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日向坂46 8thシングル収録曲感想

没タイトル:CD発売直前!日向坂46 8thシングル収録曲大解剖SP!
(没理由:直後なので)


※記事めっちゃ重いかもです
※書いてるコードは全部ざっくりです

※表題曲『月と星が踊るMidnight』の感想は以下のリンクでお願いします↓(長くなってしまったので)

こっちでは上のnoteで書いてなかった部分を書いていこうと思います…



よくある話


こんにちは。

ちょっと前の話なんですが、インターネットを眺めていると、乃木坂のアンダラや、久保ちゃん主演の『桜文』をはじめとしたいくつかのメンバー出演舞台、それこそ日向坂が出てた米フェスなど種々のイベントの評判が今年の全ツぐらい良さげな感じでした。どれも十二分に魅力的で、おまけに観賞に捻出できる時間もあったので、配信チケットだけでも買っちゃおうかな〜どうしようかな〜とか迷ったんですが、結局は買わずじまいで、アンダラに関してはリピート配信と裏被りしていたKOCを優先させました。

最近のイベントはオンラインでも観れたりするので、遠征がとにかくおっくうな私(こういうのMaaSとやらでなんとかしておくれよ)にとって追い風も吹いているのですが、なぜか食指が動かず、オンライン配信であってもイベントの類いをスルーしてしまうんですね。

ライブに関しては特に他のファンの人たちとの明確な熱量の差を感じていて、ちょうど今年のKOCでビスブラがネタ前VTRのときに「設定で笑ってもらって、それがダメなら動きで笑ってもらって、それでも無理なら顔で笑ってもらって、」「笑うことを諦めるな」みたいなことを言っていたんですが(しかもそれで優勝までしちゃうんだからね)、このコメントを延ばして、私の場合ライブとかを楽しむのを諦めて(サボって)しまうことがよくあるなぁと思います。

ライブであんまり好きじゃない曲が来ると、あんまり好きじゃないからなぁ……ともう楽しめないモードに入ってしまう。本来は、例えばメンバーのダンスに集中、微細な表情の動きの一切を捉えようと奮起したりするのがいい姿勢なんだと思いますが、私はそれができず、脳内の感想を楽ちんな冷笑で飽和させてしまうんです。

集大成的なライブや好きな番組のイベントなど、もう確実に楽しめそうなエンタメを惰性で楽しむことしかできないのかもしれません。本当は、エンタメを暴飲暴食とは言わないまでもそれなりに幅広く吸収していきたいと考えているんですけどね。

思い返せば、初めて書いたnote(デニールのやつ)でも似たようなことを言っていたし、もともとそういう内向的な志向を持っていて色んなエンタメに触れるのに結構エネルギーを消費しちゃうんだからしょうがないと言ってしまえばそれまで(身も蓋もない話するMidnight)なんですが、どうにか抗いたい。

都合よく隣の芝生をゲットするなんて芸当は到底できないのは分かっているものの、やっぱり人の青い芝生にはあこがれるし、スプラ上手い人が使いこなしてるブキを自分も使ってみたくなります。
きっと世の中酸っぱいぶどうなんてそうそうないんです。

だから、「変わりたい」という月星の主人公のあるあるには共感する部分もあって、夜空に思いを馳せたい気持ちも分かるのです。


(あーあ、オードリーみたく佐久間Pにオフゼロ企画やってもらえないかなぁ~~)


月と星を見上げて

朝焼けに期待して




「「来て!」」




エスパーニャ

太陽と歌を求めて

冒険と夢を求めて



1.月と星が踊るMidnight


・サビ前半16小節のコードは6415→6451という形(前のnoteではここまで書いてやめちゃってた気がする)で、5→6の間にはパッシングディミニッシュ挟まってるから8小節でひとかたまりになってる。サビメロはずっと半音でギザギザ進んでく中、4小節目と8小節目ではメロディアスに歌詞を聴かせてくる。長さだけじゃなくコード的にもやや8小節目の方が強調されている感じ

→サビ4n小節目の歌詞を抜き出していくと、1番で〈いつしか(4)〉〈抵抗なくなった(8)〉〈ホントに(やりたいこと)(12)〉〈流されたくはない(16)〉、2番で〈何にも(意味のない命)(4)〉〈焦ってしまうんだ(8)〉〈今でも(12)〉〈遅すぎることはない(16)〉とそれぞれ言っていて、〈憂い〉と〈可能性〉はPDCAのDCとAPだったんだなぁ…と思った (ぼーっと歌詞を眺めていて)
ちゃんとPDCAという言葉なしにPDCA回せるタイプの人なのね

