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馬鹿はわたしだった~2022年、馬鹿野郎~

わたしは沖縄・琉球放送ラジオの「ラジオBAR南国の夜」の一リスナーである。年代が異なる良識ある変態男子がトークでじゃれあう番組。それが「ラジオBAR南国の夜」。
2022年12月31日放送回の投稿テーマは「2022年、馬鹿野郎」
ちょうどその前の週、12月24日の放送中に、過剰なほどにクリスマス恋愛脳に満ちた年上男性から電話が来たが普通にスルーした。それをネタにして投稿してみた。ボツだった。一方、「2022年、真の馬鹿野郎はわたし自身」という投稿が多数採用されていた。ふーん。

が、この放送を聞いた直後、わたしにも「2022年、真の馬鹿野郎はわたし自身」という出来事が起きていたことに気づくのである。

沖縄から離れた某県の某放送局では12月24日のクリスマスイブの正午から、毎年恒例の24時間耐久ラジオイベントが開催されていた。その中に、大昔自分が好きだった男子アナウンサーも参加していた。当時、新婚で声も存在もキラキラしていた彼。年を重ねて現在、彼はとあるラジオのMCになっていた。
彼が出演したラジオは昨年度、全国的な賞をとった。その上、彼は12月に地元で開催されたある全国向けスポーツイベントのメイン実況を勤め、翌週のラジオ音楽番組の代役パーソナリティもつつがなくこなした。両方接したわたしの目は彼に再びハートマークになってしまった。

つつがなく?音楽番組の中に、不穏な発言はあった。
娘ぐらいの年の同郷の女子アナに好きだよ発言、マヨネーズ掛けられたオムライスは食事拒否…私はスルーした。そういえば、彼のWikipediaにも「離婚歴あり」とあったが、それもスルーした。

24時間耐久ラジオイベントに話を戻す。大晦日、目をハートにしたわたしはradikoのタイムフリーで彼が登場するシーンを聞いた。
生中継コーナーであの同郷の女子アナに
「僕たちつきあってるよねー」
と堂々とかっ飛ばした彼。もちろん、その女子アナはすぐに
「つきあってません!!」
と否定。…なんかヤバいな。
決定打はこのイベントの深夜枠。クリスマスイブお一人様のお宅に電話で突撃!コーナーにて、彼に電話がつながってしまったのである。いつもとは違う色のない低めの一本調子な声であいさつし、不審に思った後輩の女性アナに圧強めに会話を重ねていき、テンション高めた彼はこういった。
「ぼくね、ブラホック7年はずしてないんだぁー!」
それを聞いた自分の何かが崩れた。
(BGM 五輪真弓「少女」)結婚補正消えたら、そこには手の施しようのないめんどくさいエロ変態中年。自分に電話してきた年上男性が逃げるほどの変態。僕の周りだけ時の流れが遅すぎる。自分の男性の見る目の無い夢見る夢子ちゃん。それに今まで気づくことができなかった自分こそ馬鹿野郎であった。

そして2023年、馬鹿野郎はどうなったか。なんと、暇があれば彼のラジオを聞いている。圧をかけながらもどことなく甘さを感じる声。好きなものは好きとわかる声。昔のテレビでは笑顔だったけど、ラジオでも笑顔が想像できる声。出社前に彼の声を聞くとヤバい、けどはまっちゃう、聞いちゃう。たまに変態出すけど。そんな葛藤の上に馬鹿野郎は生きている。
そして、この馬鹿野郎は彼をナチュラル変態ではなく、作りこまれたビジネス変態であることを強く信じているのであった。


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