プロのサラリーマン

自分がまだサラリーマンだった時、「お客さんにとってはこれが一番だと思うから」、「こうした方が会社が良くなると思うから」と周りの空気など気にせず自分が正しいと思うことを提案していました。
でも上司には「新しいことは簡単にできない」と煙たがられたり怒られてばかりでした。
それだけならまだしも、一部の社員にまで「上司の機嫌が悪くなる」、「部署の雰囲気が悪くなる」と陰口を言われる始末。

見かねた同僚がある経営者の方を紹介してくれて、今の自分の想いを相談する機会を作ってくれました。

結論を言うと、
「お客さんや会社の事を考えて最善を尽くして仕事をしたいなら、独立しなければ叶わない」ということでした。
そして、これからもサラリーマンとして仕事を続けたいなら、「今までの考え方を捨ててプロのサラリーマン徹しなければならない」と言われました。

プロのサラリーマンとは、上司・会社の空気を読み、仕事は適当にこなして、出世だけに集中して、うまく立ち回ることです。
※適当はテキトーではなくて、適度に丁度よく合わせる、という意味です。
ただし、間違っても一生懸命仕事をしてはいけません。

それを聞いて自分が場違いなことをしていることがスッと胸に入ってきました。

その後独立し、今では毎日ストレスなく楽しく働いています。
企業に提案する機会も多い仕事ですが、提案する際は2つの方向性の提案をするようになりました。
一つはかなり大変だけどチャレンジするには価値があると思う提案。
もう一つは無難にこなせる提案です。
当然採用されるのは無難な提案の方。
なぜなら提案しているのはサラリーマンの人たちだから。
大きな成果が出るかもしれないチャレンジよりも、無難に事が過ぎ去る提案が選ばれます。

でももう憤ることもありません。
サラリーマンに提案するならその立場に合った提案が求められているからです。

その時の言葉は今でも頭の片隅に残っていて、その後の生き方が大きく変わり生きやすくなっています。

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