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言語化されていない感覚を言葉にする旅

新年早々に愛車ヴァナゴンの機嫌が悪くなってしまい、帰省ラッシュの新幹線を余儀なくされ、今東京入りした。(いつも文字を書くとき冒頭が相方の故障報告になっていないか…。)
久しぶりの新幹線は、ラッシュピークにも関わらず、便利で早いなと感じて新鮮だった。
それも、車中心の生活をしてきたことで比較対象があり感じれたのだろう。

さて、VANLIFEや多重拠点生活を選択しちょうど1年が経過した。
また、この時期は「新年の抱負は?」という言葉がよく聞こえてくるタイミングだ。
ヨガでも「サンカルパ/大願」を願ったりもするだろう。
早速僕の今年のvision共有をしたところではあるが、その前に去年を振り返りたい。
そんな2021年にタイトルをつけるのであれば、「損得を考えないで、自分の気持ちに素直に選択する。」

例えば移動。
新幹線を選べば「早い」「安い」「楽」。
愛車との移動を選べば「遅い」「高い」「酷」。
でも、ワクワクするのは?やりたいのはどっち?
僕は後者だった。

人はメリットがないと動かない生き物などと言われることがあるが、僕は同じ人でも、子供より大人の方がそのバイアスが強くかかっていると感じている。

子供は、素直に損得勘定抜きに気に入らないものはNO、好きなものをYESと言えるし、行動だってそうだろう。

大人はどうだろうか。

子供と違って、社会性という概念の中で生きいるため、そこでのルールを基準にジャッジを下しやすいのだと僕は感じる。(社会性とヨガの関係については以前のYogini vol.84(ヨガ雑誌)でも取り上げたことなので、そちらも読んでほしい。)

そのルールとは僕たちであれば、生産性の向上こそが豊かさにつながると考えられている「資本主義/キャピタリズム」である。
自分の心のに従ったジャッジではなく、その「主義」に従いメリットでデメリットで色を付けるので、生産性では測れないものに関しても、それを基準に判断してしまうのではないか。

もちろん僕も、そのクセががあることも自覚している。
なので、2021年は心に従ったジャッジが出来るように、この「主義」からの脱却をある意味掲げていたのだ。

単刀直入に結果を話すと、今まで出会えなかった人に会えたり、出来なかった経験ができた。それもすごいスピード感で。
コンフォートゾーンからの脱却が自然と出来たのだろう。

しかし、このアクションは社会のルール内で行い続けることは、諸刃の剣でもあると感じている。
それは、僕の資金も時間も有限であるから…。

さあ新しい景色を見れた中で、あと1年間それらのリソースをベット出来ると考えた時、素直に実現したいことがある。
それが日本を周りながらヨガを伝える旅である。

コロナが人の生き方を変え、考える時間を与えた。
たくさんの事がオンラインへと切り替わった。
もちろんヨガも。
そして、今、対面(リアル)に戻って来た人は口を揃えて同じことを感じていると思う。
今年久しぶりに帰省して家族に再会した人も「対面で会うのはいいよね。」と。

今までは当たり前だったこの対面で会うということ。
僕の新幹線と車の話ではないが、対局であるオンラインというものがあったからこそ、大切さに気づかせてくれたのだろう。

この人と人の間に生まれる美しいエネルギーを僕たちは「いいよね。」と感じている。
このエネルギーは、言語豊かな日本でさえ、言語化されていない言葉だと僕は思う。

考えてみれば、ヨガの先人達も苦行や瞑想経験の中で感じた事を言語としてきた系譜がある。
例えば、「アーナンダ/歓喜」。
これもきっと最初は言語化されていなかったものだろう。
体験から後に言語になり、多くの人にその大切さを共通認識させた。
もちろん菩提達磨が残した「不立文字」の言葉にあるように、言葉にしても体験が全てであることに変わりはない。

言葉になる事で、誰でもそのことについて考えたり、体験するための扉を開く鍵が手に入ると僕思う。
全国を周りながらヨガを伝える最大の目的は、たくさんの人と人と出会い、この人の間に生まれる美しいエネルギーを言語化する旅にしたいと思っている。

そのツールが僕はヨガである。


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