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QoL回復作戦:上前歯のブリッジとホルン

 続きです。

上のレントゲン写真は、ホルン奏者がマウスピースを口に当てている様子を横から撮ったところです。上唇2/3 、下唇1/3が標準ですが、下唇は殆ど支点にしているだけです。上前歯の支えで、マウスピースのプレス(圧)を上唇で受け止めます。両唇の間の狭いすき間、穴から、低速(低音の時)、高速(高音の時)で空気を吹き込んで唇をうまく振動させ、倍音豊かな美しい音を出そうとします。

 マウスピースの圧力を受け止める上前歯は4本あります。しかし、16.5~18.5mmの内径、数ミリのリムの直径を考えると、前歯3本くらいで受け止めることになります。そこで、ぴたり真ん中になるよりも左右どちらかに片寄る人が多いのではないでしょうか。

4本の外側面がだいたい揃っていれば、微妙にどの位置にマウスピースを置いてもいいのかもしれません。私の場合、ブリッジの無い自前の歯(左上、中心から2番目)と、ブリッジにまたがって、押えていたようです。それでマウスピースは向かって左にやや寄ってました。歯と歯のすき間から出る息が僅かな乱流となって倍音を豊かにしていたかもしれません。

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 今度の新しいブリッジで、同じ位置にマウスピースをあてたら、ノイズが多く、高音が出にくく、スラーなどもうまくコントロールできません。そこで、いままで左寄りにマウスピースを当ててたのを右寄りにして、小さいマウスピース(内径を17.5~17.75mmから17~17.25mmにサイズダウン)に変えてみました。すると、従来の音に近づきました。まだ音色が完全に元通りでないのと、いままでと口の周りの筋肉の使い方が随分違うせいか、コントロールが難しい。

 これは、次回10月の本番へ向けてだいぶ練習しないといけないようです。新たに必要となる、右寄りの筋肉が発達するにつれ、適合するマウスピースが次々に変わってきそうです。沢山いろんなマウスピースもっててよかったなぁ。(内径16mm~18mm、多種の形状、深さなどで、70本くらい、リム交換式で数百通りの組み合わせもできます)

 もし時間が取れたら、金管楽器奏者向けに治療、調整する歯科医、とくにホルンを吹く歯科医にも相談してみたいですね。

"管楽器歯科" のキーワードで検索すると、全国のそのような歯科医院がヒットします。ホルンを吹いている先生がやはり頼りになりそうです。


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