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サイパンにおける社会保障としてのシニアディスカウント

制度としてのシニア割

サイパンに滞在してから、生活必需品やホテル、レストラン等で利用できるシニアディスカウント(高齢者割引制度)があることを知りました。

身分証明書と写真2枚をOffice of Agingという行政機関に持っていくと、2~3日で、写真入りの高齢者割引カードを発行してくれます(対象は55歳以上)。

このカードを提示すると、プログラムに加盟している店舗やレストラン、ホテルにおいて、割引が適用されます。

割引率は食料品が5%、衣料品や雑貨が5~10%、レストランやホテルで20~25%程度です。事業者やサービスの種類によって割引率が異なるようです。

島内すべての店舗でこのカードが利用できるわけではありませんが、この制度が利用できる加盟店はリスト化され、Office of Agingのウェブサイトに掲載されています。

また、リストに掲載されている事業者が掲載通りの割引を拒否した場合は、連絡するよう記載されてます。

日本にも「シニア割」はあるが

日本でも、「シニア割」のキャンペーンをよく耳にしますが、社会の制度というよりは、むしろ事業者がそれぞれの判断で、実施しているマーケティング活動のように見えます。

一方、サイパンにおいては社会保障制度上のプログラムとして、行政が後押しするかたちで参加事業者をつのり、実施しています。

シニアディスカウントの制度はサイパン特有のものではなく、フィリピンへ行った際も、友人が身分証明書を提示することにより、レストランで割引を受けていました。割引率に関しては記憶していませんが、「医薬品に関しては割引率がレストランよりもさらに大きい」と友人が話していたのを覚えています。

個人差はあるにせよ、一般的に高齢者は働き盛りの年代に比べ、高いインフレ率に対し、賃金の上乗せや労働時間の延長等でその不足分を補うことは、体力的にも難しくなっていきます。

高齢者や年金生活者の生活を助成する制度は給付金や減税、年金給付額の見直しといった方法もあるかと思いますが、年齢確認だけで該当者かどうかすぐにわかるシンプルな仕組みであることから、高齢者を対象とした生活必需品の割引というプログラムも一考の価値があるのではないでしょうか。





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