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『i』(西加奈子 ポプラ社)

なんと言ったらいいのかな。


たぶん、誰かにこの本どう?って聞かれたら、自分の中にある愛を受け止められる一冊ですと答えると思う。

アメリカ人の父と日本人の母を持つ、シリアからの養子の女の子が主人公。彼女はずっと自分のいる場所を受け入れることができないでいる。受け入れられないことを恥ずかしく、傲慢に感じながらも違和感を持ち続けている。

そんな主人公・アイが、自分の世界の輪郭を掴む過程を描いた物語だ。

と、書いても、この小説の魅力は何にも伝わらない。

読んでいると、ぐるっと世界が逆転する瞬間がある。それはまさに「体験した」と感じるようなもので、小説にはこんなことができるのか、とびっくりする。

○○さん、読んで良かったです。刊行してくださってありがとう。

(プルーフを送ってくださった仲良しの営業さんに伝えた感想)

『i』(西加奈子 ポプラ社)

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