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自分と過ごす、家出の時間

「今からママは家出するので、
お昼は好きなように自分たちでやってね」というと、

「いってらっしゃーい💓」と大喜びで見送られた。

何があったわけじゃないけれど、
一人になりたくなったので。

三連休の真ん中。貴重な晴れの日。

家出先は自宅から徒歩20分くらいの山。

冬と春が入り混じった空気を思いきり吸い込む。

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歩いているだけで頭の中が静かになっていく。

空っぽになるというよりも、

浮かんだまま収集がつかなくなっていたアイデアが
自然にすっきりと片付けられていく感じ。

散歩ほど素晴らしいものはないなと、
いつもながら思う。

森に入ると、
いつもたくさんの生命の息吹が、
色んなことを訴えてくる。

今日は特に、
冬眠から目覚めた動物たちや芽吹きつつある植物、
土の中で活動をはじめつつある小さな虫たちや微生物、菌類…。

まもなく訪れる春にむけて躍動しているエネルギー。


学生時代の文化祭の前みたいな、
そわそわと落ち着かないけれど、
本番を前に楽しくてたまらないような
青臭くてドキドキする感覚。

こちらが注意して意識を向けさえすれば、
自然はいつもたくさんのことを教えてくれる。



道に迷った人に出口まで案内したら、
「救世主」と言われ笑ってしまう。

たまたま道を知っているだけなんだけど・・と思いながら、
はっとする。

「本物の」救世主も、そうなのかもなと。


人類が進むべき道を知っている、わかっている。


それだけといえばそれだけかもしれない。

でも、だから私たちも、
【知ろうとすること】、【わかろうとすること】が
大事なのかもなと。

「迷っています、進むべき方向を教えてください」と・・、

私に尋ねてきてくれた女性のように、
ただ素直に教えてもらおうとしさえすれば、
天は自然に導いてくれるんじゃないかなと。


歩いていると
頭の中が空っぽになりながら、
こうして何となく知りたかったこと、
宇宙からのなぞなぞの答えが少しずつやってくる。

森は、受け狙いの自己啓発本などよりも
ずっとずっと饒舌。

確かな叡智が山のあちこちに潜んでいる。

山や森の中で、
静に呼吸をあわせようとする。

自分を周囲に溶け込ませるような気持ちで。

やがて森と周波数があってくる。
色んなものがやってくる。


よかったら試してみてください。

一人でやるのがおすすめです。

山から海へ下る。

湿度や気温や、風の感触が少しずつ、
森から海モードになっていく。


夫と待ち合わせしていた海沿いのお店へ。
この秋にできた商業施設の中の一画のイタリアン。

あら今どきの家出は旦那様がついてきちゃうの?
そーなのよ奥さん😙

お天気が良いと泡を飲みたくなる性分。
一人だとさすがにボトルは頼めないので、
遊んでよー、とおねだり。

が飲めれば、どこでも付き合ってくれる夫。

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運よくテラス席が空きはじめたところで、
タイミングよくはじっこの広い席に通してもらうことができた。

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北風と太陽の光のブレンド加減が
絶妙で気持ちよい。

お腹を満たした後は、
夫と別れて再び一人で、家出再開。

今度は海を歩く。
ざぶざぶと潔い波の音と、
キラキラで真っ青な海。

砂浜をえんえんと歩く。

冷たい風に、色んなものが祓われる。


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ア~スッキリした。

ここのところ忙しかったし、子どもたちが家にいることも増えて、

自分が気づかないところで、
自分の中の自分が相手にされたがっていたのかもしれないな。


大満足な一日。

子供達に会いに帰ろう。

喧嘩していたわけじゃないけどね。

家族といるのも幸せだけど、
自分と過ごしてあげること、とても大事なことだと思う。

幸せな家出時間。森よ海よありがとう。



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