『自信と劣等感の心理学』(加藤諦三)を読んで

「自信がないんです」営業先で、仲の良い社長に、転職の現実をこぼした時にオススメ頂いた本。なんだか、買うのが気恥ずかしくなるくらい直球なタイトル。わたし自信ないんです、わたし劣等感の塊なんです、と白状しているようなもの。amazonでよかった。

中身もそのまま。自信について、劣等感について、ひたすらに事例と意見が述べられていく。体系だっていない、心理学であるのかもよくわからない。けど、直線的で畳み掛けるような物言いにグサッとくる部分がある。そんな本。刺さる場所を探しながらササッと読むのに良いかも。以下、気になったところメモ。

劣等感の強い人は、その場を楽しむというようなことができない。いまを生きていない。p83 とにかく一つ一つの違いに気がつく努力をすること。それで興味は少しずつ湧いてくる。p89 料理は包丁で材料を切る。それと同じように人間や会社生活も細かく切る。p90 自分は劣等感が強くていろいろのことがうまくいかないと悩んでいる人は、「マインドフルネスを促進する」ように努めることである。p92

私たちが結果を重視してしまうのは、人の賞賛が大切だからである。p123

例えば、「これをすることが、あの人のためになる」という思い込みである。例えば、女がそう信じてある男に尽くしたとする。しかし、その男と別れることになった。その時に「一体自分は何をしてきたのだろう」と思う。確かにその女は誠意の限りを尽くした。でもダメだった。しかし、そのようなことを繰り返す人にはどこかに独りよがりの思い込みがある。努力する位置が間違っているのである。自分の願望を相対化できなかったのである。相手を正しく観ていないのである。相手から見て自分のしていることはどうだったかということが理解できていない。視点が自分にだけ固定されている。相手と自分という多面的な視点が欠けている。p126

(アメリカでは)高校も受験生を一つの視点から評価しないが、受験生も高校を一つの視点から判断しない。だから高校重受験生に自分をよく知ってもらおうとするし、受験生も高校に自分をよく知ってもらおうとする。p140

視野を広げるとは感じ方の範囲を広げることでもある。あなたが不幸人っているとすれば、それは事実によって不幸になっているのではなく、事実に対するあなたの感じ方で不幸になっているのである。広い視野を持ちながらも目先のことを忘れない。傷ついた時に、他に感じ方はないものかと立ち止まる心の習慣を身につける。p141

最後まで読んでくださいましてありがとうございます! 一度きりの人生をともに楽しみましょう!