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はやぶさ2の成功に寄せて

カプセルの地球帰還、成功。
そして、はやぶさ2は再び、旅立ちます。

(画像はJAXAのWebからです)

次の目的地「1998KY26」への到着は、11年後。
2031年。

その間に「はやぶさシリーズ」の正統な後継ミッションとも言うべき「MMX(火星衛星探査計画)」が控えてます。

宇宙探査計画は、その準備期間も含めたら「生涯に一度のチャンス」と言われています。
延長ミッションも、多分、そのメンバーの顔ぶれは大きく変わるのでしょう。

はやぶさ3、4のような、純粋な後継計画が実現するかはわからないですが。
これからも手を変え、品を変えつつも、先例の蓄積、教訓を活かしながら、日本の宇宙探査計画は続いていきます。

日本初めての人工衛星「おおすみ」

初めて地球圏を離脱して惑星間軌道に乗り出した「ハレー艦隊」の一翼を努めた、ハレー彗星探査機「さきがけ」「すいせい」

スイングバイ技術習得のために、地球-月軌道を何度も往復しては、スイングバイ技術を習得した「ひてん」

目標を目の前に無念、かつ苦渋の選択で火星到達を諦め「失敗」とメディアに叩かれた、火星探査機「のぞみ」

満身創痍で、かろうじて地球帰還して、大気圏で燃え尽きた初代「はやぶさ」

初期の軌道投入に失敗して、それから5年かけてなんとか金星にたどり着いた「あかつき」

これらの先人達の、様々な失敗、挫折。そして、それを乗り越えるために編み出された様々な創意工夫、経験。
その膨大な蓄積の上に「はやぶさ2」の、順調な「順調すぎてドラマが無い」とまで言われるぐらいに順調な旅路は成されたのです。

宇宙探査は、成功と失敗の積み重ねが、次代へバトンを渡すサイエンスです。
「はやぶさ2」の大きな成功にだけ目を奪われず、その「次」も応援して、注目してほしいと心から願います。

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