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朽ちるしかないこのときを


嬉しいことも悲しいことも
すぐ忘れられたらいいのに、と思う
そうすれば
何も感じなくて済む
どんなことをしても、どんなことがあっても
忘れてしまえば
何も無かったように日々が続くだけ

何が悲しいのか
何が嬉しいのか
自分でもよく分からなくて
頭がごちゃごちゃになって
突然涙が出てきてしまうし
何も分からないことが何となく怖くて
何もできなくなってきてしまう

日々胃痛は悪化するし
そのせいで頭痛になるし
歯ぎしりのせいで顎も痛いし
堪えきれないほど涙は出てきてしまう

体は拒否してるけれど
誇り高くいられるのはひとつしかなくて
逃げられない
ずっと走り続けなくてはいけない

変わりゆく日々を
ただ何も考えないで走り続ける
そんなことができたなら
私は幸せなのかもしれない

変わらない日々を
色々想像してまた勝手に苦しくなって
そんな日常を
いつか忘れられたらいいのに。
いつか逃げれれたらいいのに。

そんなことだけ頭の奥で
映画のエンドロールのように流れていく
薄暗い中
しんみりと音楽が流れる
軽やかで重たい
柔らかくて硬い
角度によって感触の変わるこの人生は
死ぬために生まれたのだろうか
わけも分からずそんなことばかりが頭に浮かぶ

自分の中で抱えきれない何かがあって
それが何だとか
どうしたらいいとか
自分のことのはずなのにわからない
霧まみれで何も見えないけれど日々を突き進む

ひどく怖いけれど
この時間は朽ちること以外知らない
ただ突き進むだけの
真っ直ぐな時間とともに
次の自分を迎えに行く

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