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『働き方改革』を会社が導入するために最も重要なことで、大きい会社ほどやりにくく、小さい会社ほどやりやすいこと

私が会社を起こした時に、最も気をつけようと思ったことで、今も大事にしていることなのですが、なぜこれを最も気をつけようと思ったかは、前職での経験があります。

当時は本当に大変で、いつ精神やられるかと思ってましたが、今となってはあの経験があったから今そこを重要視できているので、それについては経験できてよかったなと思います。

今回は、そんな経験から私が『働き方改革』を行うために最も重要だと思っていることについてお話ししたいと思います。

『働き方改革』を会社が導入するために最も重要なことで、大きい企業ほどやりにくく、小さい会社ほどやりやすいこと

まず、『働き方改革』といったらどういったことを企業が行うことだと思いますか?

・ 勤務時間のフレキシブル化
・ 時短
・ 自宅やその他の場所で仕事をするリモートワーク

つまり、社員ひとりひとりの多様な状況に応じて働き方を変えられる多様性のある労働環境の導入、ワークスタイルのダイバーシティ化ですね。

今は人材確保が難しいため、こうして多様性のある労働環境を取り入れて子育て中の人や親の介護などで家から出られない人。家が会社から遠い人でも社員として受け入れられるようにするため、各社こぞってこのようなワークスタイルのダイバーシティ化を目指しています。

ただ、こういった方法で望むような柔軟な労働環境にしていくには少し無理があります。

なぜかというと、上記の方法はあくまで会社の仕組みを変えることだけに止まっているからです。

会社の仕組みを変えるだけでは、根本的な実現は難しいのです。

なぜなら、会社は会社の仕組みだけで動いているのではないから。

では、他に何で動いているか。

クライアント及びお客様の影響

私たちが仕事ができているのは、当然ながらクライアントだったりお客様がいてくださるからですね。それがなかったら仕事になりません。

ただ、そのクライアントやお客様によっては、労働環境が過酷になってしまう要因でもあるのです。

この記事の最初にお話ししていた「最も気をつけようと思った前職での経験」がこれです。

前職はお客様の都合に完全に合わせていた

私の前職は、地元の印刷会社での広告デザイナーでした。

そこは地元では大きい印刷会社のひとつで大得意先様があり、そこからのお仕事が売り上げの大半を占めていました。

つまり、そこからの仕事が無くなれば、この会社の売り上げが半分以下になってしまうほどの影響。

だいたい察しがつくかと思いますが、そんな関係のためそこからの注文はいつ何時でも受ける体制になってしまっていたんですね。

最初からそうだったわけではないようですが、様々な不景気のあおりを受け、広告、特に印刷業界は非常に厳しい局面を何度も迎え、それでも会社を潰すわけにはいかないと「どんな仕事でもください」みたいなことをしたりしているうちに、お客様との関係にいつしか奴隷のような関係が出来上がってしまっていたのです。

23時でも休日でも修正の電話をしてくるクライアント。。。
先輩営業に「出なきゃいいじゃないですか」と言って返ってきた言葉。

「そんなことをしたら、次から仕事をもらえなくなる」

仕事が嫌いなわけじゃないし、要望にも答えたい気持ちがっても、毎日これだと正直その気持ちもなくなり、クライアントからの連絡が呪いのように聞こえてくる。

こんな感じで仕事をしていて、果たして私たちはおろか、クライアントは幸せに思うのか?

酷使されて作ったデザインはとにかく納期を重視して昨年の使い回し。

最新のデザイントレンドや最新の技術なんて勉強する時間もない。いつまでも古い技術、古いデザイン。

そんな広告で、お客様のお客様、つまりエンドユーザーの心に届いてると思いますか?
お客様のお客様がいなくなったら、私たちは必然的に仕事がなくなる。

これって、私たちはお客様と一緒に自殺しているようなものではないか。

私は、そんな無駄な仕事はしたくないと思い、その会社をやめました。

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