#49 "美しい"は標準装備?

"美しさ"とはなんだろうか。

何をもって私たちは"美しい"と感じるのだろうか。

現代文の書き出しみたいになってしまったが、なかなか難しいテーマだ。

人の容姿の美しさでいうと、これは明確な基準はないだろう。国や時代、文化が異なれば美しさの基準も異なる。もっと言うと人の好みもある。

デザインやアート的な美しさもまた難しい。直感的に感じる美しさもあれば、造詣が深くないと理解できない美しさもある。黄金比のように、人間が本能的に美しいと感じる比率、バランスもあるが、なんとなく、これも個人の感性に依存するような気がする。

絶対的な美しさなるものは存在しないのか。

美しさについて考えたきっかけは、今年のお盆休みの北欧旅行だった。半ば衝動的にひとりでふらふらと旅立った。特に予定も決めずその時の気分で行き先を決める気ままな旅だった。

道ゆくヨーロピアンたちの顔立ち、スタイルの美しさ、そして建造物、街並みの美しさに見とれながら考えた。

「なぜ、今この人々や街並みを美しいと思うのだろう。日本において、映画やゲームグラフィック、テーマパーク、デザインなど、あらゆる文化的生産物は西洋の影響を受けているため、”西洋＝ファンタジー、素敵、かっこいい”のような感覚が後天的についているからなのか。アフリカなど別の文化圏の人が同じ道を歩いても同じ感覚にはならない気がする。やはり"美しい"とは先天的に備わった感覚ではなく、生活環境、文化圏の影響によって後天的に身に付くものではないか。」

特に結論を出す気もない自問自答をぐるぐると繰り返しながら、気づけば海岸沿いまで歩いていた。

空を見上げると真っ赤な夕焼けが広がっていた。美しかった。

日本と全く変わらない美しさだった。

漠然と、どこの国の人でも、この景色は誰もが美しいと感じるだろうと思った。

仮にそうだとしても、どの国でも空の色に変わりはないから、後天的に身についている感覚だとしてもおかしくはない、ということになるのだろうか。

だけど、たとえ初めてこの景色を見た人でも、これは美しいと感じる気がした。やはり私たちには、美しさを判断する基準みたいなものが共通して備わっているのではないか。

まだ、この問いの答えは出せていない。

もしよかったらあなたにとっての"美しさ"とはなにか教えてもらえないだろうか。

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以上、自作アプリの完全なる宣伝でした。