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30年、人生初めての小説

日本にいるときは、小説というものを読んだことが無く、、、こっち、留学先であるデンマークに来る際に勤め先のアルバイトちゃんが、

”日本語に寂しくなったら読んで下さい!”っと言って渡してくれた本が

「羊と鋼の森」でした。

話のスタートは、私の地元でもある北海道が舞台で、主人公が学生時代に偶然出会った調律師の板鳥に憧れ、ピアノの調律師を目指す青年が主人公。調律師を目指しながら、職場の人や依頼主などの様々なタイプの人々とのやりとりの中で成長していく話。

所々に、北海道の美しいシーンとも言える場面があるのだが、その表現がスッと頭にイメージできたことに驚いた。(あ〜こんな感じのね〜みたいに。)

また、ピアノの音の調整、調律師はある種、設計と同じようなことをしてると思った。それはクライアントの要望が具体的でなく、匂いとか空気感であること。主人公(外村)の純粋な心やある種の正義感には、共感できるところが多く、自分を見ているような感覚だった。

小説がこんなにイマジネーションを膨らませ、刺激してくれるものなんだと、30年間知らなかったし、気付かなかった。何か新しい自分がスタートした気がする。

最後に、

板鳥の”こつこつ”がやけに胸に響く。

Hiro



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