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ソムリエを目指したきっかけ


それは私が軽井沢で働いていた時の休日。
普段からお酒を飲むのが好きで、その日は会社の先輩と近くのワイナリーに行きました。

そこはワイナリーで作ったワインの販売があるのはもちろんのこと、テイスティングや醸造見学、香り体験ができるところでした。

私は香り体験ができる場所で衝撃を受けるのです。

1つの香りを嗅いで、その香りが何なのか当てるゲームです。
3択問題になっているため要は1/3の確率で当たります。そんなの簡単じゃない?

まず1問目。
湿った段ボール
腐った卵
汗をかいた馬

ハズレ。まあ嗅いだことない香りばかりだしこれは分からないだろう。

2問目。
アーモンド
ヘーゼルナッツ
胡桃

ハズレ。ナッツ類なんて分けて嗅いだことないし仕方ない。。。

3問目。
バナナ
メロン
マンゴー

ハズレ。

。。。あれ?

私は全問不正解だったのです。

実はこの香り、全てワインからくる香りをもとに作られておりました。
なんとも言えない絶望感。
「私は五感の中で嗅覚が1番弱いんだ」とかなりショックを受けました。

その帰り道、道端にある花を見ては嗅ぎ、木を触っては嗅ぎ(けっこう変質者かもしれません。。)やっぱり嗅覚が弱いのかもと思いながらとぼとぼと帰宅。

自宅に帰って香りのキットを勢いで買ってしまいました。

この出来事が私のワインに対する見方が変わった瞬間でした。お酒を好きって気持ちだけじゃなくて、感覚的に分かるようになりたいと思うようになりました。


その後、香りが嗅ぎ分けられるようになりたい、という些細な気持ちから
レストランやワインショップでワインに触れる機会が増えるうちに

ワインってどうしてこんなに複雑な香りが出るのだろう、なぜ料理でこんなにも味わいが変わるのだろう…と知れば知るほど不可解なことが多いワインの魅力に興味が湧き、知識があればよりワインも私生活も楽しくなるかも!と思い立ってソムリエの試験を受けることにしました。

そんなことを試験前日に思い出しました。
今回の試験はソムリエではなく、WSETですが。

WSETは、ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関です。 ワイン産業をサポートする英国のワイン商組合『Vintners Company』により1969年に創設され、現在では世界70カ国でWSETの教育組織が運営され、年間約110,000人が認定試験を受験するなど、国際的に認められている認定資格です。

https://www.caplan.jp/wineより引用


**おまけ**
ワインのヴィンテージ2020と1980の飲み比べをした時の話。

その時はまだ全然ワインの知識がなかったので品種も産地も覚えていませんが
同じワイナリーの同じ品種で作られたワインの試飲をした時のこと。

一緒に行った方と盛り上がったのですが、
2020年ヴィンテージは溌剌としていて元気な少年。
1980年ヴィンテージは色んな経験をしてきて成熟したダンディな男性。
っぽいよね〜どちらも違った魅力があるよね。

そのワインにはそのワインの魅力があるので
ソムリエになり、以前より少しだけ知識がつくと
「好きなワインは何ですか?」と聞かれて難しい。。
と思うようになりました。

私はどういった場面で
どんな料理と合わせるかによって
そしてその時の気分によっても変わるので
さっと答えられる方をたまに羨ましく感じます。


ではまた。
明日の試験のイメトレをしながら就寝します。

おやすみなさい。

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