・キョコロヒーで語彙力のない齊藤京子が「天才を装うことで楽曲紹介を乗り切ろう」みたいな流れでこの曲を「滝に打たれてる」と表現していたのが割と普通に納得感あった 歌詞詰め込みと半音ギザギザメロディは確かに滝かも

・ただ滝(詞)の浴び心地はそこまでよくはない。〈やりたいことそれだけをやろう〉の「ことそ」とか特に 個人的に押韻よりも気になっちゃう

・月星のジャケットそんなビビッドな感じなんだ

→不可能図形のロゴにスポーティ衣装、ジャンプの躍動感に対するのぺっとした背景など、不思議な感じ。青と緑は一応MVでも出てきた雄大な自然のカラーリングと(たまたま)一致はしてる

→ジャケットのコンセプトが「一緒だから乗り越えられる」とのこと せやな(日向坂ジャンプ!)

→確かにかわいい ポップでかわいい

・歌番組等での披露がちょこちょこ出てきましたがやっぱりサビのステップが印象的(京子さんのは綺麗だし、松田ちゃんのは初速がすごい)。 Bメロの壁叩きマイムのところはもっとキメが欲しくなっちゃう

・ダンスの見方を比較検討以外に知らないのでひなリハはないといけない(2番の丹生ちゃんは丹生ちゃんの域を出てる)




2.HEY!OHISAMA!


・1950年代?アメリカ?のロカビリー?ロックンロール?(しりません)な感じを日向坂でやってみたよ~!な一曲。ツイストツイスト。
(「へーい」じゃなくて「へいー」なのはそういうルーツによるものだったりするんですか?)

・そういう特定のコンセプチュアルなライブだけで披露するタイプの掛け合いソングに聴こえる(歌割りは2グループに分かれてるらしい) 全然披露なかったらウケる

→乃木スタのオープニング曲みたいなノリでライブのセトリ1曲目にもできそう なぜか定番になりかけてる初手My fansとかよりはよさげなんじゃないかしら
(初手のMy fansは5八飛(邪道)みたいなものだと思っている(中飛車党の人ごめんなさい)。2六歩にしなさい!(藤井五冠も太鼓判)

・おひさまに向けたメッセージは日向坂にしては内向き(捉え方によっては元から内向きかも)?と一瞬思ったけれど、全国おひさま化計画とか遂行して塊魂のように人々を巻き込みたがるグループなんだから、「OHISAMA」はもう全ての善良な市民の皆さまを指してるような、そんな気もする。
隣の人も 下手でもいいから

・Aメロのユニゾン(〈隣の人も一緒〉など(高音パートはみーぱんの声よく通ってる))とか合いの手ハモリは日向坂に合いそうなショー気分 

→サプライズの「東京ドーム!」に腰を抜かしていたのがいつの間にか主体的な「東京ドーム!」になって、彼女たちはもうエンターテイナーなのです

・コミックバンド風の愉快なトラックも日向坂っぽい。コード進行はGとCとかDを行ったり来たり あまりJ-pop(ならびに坂道楽曲)らしくない動きをしてる気がするのでデレク・ターナーさん作曲なんですね。
(『君しか勝たん』や『流れ弾』でも反復進行が)

・ご機嫌ウォーキングベースなピアノは楽しい ピアノが7thコードをなぞってるので下の自分用コードでは適当に7thコードを挟んだりしています

イントロ ※Gメジャーキー
N.C.→G・C・D・G
Aメロ
(G・C7・G・D7→G・C7・G・D7→G)×2
→G7
Bメロ
C7・G・A7・D
サビ
G・C7・D7・Em7→C7・D
→G・C7・D7・G
→G・C7・D7・G
間奏1→2
G・C7・DM7・G
間奏
G・C7・D7・G→G7
Cメロ
C7・G・A7・D
落ちサビ
1サビと同じ
アウトロ
G・C・D・G

※使用コードの種類が少なめで弾き語りとかはしやすそう?

→コードワークが特徴的なデレクさん 坂道グルにとっては新しい風?

