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ベルリン巡りで思いを馳せる

【アイルランド留学135日目】

本日は市街のガイドツアーに参加して、街歩きしてきました。

英語のガイドでしたが、ちゃんと理解できたのも個人的にかなり嬉しかったです。こういうちょっとしたことでも、成長が実感できると嬉しいですね。

自分のための備忘録もかねて、今日見て回った場所についてメモしていこうと思います。

ブランデンブルク門(Brandenburger Tor)

夜の写真が映える観光スポットです。

18世紀のプロイセン王国の頃に関税門の一つとして使われていたようです。ベルリンの周りには税関壁というものが設けられていたようで、この門が外部とのやりとりに使われていたということですね。

ナポレオンにベルリンが征服された際は、門のある広場は「パリ広場」に改名されたり、門の上の像が戦利品として持っていかれたりとなかなか大変な目にもあっていたようです。

そして、第二次世界大戦の終末期における「ベルリンの戦い」で損傷して、廃墟になったようです。ヨーロッパの主要都市の建築物はだいたい世界大戦で破壊されているんですね。えげつないぞ戦争。

その後、東西ドイツに分かれた冷戦時代に修復されたものの「ベルリンの壁」がちょうど門の前を通る形になったため、行き止まりとなって通行できなくなったみたいです。そのときの「門」の気持ちを考えるといたたまれないですね。せっかく戦争が終わったのにねぇ。

それが、今となってはドイツは統合され、壁もなくなり、人気の観光地となっていると思うとなんだか考え深いです。

ちなみに昼にも訪れましたが、逆光でうまく写真が取れませんでした。そのとき、旅人っぽいパキスタン人のおっちゃんに写真を頼まれて撮影してあげましたが、案の定、門もおっちゃんも逆光でほぼ影絵みたいに真っ黒な写真になりました。ただなんかその写真みてめっちゃ爆笑してたので、結果オーライな感じでよかったです。そのまま幸せに生きてくれおっちゃん。

国会議事堂(Reichstagsgebäude)

迫力ありました。

1894年に完成して議会の本拠地として使われたみたいですが、1930年代に謎の出火で炎上し、このときにヒトラーがそれを共産党主義者や過激派の一派のせいにして共産党の非合法化に成功したみたいです。この頃からヒトラーによる独裁が始まったと言っても過言ではないようです。

その後、火事で焼け落ちた後約60年間は使われることがなかったようですが、これがまた議事堂として使われ始めたのはドイツ統合後の1999年からとのことです。結構最近ですね。この頃は私も6歳くらいなので、こうなってくると、歴史というよりももはや現代の出来事ですよね。

ホロコースト記念碑(Denkmal für die ermordeten Juden Europas)

直訳すると「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」です。その名の通り、ナチスドイツによって殺害された推定600万人以上のユダヤ人への鎮魂のために建てられてた記念碑です。

街の中で、この一角だけ異様な雰囲気を放っていました。

ちなみに中に入るとこんな感じです。

迷路みたいな感じです。広場の中央部分が窪んだ地形になっており、それにともなって石碑も大きくなっていきます。3000枚程あるようですが、同じ大きさのものは一つもないとのことです。

石碑には何も刻まれていません。これをどう受け取るかはあなた次第、とでも言われているような感じです。

まとめ

これまでは正直、世界遺産とか観光名所を回ることにあまり興味がありませんでした。たぶん、古代の遺跡とかだと、それを見た所で、特に現代との繋がりを感じることもないので、説明とか聞いても大して頭に入ってこなかったからだと思います。

一方で、今日見たようなドイツの名所の数々は、まさしく今私たちが暮らしている社会の仕組みに繋がっているので、俄然興味が持てました。

第二次世界大戦が終わり、冷戦の時代になり、社会主義陣営が倒れて、資本主義のアメリカ側が勝ったからこそ、「お金を稼ぐために競争する」という今の社会が成り立っているわけですもんね。そして、ベルリンは、まさしくその一連のストーリーのど真ん中にいたというわけです。

社会人になって、そこそこ給料がもらえるようになり、生活自体はかなり楽になったものの、それ以上お金が増えたとしても、幸せが増えるイメージが全く持てず、「そもそも今のこの資本主義って何なのだろう?」という疑問が湧いて来た時のことを思い出しました。

結局、資本主義が、社会主義よりマシなものであったというのは歴史が証明していますが、あくまで、「現段階では最善」というだけで、それが絶対的に正しい価値観であるとは限りません。時代が変われば、価値観も変わり、善悪も、幸せの形も変わりますもんね。

それが何なのかというのは全くわかりませんが、旅をしているときくらいは、そんな漠然としたことを考えてもいいよなぁと思ったベルリン観光でした。

明日は美術館とか行こうかなぁ。

おまけ

街のいたるところに、かつてのベルリンの壁の跡が見られます。

当時の情景に思いを馳せながら、ひたすらこの跡を辿って歩いていたところ、よくわからないところまで来てしまって、帰宅にかなり時間がかかったので、思いは馳せすぎないほうが良いと思います。

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