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20220316_家電の着信音

電車内、iPhoneのアラーム音にビビる


いろんな音が世界に溢れてるけど、「iPhoneのアラーム」「iPhoneの着信音」「会社の電話の着電音」、最後に「昔、実家にあった家電の着電音」は、聞いた瞬間に身体が凍る。凍る、は大袈裟だけど肌と体の芯が固まる。緊急地震速報なんかは上記の非じゃなく動揺するけど、日常でありそうな音で反応してしまうのはこの「着信音」だろうと思う。

1番はやっぱり「昔、実家にあった家電の着電音」
たまに電気屋に行くと、電話機コーナーから不定期で「prrrrrrrr」と鳴り響いているが、特に昔聞いたことある音「昔、実家にあった家電の着電音」が流れた時には音が鳴った方にすぐ振り返るほどビビる。最新版2022年モデルだったとしても、音はそのままなんだなと思いつつ、そそくさとその場を離れる。

これには色んな要因がある。
実家に住んでた時、もう高校大学生くらいのときだったか「夜は電話鳴っても出なくていい」と親から一言言われてた。一時期は毎日、3日にいっぺんのペースで、夜21時ごろ?に決まって家の電話の音がなるからだ。しばらく放置して留守番電話のアナウンスが流れると、切れる。この繰り返し。何ヶ月、何年も続いていたけど時が進むに連れて頻度が減り、そのうちなくなった。誰からこんなかかってくるんだ、と思っていたけど当時はそこまで聞く興味もなかったし、なんか聞かない方が良さそうと思って詳細は知らない。だけど、決まった時間に、電話の音が鳴る、今日は鳴るのか、鳴らんのか、すごい気になるわけではないけど、薄紙かけたみたいな恐怖はあったのを覚えている。

↑これは、どちらかというと自分が当事者じゃなかったので全然トラウマというほどにならないものだったけど、私が電話の音が嫌いになったのは小学生の記憶からだ。

小学生のころの友達は、学校のない土日は家電に電話かけて、「今日遊ぼ!」みたいな感じで遊びにいく流れだった。当時もちろんスマホどころか携帯電話すらない。連絡手段は家電のみ。
小学生って、多分友達と遊ぶのが楽しい時期だから暇さえあれば誘ってくる、みたいな当時はそんな感じだった。なので、友達から毎週土曜、日曜の13時ごろに毎回わたしの家電が鳴った。もはや友達の習慣になってたのかもしれない。

「今日あそべる?」
「うん、あそべる」
「じゃあ今日はうちんちであそぼ!」

定型文みたいに毎回こうだった。
友達と遊ぶこと自体は、悪いことじゃない
だけど、当時は気づかなかったけど
わたしは本当は友達と遊ぶよりも
家で一人でゆっくりしたかったんだとおもう。

学校に行けばみんなと会えるし遊べる
遊ぶのは平日でいい、毎回そこでみんなに会える
いつも土日に電話かかってくるたびに
朧げながら常にもやっとしていた記憶がある
だけど私はもともと自己主張できるタイプでもなく
小学生の時点でヘラヘラしながら
みんなと歩調を合わせようとしてたので
「あそべる?」と言われたら「あそべる」しか
回答の余地がなかった、当時はそうだった。

そんなことを続けていくうちに、だんだんと
電話の音が知らぬ間に苦手になってたんだとおもう。

あのとき、
「今日はおうちでゆっくりしたいからあそべない」
って言えるようになってたら、
もっと自分に正直になれていただろうと
20年以上経った今でも思う。

2022/03/16 9:05

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