・比喩表現の適用を完全に放棄した歌詞。坂道の中なら日向坂一択になるんだろうけど。「陽気なトラックに一切の比喩を捨てた歌詞」とだけ聞くとある意味で牧歌的な日向坂楽曲の局所的最適解のようにも思えるが

→こうなったらもう言葉を心地よく聞こえるよう並べるだけでいいのに〈いらしゃいませ〉とか言ってしまう。最適には見えない
(好きロックの〈じょねつの近くまで〉なども)

・歌詞が直球のハピスマすぎてもはや終末感も漂っちゃいそう まぁでも実際日向のいちシーズンはそうか…

(・今作は割と音楽的にパラメータを特定の項目に振り切ったような楽曲が多い気がするんですが、個人的にこういう振り切り方は1、2年前ぐらいからとっくにやっててほしかった)



3.孤独な瞬間


・大センター齊藤京子(メンバー従えてます!)のソロ曲。今シングル唯一のマイナー調

・1980年代?の中森明菜さん?とかの情緒漂うアイドルソングをやってみたよ~、な一曲。

・歌メロの動きが繊細で音域もやや低め 最高音は言うてhihiCで他の曲と同じぐらいではあるんだけど

→齊藤京子のポートフォリオには、全編にわたりミックスボイスを披露した個人PVの『死んじゃうくらい、抱きしめて。』や、メロディの激しいジャンプを歌い上げた『ラブカ?』が載ってるわけで、ここで低音一本勝負はちょっともったいなくない? 結果的に公式曲が一番窮屈になってしまってる
(これ本人の注文じゃなかったら旧態依然の制作体制に絶望と絶望感想文になっちゃう)

・京子さんのブログ見た感じ、(表題曲では)パフォーマンスとか販促周りではメンバーの意見も汲まれてるっぽいんですが、楽曲それ自体に関しては天からの贈り物みたいな書かれ方してますよね

(・こういうことばっかしてるから、私みたいに大して勉強も吟味もせず軽薄で冷笑的な言葉遊びだけでお友達作ろうとするタイプの人間をよりさもしくしちゃうんですよ)

・「孤独な瞬間」と言っているけれど、少なくともキョコロヒー以後の齊藤京子にそういう懐古主義者なイメージはあんまりないから熱く聴けない(あったらごめんなさい)。 カバーに聴こえちゃう

・Bメロのトラップビートみたいな現代調の要素も、個人的に主題が楽しくなくてもうどうでもよく感じてしまう。なんか私はもう楽しめないモードに入ってしまった 誰かひっくり返しておくれ…

→脈絡なく『新時代』ぐらいメロディ上がってくれへんかなぁ…とか思い始める(そう考えるとシンセのサウンドもちょっとそれっぽいし)。 衝撃の246進行にハイトーン乗せて

(・信用に足る人が「この曲は音楽的にすごい!」みたいな解説をしていたら臆面もなく全力で手のひら返して音楽を楽しみたい 私の信用に足る人お願い〜〜)

・昔の歌謡曲のコードはあんまり勉強できてないので 当てずっぽうのを

イントロ ※G♯マイナーキー
G♯m・EM7・C♯m7・F♯→G♯m・EM7・C♯m7・D♯
→G♯m
Aメロ
G♯m・EM7→F♯・B→G♯m・EM7→F♯・G♯m
Bメロ
EM7・B9/D♯→C♯m7・D♯m7・E♯m7-5/B・A♯7・D♯7
→G
※GでCマイナーに転調
サビ
(Cm・A♭M7→Fm・E♭・D♭・G7)×2
→A♭・B♭→A♭・B♭・Cm
間奏1→2
G♯m→G♯m・EM7・C♯m7・F♯→G♯m・F♯
※G♯mでG♯マイナーに転調
Cメロ
B♭→Cm→B♭→FM7・Gm7・A♭・B♭
→G
落ちサビ
(Cm・A♭M7→Fm・E♭・D♭・G7)×2
→A♭・B♭→A♭・B♭・Cm・B♭→A♭・B♭→A♭・B♭・Cm
アウトロ ※G♯マイナーに転調
G♯m・EM7・C♯m7・F♯→G♯m・EM7・C♯m7・D♯
→EM7・F♯・G♯m


・『君しか勝たん』初回仕様限定版TYPE-Aを買うだけでいいんです(配信してほしいよ……これを正史に残さないのはもったいなすぎるよ……!!)

