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学校教育のアウトソーシングについて

 部活動の負担を軽減するために、専門の指導者や地域の指導者にアウトソーシングすると、教員の働きかた改革になる。
 ただし、始業前や放課後、週末などの授業時間外に生徒を拘束する状況はそのまま温存される。

 授業だけではやりきれないので、基本的な知識・技能の習得をアウトソーシングするために、ドリル教材を購入し、児童生徒に宿題を出す。
 授業時間外のプライベートな時間が侵食されるわけで、児童生徒の負担は増える。

 金曜日に「月曜日までにやってくること!」という宿題を出すということは、ウィークデーの授業時間にやるべき学習を土曜日と日曜日にアウトソーシングしていることになる。

 ふだんは出来ない探究的な学習を夏休みの宿題にするのも、アウトソーシングである。

 週末、係長が部下に「月曜日までにやってくれ」と仕事を強要したり、課長が係長に「夏休みの間に、ふだんは出来ない接客マニュアルの全面的な改訂作業をしてほしい」と業務命令を出したら、パワハラであろう。

 「宿題」という名のアウトソーシングは、角度を変えて見れば、恒常的なパワハラ行為なのだ。

 

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