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おとなは、ただ見守って待ってるだけ

数年前、長野県から山梨県に引っ越したころに書いたエッセイ。
5年生になったあたりからピピコ(次女)は「なんかこのごろ学校楽しい」と言い出して、今は毎日通ってる。

ポポコ(長女)を見ていても思うが、やはり10歳前後って変わり目だよなーー。




まだ小さかったピピコは、転校先の小学校に、はじめ数日行って、その後行かなくなって、しばらく休んで、また行き始めた(わたしに毎朝教室までついてきてもらいながら)。

んで、昨夜突然「明日からママ教室までついてこなくていい。校門まででいい。」と宣言し、今朝はその通りにあっさり「じゃあね」とスタスタ振り返りもせず登校していった。ま、こうなることは予想してたけど、あっけなく「その時」は来るなあ。ついこの間まであんなに泣いてたのに。すごいなあ。彼女は自分で納得して決めたら、強い。

登校拒否していた間は大好きなお絵描きや工作、読書に没頭し、それはそれはすごーく楽しそうだった。彼女なりのペースでこの環境の変化を受け入れようとしているんだな。そのためにはゆっくり休んで大好きなことにひとりで思いきり時間を使う必要があったんだ。引っ越しでバタバタだったもんね。ピピコは少しずつ「自分の世界づくり」をしていってたんだなー。これがピピコの納得の仕方なんだ。周りにいるおとなは、ただ見守って待ってるだけでいいのだ。

いずれピピコが自分のタイミングで「学校に行く」って言い出すだろうと思っていたから、わたしは淡々と暮らしをいとなんでいたが、このまま不登校になるのかな~ピピコには公立校はそもそも合わないのかもしれないし。となんとなく山梨県のフリースクールなども少し調べたりした。それもまた楽しい時間であった。

ポポコは、妹とは真逆の(どんどん新しい人間関係の中へ飛び込んでいく)方法で、山梨の生活に少しずつ馴染んでいっている。時々長野の友達からの手紙を見ながら寂しそうにもしているが、新しい学校でもたくさん友達ができて、毎日楽しそうにやっている(人知れぬ苦労もいろいろしてるんだろうけど)。たくましいなあ。

2人とも、それぞれのやり方でこの大きな変化を乗り越えようとしている。その違いがとてもおもしろい。いいなあ、素敵だ。なんかカッコいいなあ。
ま、無理なく、ゆっくりな。


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