・エレクトロスウィング調でメロディ暴れてるのも歌えちゃうんだもの



4.10秒天使

・美玲東村河田松田の関西ガールズ4人のユニット曲。日向で最近なかった寄せ集め系ユニット 河田さんは何だかんだ色んなユニットに所属している

・「10秒天使」という表現には個人的にAKBの秋元康とか指原P寄りのちょっと内輪でフランクなノリを感じる 「その他大勢タイプ」とかも割とそうだけど、坂道ブランドとうまく接着してるのかな

・秋元康のAIのべりすとみたいなのがあったらこういう歌詞を書くと思う。雄弁に語る眼差し
(〈子供っぽい振り向かせ方はしない〉とか言ってるし、もし教師目線の歌だったらめっちゃ怖いなと一瞬考えたけど〈斜め前の天使〉なので安心できそう いや普通に穏やかな歌詞ではない)

(・なんかチャイム鳴ってからカーテン開けてるけどどういうこと?歴史にドキリとか観てた?)

・あなたたちがスキップする10秒で〈僕〉は〈君〉を好きになれる

・MVは夏の淡~い感じの映像で(こっちはもう長袖2枚着てんだけどね) 確認できる範囲の振付はシンプルゆっくりな感じだけど、ダンス上手い組の人たち活きてるのかしらと思う

・かき氷の能力者みたいな浴衣は好き

手のひらからいろいろ生成する系の
ビーズとかいっぱいついてるのね

・通い慣れたAPAZZIさんサウンドの道を歩くトラック(カスタネット?やコーラスの感じ、みょい~んとした電子音など)

・歌い出し(Aメロ)のコードは王道進行 イントロ聴いた段階でなんとなく『酸っぱい自己嫌悪』みたく(トニックの)Cからゆったり始まるんかな〜とか想像してたので初見時には意外と駆けてる!と思った(SD始まりで)。 あと意外とギターもエレキで幅利かせてる

・Aメロ松田この高音パートが気持ちいい(歌い方の癖薄まってる気がする)。2番の河田さんの高音もよすよす。生歌聴きたい

・Bメロに入るなりモーダルインターチェンジで急戦仕掛けてくる(♭ついてるメロディの音とか♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰとか)。Cマイナーキーみたいな響きで、この曲思ってたより全然素直じゃない イントロからなんかキーンとするエフェクトも掛かってるし

→それこそ『酸っぱい自己嫌悪』と曲すげ替えても成立しそうな家屋で生活してる4人はそんな急に転調じみた事とかしなさそう 展開があって良いけれど、MVとのシナジーがありそうで意外とない感じなのがちょっとの違和感?

→トラックに散りばめられた電子音とか仕掛けに対する暮らしののんびりデジタルデトックスっぷりが気になる 皆でスプラ3やってるシーンとか無いと割に合わない

・サビの頭がちょっと森高千里さんの『渡良瀬橋』みたい。コードもメロディも

→かと思ったら急にロマいかが割り込んでくる。コード感(ロマいかは♭Ⅶ→Ⅵ7→Ⅳ)もメロディも けどこっちはなんか1個目のベース音がミ?でよくわからない

・サビ後半、やっぱり渡良瀬橋でした〜〜。コード(Ⅶm7-5→Ⅲ7→Ⅵm)もメロディも

→(おそらく)名曲への憧憬たっぷりなので、当然聴き心地はいい。てかマンドリンみたいなのも参入してくるし夏のド田舎感すごい こっちはもうヒートテックとか出し始めてるんだけどね

(・そういえば、渡良瀬橋ちゃんと聴いたらCメロで似たような借用和音出てきて より参照元っぽく)

イントロ ※Cメジャーキー
FM7・G/F・Em7・Am→Dm7・G・C
Aメロ
FM7・G/F・Em7・Am→ Dm7・G・Gm7・C
→ FM7・G・F・Em7・Am→ Dm7・G・Gm7・C→B♭
Bメロ
A♭M7・B♭・C→ A♭M7・B♭・Gsus4・G
※ノンダイアトニックコード(本来そのキーでは使わないはずのコード。♭ついてるやつとか)でBメロから急にドラマチック
サビ
C・Em→Em7-5・A7・Dm→F・F・Em・Am→A♭M7・G
→ C・Em→ Em7-5・A7・Dm→Bm7-5・E7/A♭・Am・G・D/F♯
→FM7・G・C・Am→FM7・G・C
※こっちもノンダイアトニックコードいっぱい
間奏1→2
FM7・G/F・Em7・Am→Dm7・G・C
間奏
F→Em→ Em7-5・A7・Dm→ Bm7-5・E7/A♭・Am・G・D/F♯→FM7・G
落ちサビ
C・Em→Em7-5・A7・Dm→F・F・Em・Am→ A♭M7・G
アウトロ
間奏と同じ



