうということ。でもわたし自身はそれでいい。(書きたいから書いてるだけ)ただ、読んだ人がなんらかの意味を捉えて傷ついたりしたのであれば、そのこと自体は悲しく思う。そういう人がいたらこの文章のことは忘れて、好きな飲み物を買って一息ついてあなた自身の世界で生活してくださいと思う。これは文章でしかないから、世界じゃない。

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昨日のそのあと

お腹空いてないと思っていたけど、歩いてベローチェに着く頃には少し気持ちが上向きになって、お腹も自然と空いて来た。だから食べたよ、カイザーサンド。ありがとう。こうやって自分自身の声を聞いて、支えあって励まし合って、なんとか生きている。


2022/04/20   09:07


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