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五感とはなにか <1. 触覚>

五感とは

感覚とは、生まれながらに備わっている対外環境や体内変化を感知するための機能。

感覚には、五感という触覚、味覚、嗅覚、視覚、聴覚の特殊感覚のほかに、皮膚感覚・深部感覚などの体性感覚や内臓の感覚などがあり、それぞれ特定の感覚器で感受する。

外界の刺激に身体が反応し、体内機能を調節することで体内の恒常性を維持するために、身体の内側と外側からの情報を中枢(脳と脊髄)に送り、さらに中枢から末梢神経へと指令(運動神経)を伝えることが必要である。


アロマテラピーやメディカルハーブの学習過程で得たことを中心に
まずは五感の中でもいちばん興味のある「触覚」について書いてみます。

1. 触覚
皮膚の表皮は、発生学的に脳や中枢神経と同じところから形成される。
皮膚に分布している感覚受容器からの刺激は大脳皮質に伝えられる。
このため皮膚は「第二の脳」や「露出した脳」とも言われ、皮膚の感覚である触覚は最も根源的な感覚だと言われています。
また表皮には神経終末があります。

受精卵 ー 2週間ぐらいで細胞のかたまりが出来る
いちばん外側の細胞を外胚葉という。
この外胚葉から、表皮・神経(脳)・感覚器がつくられる。
ちなみに中胚葉からは、筋肉・骨・循環器が、
内胚葉からは消化器・呼吸器・甲状腺がそれぞれつくられる。


生まれてから五感の中で発達が早いのも触覚であり、触ったり、舐めたりすることでさまざまな情報を取得し、自分と外界との関係を学んでいきます。
大人になるにつれ、触らずとも見ただけで把握できることが多くなるため、触覚を意識して過ごすことは少なくなっていきます。それでも意識していないだけで、私たちは皮膚を通してさまざまな情報を常にキャッチしています。

最近になって、皮膚は光や音や匂いまでも感知していることが分かってきました。また脳を同じようにオキシトシンやストレスホルモンのコルチゾールを表皮が合成して放出していることも分かってきました。

スキンシップやマッサージなどによる心地よい刺激は、血圧や心拍数を下げて心身にリラックスした状態をもたらし、筋肉がほぐれて血液の循環が良くなり、生命力の回復へと繋がっていきます。また触れることで痛みが和らぐことも分かっており、手のひらや指先の皮膚を刺激することが脳の活性化にもなります。

むずかしい技術は必要なくて、そっと手を置いたり、やさしくさすったり、なでたり、手を繋いだり、抱きしめたりすることで充分な効果が得られるようです。

今度は幸せホルモンとして注目されているオキシトシンについても書いてみようと思います。

最後に皮膚について自分がおもしろいと思った書籍を紹介します。

皮膚はすごい ー 生き物たちの驚くべき進化
傳田 光洋(でんだ みつひろ)

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