5.その他大勢タイプ

・影山、金村、富田、上村のシティー系4人のユニット曲。こっちも寄せ集め系ユニット(こういう期を跨いだやつは通常セトリにほぼ入らない印象あるけど)。 ユニットに駆り出されがちな1、2列目の人たち

・歌詞を読むと救いのない妥協推進ソング 表題曲の主人公が絶対にこうなりたくなかった奴じゃん

・彼くんを執拗なまでに「その他大勢」「外見でモテない」と評する主人公が不気味で怖い。こんなにトゥルーエンドに向かってない感のある日向坂曲は珍しい気も

・MVの画がY2K?平成ポップ?な色合い(なんかTwitterウケ女子会みたい) 胸焼けしそうなショッキングピンク

ひなのちゃん激おキャワTIME

→までが夜空の下のDIYライブの余興らしい 本編は夜空の下で。質素な感じかと思いきや何だかんだ沢山のちいちゃい照明

・ウチらパンピーでも比較的踊りやすそうなTikTok的ポップ振付 サビの影ちゃんの腰の入れ方はわろてまう

・しょっぱなのストリングスからなんか圧強め MVの部屋ぐらいやかましい

・曲 コード(和音)のルート音(一番下の音)がこれでもかと下降していく進行

・みんなソロパートでソロの歌い方(しゃくりとか声色とか)をしている なんか味付け濃いめでショッキングピンクな感じ

・Bメロは頭からノンダイアトニックコード(本来使わないはずの和音)でどこかドラマチックに。この辺りからもうダイアトニックコード(本来使う方)の方が少ないんじゃないかと思えてくる。

・サビ前にソからファまで駆け上がるメロディとサビのゆっくり下がっていくコードは、一気にゼンマイを巻いてゆっくり解放していくような感じで、そう考えると曲はおもちゃ箱みたい

・サビは基本的に裏拍でコード切り替わってく中 7小節目(D/G♭)だけ表になってるのでジェットコースターのサビ(急降下時)のようにフワッとする
(落ちサビは最初の4小節がコードの切り替わりが一拍遅れで落ちサビらしい)

・MVや歌詞の毒々しさと食品添加物みたいに♭とかがいっぱいついてる曲調は合ってると思う

イントロ ※Cメジャーキー
C・G/B・Am→Dm・Em・F・G
→(C・Dm)×2
Aメロ
(C・G/B・Am→Dm・D♭aug・F/C・G)×2
Bメロ
Gm/B♭・F/A・Fm/A♭→C/G・D/A・G・C→G
サビ
(C・G/B・Gm/B♭・F/A→Fm/A♭・C/G・D/G♭→G・Am・B♭・G/B)×2 
(2回目は最後のGまで)
間奏1→2
C・G/B・Am・G
間奏
(F・Fm・C/E)×2
Cメロ
Am・E/A♭・C/G・D/G♭→F・C/E・F・C/F→F・G
落ちサビ
1サビと同じ
アウトロ
イントロと同じ

※下降系のコード進行

(・MVの画質やたら良く感じるのはなぜ)



6.ブルーベリー&ラズベリー

・日向坂4期生楽曲(与えられてる情報量的にはほぼ新グループのデビュー曲よ)

・MVは三ツ矢サイダーキャンディホワイトなシーンでスタート。振付はぴょんぴょんも移動も多め(てかスニーカー履いてるし) チャキチャキっとしたダンス

・名前に引きあるうえに可愛くて緩急の激しいダンスもちゃんと踊ってる正源司ちゃんとかもう人気出すぎちゃうよ

・リップシーン含む校内パートでの暗めな照明は、立体的に整った目鼻立ちが要求されそうに見えてちょっと疑問手な気がする。 (画像見ただけで照明の配置とか把握できちゃったりもしないような素人の質問ですが)松田聖子ばりのライティングの方がいいような

(→似たような理由で水に濡れる演出もどうなんかなぁと思っている。
(それぞれでビジュ下振れちゃってる人いるんじゃない?))

