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ICTを使っているからと言って、いい授業をしているわけではない。

 さりとて、ICTを使っていないからと言って、いい授業をしているわけでもない。

 「無批判にデジタル化するのはよくない」と言うが、「無批判にアナログを墨守し、無批判にデジタルを忌避するのもよくない」のである。

 「ICTを使う授業は、ICTを使わない授業より優れた授業なのか」と問う人がいるなら、「授業でICTを使うのは当たり前であり、理屈をつけてICTを使おうとしない態度はあまりにも偏狭ではないか」と答えよう。

 「ICTを使うことは目的ではない」というのは当然であり、にも関わらずICTを使うことが目的であるかのように見えてしまうのは、ICTを使うという「当たり前」を実現できていないからだ。

 ICTを使うというスタートラインに立つことができていないという状況を克服するために悪戦苦闘せざるを得ないから、スタートラインに立とうとしているだけのささやかなふるまいを「目的」を実現するための努力に見せてしまうのである。



               未


 

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