・イントロの独特なビートにシンセと格調高いストリングスのマリアージュは好感触で、表題曲を食いかけてしまっているやもしれませぬ

・イントロ&Aメロはカノンのようでカノンじゃない進行(Bm・F♯m(Ⅱm・Ⅵm)と進むところでは本来Ⅵm・Ⅲmが自然) 普通のカノンと比べてなんか洋楽っぽい(洋楽というフワッとした言葉)。 Bメロは小室進行の一般形

・半音上に転調してサビ前のオルゴール風パート ビートはトタン…トタン…という怖い時計みたいな音に

・その次に接続されるサビは、円滑に転調するためのピボットコードとかを使用することなく転調しているうえに、弱起で小節の途中からフレーズが始まる分の空き拍を休符などで充填していないので、唐突にサビが始まったように聴こえる。(4/4拍子で進んできた中で急に1小節だけ2/4拍子だし調も一気に変わるし、みたいな) テンポは変わってない(と思う)けど、グインと急加速。

→当然、MVではここで

ジャケットばりの!日向坂ジャンプ!


・サビ自体は洋楽(フワッとした言葉)とかでよくある1564進行のループ 歌メロもなだらかで歌いやすそうだけどサビまでが転調多くて大変なのよね

・サビのフレーズが主音の♭ミじゃなく属音の♭シで終わっていて、「何かが起こりそう」な余韻(期待)をはらんでいるよな感じ(ちなみに『一生一度の夏』ではBメロの最後が属音で自然にサビにつなげます(この使い方が一般的?))。 少なくともけやき/日向の表題クラスの楽曲ではこういうのは今までになかったような

→MVではサビ終わりに日向4期ポーズで歩き出す。
(日向4期ポーズ、瞬時に視認するにはごちゃついてないかしら)

・2サビ終わり ドライビングスクールの白塗りモルカーたちみたく画一的に見せてたのから振り返ってそれぞれ違うポーズするところ、ポーズがどう決まったか裏話聞きたいです

・この曲、収録曲の中で一番MVと歌詞・トラックが一体的な気がする。 MVにタイトルの小道具出てくるだけでも奇跡だし(当たり前であってね)

・タイトル ブルーベリーとラズベリーが似てるようで似てないものとして表象されている(けれど、にしては色も形も味も違いすぎな気もする)。 僕と君の恋と友情、何ならちょうどストロベリーぐらいの微妙な関係でいたかったのかも

(・「ぱっと見だと違いが分からなくてもちゃんと興味を持って接したら全然違うんですよ」を4期生に重ねてる、みたいな主張は分かるんだけど、その精度はどうなんだろうという……でも甘酸っぱいからいいのか)

→MV観て思ったけど、けやき坂の(あるいは欅坂の、あるいは昔の乃木坂の)緑にブルラズの青と赤が映えるのは思わぬ発見だったかも ベリーが差し色にもならないぐらいちっちゃくてトリコロール感があんまりないのに画面がパッと明るく

・歌詞は『サヨナラの意味』と同じ季節の話してる そういえばいきなり新期生曲を作るのは乃木坂的。

→新メンバーを1日1人ずつお披露目、現メンバーたちもファンと同じタイミングで4期生の情報を知るのも乃木坂っぽかったけど茉莉ちゃんのトークで一気に日向になるものなんですね

・〈風のスピードはそうきっと変わらないのに 吹いてるその向きがズレただけ〉という詞は『もうこんなに好きになれない』の〈同じスピードで大人になりたい〉と対になってるような感じ(速度ベクトルの向きと大きさ)。 一緒でいたいよね


イントロ ※Aメジャーキー
A・E/G♯・F♯m→D・A/C♯・D・E
→A・E・Bm・F♯m→D・A/C♯・Bm・A/C♯・D・E
Aメロ
A・E・Bm・F♯m→D・A/C♯・Bm・E
→ A・E・Bm・F♯m→D・A/C♯・Bm・C♯7
※2番は後半8小節のみ
※Bm・F♯mではF♯m・C♯mが自然なところ
Bメロ
F♯m・D・E・A→F♯m・D・Esus4・E
→B♭・Ddim/A♭・Gm・F♯
※オルゴールでB♭メジャーに転調
サビ ※E♭メジャーに転調
A♭→(E♭・B♭・Cm・A♭)×4
間奏1→2
E♭・B♭・Cm・A♭→E♭・B♭・B・D
間奏
E♭・B♭・Cm・A♭→ E♭・B♭・Cm・Dm・E♭・F(※Cmを境にB♭メジャーに転調)
Cメロオルゴール
サビ前と同じ
落ちサビ
同じ
アウトロ
E♭・B♭・Cm・A♭→E♭・B♭・B・D
→A・E・Bm・F♯m→D・A/C♯・Bm・A/C♯・D・E→Asus4・A・Asus2・A

(・執拗にコードの話してるの衒学(弦楽)趣味みたい)



すこし4期生の話


ここからはコンサル気取りのキツいファンみたいなこと言っちゃうので本当に話1/20ぐらいで聞き流してほしいところなのですが

・最後に一瞬こっち見て終わるお披露目映像は衣装も髪型も映像の作りもほぼ同じ、個人ドキュメンタリーでがっぷり四つの魅力紹介(ドキュメンタリーは監督4人で内容もバリエーション豊かに(個人PVみたく全員違う監督で作るのはさすがに統一感なさすぎたのかしら))。
この2本目で種明かし!みたいな手法は最善手だったのかもしれないけど、結局ファーストインプレッションも大事だしいろいろむずかしい。ショートお披露目映像の方がドキュメンタリーより再生数も回りますし、1本目でドロップアウトしちゃった人もいるのでは(カメ止めの前半だけ見て帰っちゃったような人が一定数いるのはもったいない)。

→まぁでもそもそも私みたいにオーディションの段階から既に華があってお歌も上手い乃木坂5期生にお熱な人たちなんかは歯牙にもかけず、熱い生き様の物語が好きな人を相手にしてる気もする。 たまたま重厚なストーリー(伸びしろ)持った人が集まってますし、日向坂46ストーリーが一旦完結したことで(『ただがむしゃらに』が出たときに約束の卵を引き継ぐ曲みたく紹介されていたし、東京ドームで一つのエンディングを迎えた後は実績コンプリートみたいな丸投げやりこみ要素しか想定されてないんでしょう)showroomの配信終了後の仕様みたく他所に流れかけてたナラティブ好きな不届き者の皆さまに「分かってますよね?」と問いかけるような青馬ドキュメンタリーでしたし全然満足なんですかね。
(4期個握受付のゴタつきなど全く読み通りに進んでない感あるけど 大丈夫?)


・小西ちゃんドキュメンタリーの「ええっ?」「カッコ♪」「えっ」「カッコウ♪カッコカッコウ♪」「カッコウって鳴る」「カッコ♪」「ャハハ!」「カァカァ」と流れるような順が好きだった。そんな笑い方もするんだ


三本菅悠監督→清水、宮地、石塚
頃安祐良監督→正源司、山下、小西
吉田ユウキ監督→平尾、渡辺、岸
橋本侑次朗監督→藤嶌、平岡、竹内




7.一生一度の夏


・今作の締めは〈テトラポッド〉と歌い出す爽やかアイドル夏ポップ曲でそらメンバー内人気高いやろな

・歌詞 1Aの〈あなたの勝ち〉という表現の情報圧縮度がすごいというか、人物像が一気に絞られる。2Aの〈貝殻なんてこの渚に落ちていないじゃんねえ?〉も (ナチュラルに愛萌さんで脳内再生してしまう)

・この殊勝な主人公はどっかの海の貝殻を耳に押し当てて泣いてるのだろうか

・現実逃避で星空を見上げている(そういえば10秒天使の人も(昼間に)空見てた)。月星の人とかと同じ月みてるのかな

(・バンドエイド剥がすような~も似たシチュエーションだけどこんな短いスパンで夏と恋の終わり描くことあるんだ)

・あまりにけれんみのないピュアサウンド。コード進行はカノン→4536→1456とこちらもオーソドックスで、J-popの教科書とかに載っててもおかしくない感じ バズレシピみたく人間にウケる味

→「AKBっぽい」と言われた乃木坂の好きロックくんの倍はAKBっぽい(AKB96)。 サビの〈なぜだろう涙が〉はもはや声質とかもAKB姉さん

(・書き方的に全く音楽的なテクニックを使ってない曲に見えちゃってるかもしれないんですけど、実際は(おそらく)小っちゃい王道テクニックが怖いぐらい使われていて、それを「けれんみのない」と表現しています。)

(・さして音楽に通暁してない私がパッと思い浮かぶだけでも、ピアノ始まりの爽快なイントロ、そこからギター中心でポップに進み、Bメロで4つ打ちからいわゆるPPPH(パン、パパン、ヒュー)なリズムパターンに、オルガンも出てきたりして、Bメロの最後の音はB♭メジャーキーでは属音にあたるファの音なので続きを予感させる形になってからのサビ頭でメロディがオクターブ跳躍(綺麗なフリオチ)、2番Aメロはピアノが軽快、などなど。コード進行とかにも小テクが大量に)

(・Aメロのカン……みたいな音何だ)

イントロ
B♭・F・Gm・Dm・E♭・B♭・E♭・F
Aメロ
(B♭・F・Gm・Dm・E♭・B♭・E♭・F)×2
※2番は8小節目N.C.
Bメロ
E♭M7・F・Dm・Gm→Cm・B♭・E♭・F→F
サビ
B♭・E♭・F・B♭・F/A→Gm・C/E・F
→B♭・E♭・F・D/F♯・Gm
→(E♭・B♭)×2→E♭・E♭m→B♭
※意外性のあるコードC/E(部分的にJ-popで何度も見る)
※エモいセカンダリードミナント(の転回形)D/F♯とドラマチックなメロディ(ここで最高音)
※切ないサブドミナントマイナーE♭m(間違いない)
間奏1→2
E♭・B♭・E♭・F
Cメロ
A♭・G・E♭・E♭m→Cm・F・B♭・B♭7
→Cm・F・Dm・G→Cm・F
※A♭・G・E♭の部分だけ見るとE♭メジャーキー(本来の短3度上)。他にもノンダイアトニックコードとかいっぱい出てきてもうキリがない
間奏
Gm・E♭・B♭・G/B
→Cm・Dm・E♭m・Edim・F
落ちサビ
1サビと同じ
アウトロ
E♭・F・B♭・B♭7→E♭・F・B♭・B♭

※コード理論とかちゃんと勉強してない私でも知ってるような安定・信頼の王道テクがいっぱい出てくる。とりあえずJ-popで育った人間に聴かせるポップスの一つの結論みたいな曲


・この曲聴いてるとちょっと泣きそうになる こんな(言ってしまえば)よくありそうな曲でもそうなってしまうのは、日向坂の一つのフェーズの終わりを視界の端に捉えているから




短いまとめみたいな部分


なんか8thは「日向坂も大きく変わってっちゃうし今のうちにこういうのやっとこう」な意匠が多くを占めていたように感じました。CDのジャケットみたいにカラフルで、日向坂らしいと言えば日向坂らしくて程よい感じ。

個人的なシングル収録曲の平均評価値は今までのと比べて高めだけど、特段刺さるものはなかったかな……(日向で楽曲ハマることほとんどないけど)

でも結局一生一度の夏とかはもうエモ心地よく聴けちゃう。

都合よく自分が好きな感じの曲が来たらもっといいのになぁ

(空を見上げる)



きっときっと愛に出会うよ、な話


最初に書いた自分がライブを楽しめない理由は、メンバーのパフォーマンス、特に「ダンス」をちゃんと見れてないからと分かっているし、何とか抜け出したいんですけどね。

Twitterでウケそうな各メンバーのダンスの細かい部分に着目したようなブログを読んで、そこでダンスを見ることの楽しさのかけらを入手して、自分もメンバーのダンスを繰り返し見て比較したり、色んなプラットフォームでダンスについて調べたりしたんですが、ダンスをいい感じの言葉にするのは苦手だし、ダンス界隈の雰囲気が明らかに自分に合わないことが分かっただけでした。

音楽理論にあぐらかいてるばかりだと成長できないし、何ならザッと針のむしろになっちゃうと思うので、楽典を捨てよ 町へ出かけよ、なんですが。
どうやったらTAKAHIRO先生ばりに楽しめるんだろう


(きのこ帝国が流れる)

(オードリーにおけるオフゼロが自分にとっての何なのかを考える)


淡い希望と どこか遠くへ

電車に揺られ 伊勢志摩へ




「「来て!」」




エスパーニャ

ときめきのリズムあふれる

おいで ここパルケエスパーニャ



(日向坂と志摩スペイン村は結構親和性あると思ってます)


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